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シーホークス戦は「感情的なものにならないようにしないと」とブロンコスQBウィルソン

2022年05月24日(火) 13:20

デンバー・ブロンコスのラッセル・ウィルソン【AP Photo/David Zalubowski】」

クオーターバック(QB)ラッセル・ウィルソンは誰もが認める素晴らしいキャリアを積んできたまさにその場所で、初めてデンバー・ブロンコスの一員として試合に臨む。

ウィルソンとブロンコスのシーズン初戦は敵地であるルーメン・フィールドに乗り込んでシアトル・シーホークスと対戦するマンデーナイトフットボールだ。彼らはそこでさまざまな感情があふれる熱戦を繰り広げると予測されている。

しかし、ウィルソンからすれば、それは起こり得ないことだという。

現地23日(月)にブロンコスのOTA(チーム合同練習)の中で行われた記者会見でウィルソンは次のように語った。「俺からしたら、それは感情的なものにならないと思う。感情的なものにならないようにしないといけない。ただの試合だと割り切って臨まきゃいけないんだ。これまでに素晴らしい時間を過ごして、たくさんのタッチダウンを決めて、多くの試合に勝ってきたということも分かっているし、俺はとてもいい経験ができた」

ウィルソンはシーホークス時代に第48回スーパーボウルに優勝し、プロボウルに9回選出されただけではなく、先発を務めた試合での勝利数(104回)、パスヤード(37,059ヤード)、タッチダウンパス数(292回)でフランチャイズ記録を樹立するなど、数多くの輝かしい功績を残してきた。

ウィルソンのようなクオーターバックが共に大きな成功を収めたフランチャイズを去り、そのチームと対戦するというようなことは滅多に起こらない。『NFL Research(NFLリサーチ)』によると、NFLの歴史の中で、あるチームで100勝以上を経験した後にそのチームと対戦するクオーターバックはウィルソンで5人目になるという。そして、それはシーズン第1週のプライムタイムに実現するのだ。

3月にシーホークスからブロンコスにトレードされたウィルソンは「エキサイティングな時間になるだろうね」と話している。

どのような基準で見ても、ウィルソンがシーホークス史上最高のクオーターバックであることは間違いない。ウィルソンは最後の試合をシーホークスの一員として戦い、その次に初めて臨む試合でシーホークスの対戦相手となるのだ。

リーグ史上初めて、過去にスーパーボウルで下した相手チームの先発QBを務めることになったウィルソンは、この試合の影響力の大きさや、そこで渦巻く感情をあまり重要視しておらず、昔からよく言われているように“ただの1試合”に集中しようとしているようだ。とはいえ、この試合はただの試合ではない。歴史、ルーメン・フィールドにいる“The 12s”(シーホークスファン)の声量、そしてリーグのスケジュール作成者の目から見ても、それは間違いないだろう。

「もちろん、この10年間、シアトルは俺にとってかけがえのない場所だった」と語ったウィルソンは「特別な場所だ。ルーメン・フィールドでプレーするのは特別だ。あそこにいる人たちや、彼らのやっていることをとても尊敬している」と続けた。

特別な場所で行われる特別な試合。それは現地9月12日(月)に開催され、ウィルソンは初めてブロンコスの一員として古巣相手に勝負する。ウィルソンはそこで、高く評価していると話していた昔のコーチ陣やチームメイトを打ち負かすために、自慢の俊足と優れた投球能力を武器に自分のすべてを出し切るつもりだ。

【RA】