ラムズに慣れようとしているLBワグナー、「リードするためには彼らのやり方を学ばないと」
2022年05月20日(金) 15:40オールプロ選出経験を持つベテラン選手がオフシーズンワークアウトの初期段階でチーム施設内にいるのは珍しいが、ラインバッカー(LB)ボビー・ワグナーは第一印象を残すチャンスは今しかないと分かっている。
ロサンゼルス・ラムズと新契約を結んだワグナーには、新しい守備システムを学んだり、新しいチームメイトと馴染んだりと、やらなければならないことが山積みだ。そのワグナーは、新しいチームでリーダーになるには即戦力になる必要があると考えている。
『Los Angeles Daily News(ロサンゼルス・デイリー・ニュース)』によると、ワグナーは現地19日(木)に報道陣に対して次のように語ったという。「かなり意図的にやっている。間違いなく、ここに来て自分らしさを発揮している。彼らには彼らのやり方があることも理解している。リードするためには飛び込む前に彼らのやり方を学ばないと」
「どんなふうに進められているのかを単に学ぼうとしていて、そういうふうにやるのが良いんだ。そこから初めて自分の経験を活かしてみんなにも伝えていける。フィールドの外で信頼関係を築けば、フィールド上でやりやすくなる」
シアトル・シーホークスで10年間プレーしていたワグナーは、地元ロサンゼルスでプレーするためにラムズと5年5,000万ドル(約63億8,715万円)の契約を結んだ。確実なタックルを決めることで知られ、フィールドでの信頼度も高い31歳のワグナーは、昨シーズンにリーグ3位のタックル数(170回)を記録して8年連続でプロボウルに選出されている。
ディフェンシブラインはディフェンシブエンド(DE)アーロン・ドナルドが、セカンダリーはコーナーバック(CB)ジャレン・ラムジーが統率している中で、ラムズのLB陣はワグナーの加入によって一気に確実な強さを手に入れている。ラムズではワグナーがいるだけで良い影響が出ているとの声がすでに上がっているようだ。
昨季に負傷した足首のリハビリに取り組んでいるセーフティ(S)ジョーダン・フラーは「彼がどんなフットボール選手なのかはもう知っているようなもんだし、これからもっとよく分かっていくんだと思う」と語った。「人間として、リーダーとして、彼は素晴らしい。個人的には、ケガから復帰しようってときに、必要なモチベーションを与えてくれた」
「付き合いはまだ短いのに、それでも彼については語り尽くせない」
また、ラムズのヘッドコーチ(HC)ショーン・マクベイから新たな刺激を受けているワグナーはこう強調している。
「ショーンがもたらしているのはエネルギーだと思う。彼とはほぼ同年代だ。でも、彼は本当に、本当にスマートだ。多くの経験を持っている。選手のこともコーチのこともよく理解していて、それを踏まえて取り組んでいる。そうやって努力を重ねている人を見ると、自分のレベルも高まっていくもんさ」
約10年ぶりに新しい守備システムを学ぶことも、ワグナーが現時点で存在感を示すカギとなる。ワグナーによると、昨シーズンが始まる前にラムズに加わった守備コーディネーター(DC)ラヒーム・モリスも同じようにしてチームに馴染んでいったという。9月にモリスDCのプレーコールを耳元で聞くことになると予想されているワグナーにとっては、その詳細を知ることでより簡単に新システムに移行していけるはずだ。
チーム公式サイトによれば、ワグナーは「基本的に同じ言語を話しているから、俺たちは特定の専門用語について話せるし、彼は俺が理解できるようにディフェンスを分解することができる。彼は明らかに俺より数年先を行っている」と話しているという。
ラムズは5月23日(月)にチーム活動を開始し、6月7日(火)から参加必須のミニキャンプを実施する予定だ。チームがスーパーボウルチャンピオンの座を再び勝ち取るために動き始めた中で、ワグナーはラムズのことを確実に理解しようとしている。
【RA】