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股関節のケガを克服し、トレーニングキャンプに参加予定のジャイアンツLBティボドー

2022年06月28日(火) 13:17


ニューヨーク・ジャイアンツからドラフト指名を受けたオレゴン大学のケイヴォン・ティボドー【AP Photo/John Locher】

ニューヨーク・ジャイアンツの新人たちがNFLのトレーニングキャンプに初めて参加する現地7月19日(火)、ラインバッカー(LB)ケイヴォン・ティボドーも万全な状態で参加できそうだ。

ドラフト全体5位指名を受けたティボドーは春の練習中に軽く股関節を痛めたと伝えられていたが、月曜日に『NFL Network(NFLネットワーク)』の取材に応じた際には、NFLでの初年度に向けて全速力で突き進んでいると語っている。

「完全に健康だし、問題なくやっている」と強調したティボドーは「トレーニングも再開しているし、トレーニングキャンプには間に合うだろう」と続けた。

今の時期はいわゆるオフシーズンだが、ティボドーのスケジュールはそれとはほど遠い印象を受ける。平日は毎日6時に起床し、6時半から8時までは有酸素運動を中心としたその日最初のワークアウトを実施。9時までは1時間のリフトトレーニングを行い、その後、リラックスと食事のために3時間の休憩をとる。正午になると、フィルムルームで新しいプレーブックを学び、14時にフィジカルセラピーを受ける。それからさまざまなビジネスミーティングに出席した後、16時半頃にヨガをして1日を終える。

月曜日に『NFL Reddit(NFLレディット)』、ポッドキャスト『Around The NFL(アラウンド・ザ・NFL)』、『NFL Total Access(NFLトータル・アクセス)』に登場したティボドーは「今はフルタイム・ジョブだ」と明かした。

ティボドーはオレゴン大学での3シーズンでタックル126回(ソロ84回)、サック19回、パスディフェンス7回、ファンブルフォース3回を記録している。ジャイアンツは昨季、合計サック数が34回とNFL内22位で終わっている上に、『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によると、クオーターバック(QB)プレッシャー率は24.2%でNFL内28位だったという。ティボドーはそのようなジャイアンツのパスラッシュを改善することが求められているのだ。

ティボドーはドラフト前のプロセスでもジャイアンツに入団してからも、チームのベテランディフェンシブラインマン(DL)に助けられながらその技術を磨いている。ジャイアンツのディフェンシブラインにはディフェンシブエンド(DE)レナード・ウイリアムスやディフェンシブタックル(DT)デクスター・ローレンス、LBアジーズ・オジュラーリなどが在籍。オジュラーリは2021年にサック8回を記録してチームトップに輝いたと同時に、ジャイアンツのルーキーによる最多サック記録を更新した。

「みんなから学べているのは最高だ」とティボドーは話している。「1人の人間がすべての動きをできるわけじゃないから、自分ができること、自分と自分のゲームにとって良いことを理解することが大事だ。それから自分が持っているものすべてを微調整していく。(ルーキーシーズンに向けての)最大のチャレンジは、すべてをコントロールすることはできないと理解することだ。自分がコントロールできることしかコントロールできない。できる限りのことを全部したいと思っても、目の前のタスク、つまり自分の仕事をするしかないんだ」

ジャイアンツは新しく迎えたヘッドコーチ(HC)ブライアン・ダボールや守備コーディネーター(DC)ドン・マーティンデールとともに2022年シーズンに臨む。チームの目標は間違いなく勝利だ――ジャイアンツが最後に勝ち越したのは2016年シーズンで、ポストシーズンに進出したのもその時が最後だった。ジャイアンツ守備陣でディフェンシブエンドとアウトサイドラインバッカー(OLB)を務める予定のティボドーは、個人の成功に関して、毎回の目標を達成することに集中している。

コーチングスタッフからダウンタイムにはプレーブックに目を通せと伝えられた、とつけ加えたティボドーはこうコメントした。「あまり大きく考えすぎないようにしたい。シーズンを分けて考える必要がある。1試合で1回以上のサックか、5回から10回のタックルを決められたら上出来だ」

「それが一番スマートな方法さ。最終的なことは考えたくない。常に一日一日を大切にしたい。頂点ばかり見ていると、目の前のステップを踏み外すことになる。だから、小さな一歩を積み重ねて、1試合に1回のサックか、5回から10回のタックルを決めていけば、シーズンが終わるころには自分が望んでいる場所にいることができるはずだ」

ジャイアンツでは元DEマイケル・ストレイハンほどその方法を知っている人はいない。ジャイアンツで15シーズンにわたってプレーし、スーパーボウル優勝にも貢献したストレイハンは、チームがティボドーをドラフト1巡目で指名する前からティボドーを指導している。

ティボドーは「彼は俺の周りに帝国を築きながら、やり方を見せてくれたり、集中力の持続方法を教えてくれたりする偉大なメンターだ。俺たちはいつも、すべての行動において戦略的であろうと話していて、彼はそれに磨きをかけてくれている感じだ」と語った。

ティボドーは組織の一員になってからまだ2カ月ほどしか経っていないが、トレーニングキャンプに到着するときには必要なものをすべて持っているはずだ。周りからのサポート、才能、自信、献身、そして健康。次のステップに進んでジャイアンツを成功に導けるかはティボドーにかかっており、ティボドーは目の前の課題をよく理解している。

【RA】