ニュース

QBコリン・キャパニックがレイダースでワークアウト

2022年05月26日(木) 09:32


コリン・キャパニック【AP Photo/Carlos Osorio】

クオーターバック(QB)コリン・キャパニックが現地25日(水)にラスベガス・レイダースでワークアウトを行うと『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが報じた。

キャパニックは5年以上NFLでプレーしておらず、2017年5月にはフリーエージェント(FA)としてシアトル・シーホークスを訪問。最近では4月2日にミシガン大学のスプリングゲームのハーフタイムで、NFLのスカウトたちの前で投球している。

キャパニックが最後にサンフランシスコ・49ersでプレーしたのは2016年シーズンのことで、試合前の国歌演奏時に膝をつくことで社会正義を求め、警察官による残忍な行為への平和的な抗議を行っていた。翌オフシーズンにいずれのチームとも契約を結べなかったキャパニックは、リーグ復帰に向けた努力を続けてきた。

34歳のキャパニックがワークアウトを行うレイダースのオーナーであるマーク・デイビスは今年、キャパニックについて「ナショナル・フットボール・リーグのクオーターバックになるあらゆるチャンスに値する。私は今もそう考えている。うちのコーチやジェネラルマネジャー(GM)たちが彼を呼んだり、彼をこのチームのクオーターバックにしたりしたいなら、私は腕を広げて彼を歓迎する」とコメントしている。

レイダースには確かな先発QBとしてデレック・カーが存在し、キャパニックはすでにレイダースのロースターにいるジャレット・スティッドハム、ニック・ムレンズ、チェイス・ガーバースとリザーブの役割を競うことになる。

ミシガン大学でのワークアウトから数週間が過ぎ、キャパニックはバックアップとして契約することが可能だと知らしめているものの、最終的な目標はこのリーグで先発の役割を担うだけの力があると証明することだ。

「自分が戻る道を見つけなきゃならないのは分かっている」とキャパニックは言う。

「だから、バックアップをやることが必要なら、それについては問題ないけれど、そこにとどまるつもりはない。自分がスターターだと証明できたら、そういうふうにフィールドに立てるようにしたい。ただドアを通り抜けるチャンスが必要なだけなんだ」

キャパニックはそのチャンスを手に入れたように見える。水曜日のワークアウトはNFLのロースター復帰に向けた5年の長旅がついに行き着いた最初の大きな一歩だ。とは言え、それはまだ予備試験に過ぎない。

2019年、キャパニックはアトランタで複数のNFLチームを前にワークアウトを実施したものの、チーム個別のワークアウトや何らかのオファーにつながることはなかった。

水曜日にレイダースと行うワークアウトは、49ersを去って以来、キャパニックにとって初めてのNFLチームとの個別ワークアウトだと考えられている。しかしながら、2020年のオフシーズンにはコミッショナーのロジャー・グッデルがキャパニックとの契約を各チームに推奨すると発言したことで、勢いが再燃していた。

ネバダ大学出身のキャパニックはNFLでの2年目に49ersの先発クオーターバックになり、そのデュアルスレットの能力はヘッドコーチ(HC)ジム・ハーボーが率いる49ers攻撃陣によくフィットしていた。一方で正確性については疑問の声が上がることもあり、さらに現場を遠ざかっている間にスピードや足がどれほど衰えたかが、レイダースの新ヘッドコーチであるジョシュ・マクダニエルズやデイブ・ジーグラーGMがキャパニックを評価する上での懸念点になるだろう。

キャパニックにとって親しみのある顔としては、レイダース攻撃コーディネーター(OC)のミック・ロンバルディがいる。ラポポートが指摘するように、ロンバルディOCはキャリアの初期に、キャパニックがロースターにいる頃の49ersでアシスタントコーチを務めていた。

6年のNFLシーズンに49ersで69試合に出場したキャパニックは、パス1,692回中1,011回成功(59.8%)、1万2,271ヤード、タッチダウン72回、インターセプト30回、ラン375回で2,300ヤード、タッチダウン13回をマークしている。

レイダースの観衆の目にキャパニックの姿がどう映るのか、そして最終的にワークアウトの後に何が起こるのかに注目だ。

【A】