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NFLの元WRテイトが夏の大学リーグで野球選手としてプレーすることに

2022年06月15日(水) 11:18


ゴールデン・テイト【NFL】

ワイドレシーバー(WR)のゴールデン・テイトはこれまでにデトロイト・ライオンズ、シアトル・シーホークス、ニューヨーク・ジャイアンツ、そしてフィラデルフィア・イーグルスの一員としてプレーしてきた。

この度、NFLで11年間のキャリアを持つベテランのテイトはレフティーズの一員となった。

テイトは、夏の大学リーグであるウエストコーストリーグに属するポートエンジェルス・レフティーズと契約を結んだ。リーグは現地14日(火)にこの契約を発表している。

リーグが出したプレスリリースの中でテイトはこう述べた。「ウエストコーストリーグとポートエンジェルス・レフティーズに参加させてもらえることに心から感謝している。知っている人もいるかもしれないが、俺は野球でドラフト指名を2度受けたことがある。子どもの頃に一番好きだったのは野球だから、リーグで最高の若手選手たちと戦えることに興奮している。たくさん楽しみながら、これからもっと野球を探求していきたいと思っている」

33歳のテイトは2シーズン在籍したジャイアンツとの2020年シーズン以来、NFLでプレーしていない。

これからは、サマーリーグでプレーする大学生たちがテイトにとってのチームメイトだ。

チームのオーナーであるマット・エイカーは「ゴールデンがレフティーズに加わることを楽しみにしている」と述べた。「世界の中でも最も大きな舞台で活躍してきたエリートクラスのアスリートが身近にいることは、特別なことだ。彼のこのスポーツに対する情熱、そして競争心、仕事に対する姿勢、謙虚さ、願望は、われわれの選手や対戦相手に伝染することだろう。ポートエンジェルス・レフティーズ、ウエストコーストリーグ、そしてゴールデンにとって、またとないチャンスだと考えている」

リーグの発表によると、テイトはレフティーズのホームで開催されるベンド・エルクス戦にセンターとして先発する予定だという。ウエストコーストリーグはポートエンジェルスが本拠地を置くワシントン州の他にオレゴン州とカナダにもチームがある。

ノートルダム大学出身のテイトは2010年のNFLドラフトで2巡目にシーホークスに指名されているが、高校の卒業時にはメジャーリーグのアリゾナ・ダイヤモンドバックスに、大学卒業時にはサンフランシスコ・ジャイアンツにドラフト指名された経歴を持つ。テイトはどちらの野球チームとも契約を結ばず、NFLで素晴らしいキャリアをスタートさせた。

まだ正式にNFLを引退していないテイトは通算160試合に出場しており、695回のレシーブで8,278ヤードを積み上げ、46回のタッチダウンを記録している。1,000ヤードを超えたシーズンを3回マークしているテイトは、そのうちの1回をライオンズに在籍していた2014年に達成しており、この年はプロボウルにも出場した。

ウエストコーストリーグによれば、元NFL選手が出場するのはテイトが初めてだが、バッファロー・ビルズの現役ディフェンシブバック(DB)ジョーダン・ポイヤーと、テネシー・タイタンズの元クオーターバック(QB)ジェイク・ロッカーはNFLの選手になる前にリーグでプレーしていたという。

NFLのキャリアをシーホークスでスタートさせたテイトが再びワシントン州に戻ってくる。

ウエストコーストリーグのコミッショナーを務めるロブ・ネイヤーは「レフティーズのユニフォームを着たゴールデンを見るのが楽しみだ」と話している。「太平洋岸北西部とのつながりや、NFLでの素晴らしいキャリアを考えると、われわれのファンは彼を見るのが好きになるだろう。そして、彼のような世界的なアスリートが、プロ野球選手という自分たちと同じものを目指して懸命に努力する姿を見ることは、彼のチームメイトにとっても必ずプラスになるはずだ」

夏の大学リーグに参加する選手は伝統的にホストファミリーのもとに滞在する。

『Over The Cap(オーバー・ザ・キャップ)』によれば、キャリアを通して5,700万ドル(約77億円)以上稼いでいるテイトが、レフティーズに在籍する間にどこで暮らすかは分かっていない。今のところ言えるのは、長年NFLのワイドレシーバーとして活躍したテイトがこの夏に、野球場で第二のキャリアを築くチャンスを手にしたということだ。

【R】