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カウボーイズ新人TEファーガソンがダリル・ジョンストンの背番号48を着用

2022年05月22日(日) 17:22


ダラス・カウボーイズ【NFL】

リーグ全体で人気があるというわけではないが、48番はダラス・カウボーイズ内で特別な背番号として扱われている。カウボーイズでのキャリアを始めるにあたり、ウィスコンシン大学出身のタイトエンド(TE)ジェイク・ファーガソンが自分の選んだ番号について改めて説明を受ける必要はなさそうだ。

チーム公式サイトによると、ファーガソンは「ムースと48(番)。“おお、彼は48番(を着ている)”と言う人もいる。俺からしたら“誰が48を着ていたか知らないだろう”って感じ」と語ったという。

“ムース(ヘラジカ)”という愛称で親しまれていたダリル・ジョンストンは、11シーズンにわたってカウボーイズで48番を着用し、フルバック(FB)として活躍していた。ジョンストンは圧倒的な強さを誇っていた1990年代のカウボーイズでスーパーボウル制覇を3度経験し、ランニングバック(RB)エミット・スミスがラッシングでNFL最高記録を樹立するのをお膳立てしている。

偶然にも過去にウィスコンシン大学のヘッドコーチを務めていた、ファーガソンの祖父であるバリー・アルバレスは、この数字に伴う意味合いをすぐに孫に思い出させた。

ファーガソンは「彼は実際に“48の評判を落とすようなまねはするなよ”というメールを送ってきたんだ」と笑いながら明かしている。

カウボーイズは正式に永久欠番を定めていないチームの1つだが、歴史豊かなフランチャイズの中で尊敬されているいくつかの背番号については、たやすく使われないことが暗黙の了解となっている。近年では、ワイドレシーバー(WR)デズ・ブライアントがWRマイケル・アービンの88番を身につけていた。この数字はカウボーイズの次世代を担う偉大なワイドレシーバーの象徴のようなものとして扱われており、現在はWRシーディー・ラムが着用している。今年の新人でこのような尊敬の念を抱かれている番号を身につけるのはファーガソンだけではなく、ドラフト1巡目指名を受けたオフェンシブタックル(OT)タイラー・スミスは殿堂入りしたガード(G)ラリー・アレンの73番をつけることになっている。

ファーガソンはジョンストンと同じポジションではないが、ブロッキングはNFLのタイトエンドにとって重要な仕事の1つだ。ファーガソンは自分の役割の中でもブロッキングを好んでいなかったと認めている一方で、カレッジ時代はそれを引き受けていたと明かしている。

「ウィスコンシンでは、第1ダウン、第2ダウン、第3ダウンのほとんどでブロックしている。もし残り6ヤードなら、グラウンドで稼げると想定してそれを狙いにいくんだ。ウィスコンシンでの5年間を乗り越えて、ようやく自分の好きなことになった。それはすべて――困難な状況での考え方にかかってくる。好きにならなきゃだめだ」

レシーバーとして、ファーガソンは最終学年のときにレシーブ46回を記録してキャリアハイを更新しており、カレッジ時代のレシーブ平均は11.2ヤードだった。カウボーイズは今オフシーズンにTEブレイク・ジャーウィンと決別したため、ファーガソンはTEダルトン・シュルツの陰でルーキーとして重要な出場機会を得るチャンスがある。

シュルツについて「彼や、ここでの経験があるタイトエンドは特に、みんなスムーズだ」と話しているファーガソンは次のように続けた。「彼らは最速でもなければ、最強でもないのに、とにかくスムーズで、スムーズだから速いし、速いからスムーズなんだ。彼らを見ていると、スマートな上にディフェンスの穴を捉えていて、トレンチで何をすべきかを分かっているし、テクニックもある。だから、自分の技術を完ぺきなものにして、そのレベルに到達するというのが俺のプライドだし、本当に目指しているところだ」

「ダルトン・シュルツもそうだし、ジェイソン・ウィッテンみたいな人たち――ここを経験したことのある絶対的な成功者と肩を並べるようになるだけでも、そういう部分で努力しなきゃいけない」

ファーガソンがボールを手にしたときに、カウボーイズファンが一斉に「ムース」と叫ぶお決まりの反応を見せるかはまだ分からない。ただ、どのような状況であれ、カウボーイズはファーガソンが2022年のチームに良い影響を与えてくれると信じている。

カウボーイズのヘッドコーチ(HC)マイク・マッカーシーは「ここで確立されてきたプレースタイルに、彼は間違いなくフィットしている」と述べており、「しかし、ボールを持っているときでも、持っていないときでもプレーできる多才さについては、(先週に)少し話した通りだ。彼はすでに(スペシャルチームで)プロ・パント・フォーメーションでプレーしていたし、そういう小さいことや、ウィスコンシンでポール(クリストHC)のプレー方法も経験している。それはうちがさらに必要としているものに他ならないし、ジェイクはうちにぴったりだと思っている」と続けた。

【RA】