ジャイアンツが2年を共にしたベテランCBブラッドベリーを放出
2022年05月10日(火) 11:54ニューヨーク・ジャイアンツがコーナーバック(CB)ジェームズ・ブラッドベリーに放出を通告したと、『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが現地9日(月)に情報筋の話をもとに伝えている。チームは後にこれを正式に認めた。
ジャイアンツのジェネラルマネジャー(GM)を務めるジョー・シェーンが、ブラッドベリーを手放さなければならない可能性が高く、彼の運命は数日中に決まると予想していると発言してから1週間も経たないうちに今回の報道が流れている。
ジャイアンツにとって、ブラッドベリーは安定していて価値のある先発選手だったが、前GMであるデーブ・ジェトルマンが在任中に散財したことによって、ジャイアンツは今オフシーズンに数名のベテラン選手を犠牲にせざるを得なくなった。ブラッドベリーはその最新の犠牲者だと言える。ブラッドベリーの2022年のキャップナンバーが2,186万ドル(約28億3,824万円)である上に、ルーキーとの契約後に700万ドル(約9億0,886万円)以上のキャップオーバーが見込まれている中で、ジャイアンツはブラッドベリーが質の高いコーナーバックとして発揮してきた価値よりも彼を放出することによって空くキャップスペースを優先したのだ。
シェーンGMは以前、「彼はリーグのどこでも先発コーナーになれる。ただ経済的な事情があるのだ」と話している。
ブラッドベリーの放出を避けようとしていたジャイアンツは、ブラッドベリーにかかる金額の一部を請け負ってくれるトレード相手を見つけたいと望んでいた。しかし、ブラッドベリーをトレードで獲得すれば2022年に1,350万ドル(約17億5,280万円)を支払う義務が発生し、どのチームも自分たちのサラリーキャップ問題を念頭に置いて検討する必要があったため、シェーンGMは何度か連絡を受けたと明かしているものの、金銭面での懸念からトレードには至らなかったようだ。
何より、ほとんどのチームがジャイアンツの置かれている状況を理解しており、トレードが実現しなければジャイアンツはブラッドベリーを放出せざるを得なくなると分かっていた。
NFLネットワークのトム・ペリセロによると、ブラッドベリーを放出することによって、ジャイアンツは即座に1,150万ドル(約14億9,313万円)を節約して2022年のキャップスペースに1,010万ドル(約13億1,135万円)の余裕を持てるようになるという。
キャリアをスタートさせたカロライナ・パンサーズで4年間プレーしていたブラッドベリーは、いずれのシーズンもパスディフェンスでチームトップに輝いていた。2020年にジャイアンツと契約した後はプロボウルに選出され、トップクラスのディフェンダーであることを証明している。また、ジャイアンツのコーナーバックがプロボウルに選出されたのは2016年以来の出来事だった。ブラッドベリーは2021年も質の高いパフォーマンスを見せ、今となってはリーグ屈指のコーナーバックの1人と見られている。ジャイアンツで過ごした2年間ではタックル100回(ソロタックル80回)、パスディフェンス35回、インターセプト7回、フォースドファンブル2回、ファンブルリカバリー2回をマーク。この間に欠場したのは1試合だけであり、間違いなく複数のチームにとって魅力的にうつる一貫性と才能を示してきた。
ブラッドベリーの将来がジャイアンツにないことが明らかになった今、次の問題はこのスターコーナーバックと契約する幸運に恵まれるのはどのチームかということだ。
【RA】