ニュース

WRオデル・ベッカムとの契約に“楽天的“なラムズCOOデモフ

2022年06月14日(火) 16:47


オデル・ベッカム【AP Photo/Marcio Jose Sanchez】

すでにこのオフシーズンに大型契約を結んできたロサンゼルス・ラムズだが、また別の契約を結ぶことにもやぶさかではない。

ワイドレシーバー(WR)オデル・ベッカムとの再契約はラムズのやりたいことリストに今もとどまっている。ラムズのチーフオペレーティングオフィサー(COO)であるケビン・デモフはそう話す一方、時間はしばらくかかりそうだと認めた。

ジョーダン・ロドリーグとリッチ・ハモンドがホストを務める『The Athletic(ジ・アスレチック)』のポッドキャスト“11 Personnel(11パーソネル)”に出演したデモフCOOは「オデルという選手が戻ってくれば、そしてオデルという人物が戻ってくれば、誰もがうれしいと思う。オデルという人が大きいんだ。彼はわれわれにとっての素晴らしい財産であり、彼と一緒にいることを楽しんできた」と語った。

「だが、リソースの配分というものがあり、おそらく最後の数週間か、本格的にはプレーオフで助けになってくれるだろう選手だと分かっているならば、今のフォーカスはトレーニングキャンプでここに来て、シーズンをスタートする選手たちになる。そして、そこから先で、オデルほどの腕前の選手に、どれほどの額をとっておけるのか? サラリーキャップがなければ数カ月前にオデルと契約できていたはずだし、それならうれしかった。複数年契約なのか、1年契約なのかという点もある」

「あらゆる変数がオデルにかかわってくる。以前から同じ一つの変数は、われわれがいかに彼を愛し、彼にここにいてほしいかだ。彼は以前にソーシャル(メディア)で、彼もここにいたいという気持ちを表明していたと思う。そのうち何らかの契約が結ばれることを楽天的に考えているか? イエス。健康状態に問題のないオデルが、NFLの32チームすべてにとって貢献者になると思うか? イエスだ。おそらく、われわれはそういうポイントにいるのだと思う。祈るばかりだ。彼が戻ってくれば最高だろう」

ヘッドコーチ(HC)ショーン・マクベイから仲間のワイドレシーバー(WR)クーパー・カップに至るまで、現スーパーボウル王者であるラムズの全員がOBJの帰還を待っていることは何の秘密でもない。当然ながら、ラムズがシンシナティ・ベンガルズに勝利したスーパーボウルの試合中に負ったベッカムのACL(前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)断裂の問題が長く影響している。ケガで離脱する前に、ベッカムはすでにクオーターバック(QB)マシュー・スタッフォードからのパスを受けてタッチダウンを決めていた。

したがって、ラムズの誰もがベッカムが戻ってくることを待っている様子であるにもかかわらず、デモフが言うように、健康状態の問題によってベッカムとの契約は優先順位が下がっている状態だ。

「オデルについて言えば、リハビリを踏まえれば復帰のタイムラインはおそらく今年の遅い段階になるだろうし、私は彼の側から、そして多分われわれの側から、また、もしかしたらほかのチームの側から言っても、切迫性という部分で今の彼はそこにないと思う。われわれは彼を取り戻したいと思っている。明日にでも両腕を広げて彼を歓迎するだろう」

オフシーズンのこれまでのところ、ラムズはフリーエージェントでボビー・ワグナーやアレン・ロビンソンを加え、スタッフォードならびにカップと高額の契約を結んだのに加え、契約再構築によってアーロン・ドナルドをQB以外でNFL最高額を手にする選手とした。

ニューヨーク・ジャイアンツ時代にプロボウルに3度選出され、クリーブランド・ブラウンズからウェイバーにかけられた後にラムズに加わったベッカムは、ラムズではレギュラーシーズン8試合でキャッチ27回、305ヤード、タッチダウン5回をマーク。最も大きな貢献を果たしたのはポストシーズンのことで、4試合(ケガを加味すれば3試合と半分)で、キャッチ25回、316ヤード、タッチダウン2回を記録した。

昨シーズン末の活躍によって、ベッカムはロサンゼルス以外からも注目を集めている。

すべてがうまくいき、OBJがロサンゼルスにとどまることを願うデモフCOOだが、もし離れていくのだとしても、それは理解しているという。

「われわれの思うように行けば全員がうれしいが、そうならなくても、その見通しについてもわれわれは確かに理解している。両サイドがオープンな話し合いを行っており、お互いに敬意を持ち、エキサイトしている。昨年にオデルがこのチームにしてくれたこと、そして、彼に会い、彼がL.A.で花開くのを目にするチャンスがあったことに、これ以上ないほど感謝している」とデモフCOOは語った。

今のところ、ラムズは一貫してベッカムの帰還を望んでいる。しかし、実際の契約は先のことになりそうだ。

【A】