MCLの再建について「今オフに初めてすごく良い状態だと思えた」とQBブレイディ
2022年05月26日(木) 10:01当時は内々に進められていたことだが、一年前のこの時期にタンパベイ・バッカニアーズのクオーターバック(QB)トム・ブレイディは膝の故障で手術を余儀なくされ、それなりに不自由な生活を送っていた。
その後にケガは完治し、2021年シーズンをプレーして引退し、また現役に復帰したブレイディは今、リフレッシュできたと感じており、その理由の大半は、MCL(内側側副靭帯/ないそくそくふくじんたい)の再建から回復することに気を取られなくて済むからだ。
ブレイディは現地25日(水)に『Tampa Bay Times(タンパベイ・タイムズ)』のリック・ストラウドにこう話している。「去年はMCLを再建するだけでもかなり大変だった。ニューイングランド・ペイトリオッツでの最後のシーズンで断裂してしまって、オフシーズンはずっとMCLが断裂した状態で過ごしていたんだ。最初は自然に治ると思っていたから再建手術は受けなかった。放っておいたんだ。翌年は毎日テーピングだけで済ませていた。でも去年手術を受けて、このオフシーズンに初めてすごく良い状態だと思えた」
2021年2月の段階ではクリーンアップのための手術で問題ないとされていたが、実際にはブレイディの膝のケガはMCLの再建が必要なほど重症の部類に入るものだった。ブレイディは昨年6月に準備が整ったと判断し、その後にキャリアハイとなる5,316パスヤードでNFLをリードし、43回のタッチダウンパスでもリーグトップに立っている。
確かにブレイディのプレーは準備ができていた状態と言えるが、彼の説明によれば、今は「すごく良い状態」だという。
体の故障に関してブレイディは長年、年齢や常識にとらわれない方法で取り組んできた。それだけに、膝の故障が完全に治ったということは、少なくとも前途に明るい兆しがあることを意味するはずだ。
6月1日に開催されるゴルフイベント“ザ・マッチ”で、グリーンベイ・パッカーズのQBアーロン・ロジャースと組み、バッファロー・ビルズのQBジョシュ・アレンとカンザスシティ・チーフスのQBパトリック・マホームズ組と対戦する予定のブレイディは、イベントの記者会見で「膝を気にせずに走れるだけでもなんだか楽しい」とコメントし、こう続けた。
「スプリントの練習もしている。アーロンが1試合で走るヤード数は、おそらく僕のキャリア全体のヤード数よりも多いはずだ。でも、最近の僕にとっては特定のトレーニングがすごく面白く感じる。たとえば片足跳びとか。やったのは何年ぶりだろう。いつも膝に負担がかからないようにするために膝がくねくねてしまって絶対にできなかった。でも今年は練習できて良かったと思っている」
44歳になっても衰えを感じさせないブレイディは、これから仲間のエリートQBたちとグリーンに向かい、修復した膝がいつになく良い感触で迎える23年目のシーズンを前に、再び勢いに乗っているようだ。
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