トゥルビスキー、ルドルフ、ピケットによるQB争いは過剰に管理しないとスティーラーズHCトムリン
2022年07月28日(木) 12:21ピッツバーグ・スティーラーズが引退したクオーターバック(QB)ベン・ロスリスバーガーの後継者を指名する時期が近づく中、クオーターバックの序列はオフシーズンを通して明確だった。
スティーラーズがトレーニングキャンプを開始した現地26日(火)、ヘッドコーチ(HC)のマイク・トムリンはその順位に未だ変更はないと述べた。
スティーラーズのクオーターバックのデプスチャートはミニキャンプやチーム合同練習(OTA)の頃から変わらないとトムリンHCは話しており、フリーエージェント(FA)として契約したミッチェル・トゥルビスキーがファーストチームでのレップス数を最も多くこなしており、その後にメイソン・ルドルフと今年のドラフトで1巡目指名を受けたケニー・ピケットが順に続く。
この春に全体20位で指名されたピケットの出番はいずれやってくる。今の状況ではトゥルビスキーが先発としてシーズン開幕を迎えることが濃厚と言えよう。そしてトムリンHCは、8月にこのポジションの行方を決めるに当たって、忍耐と無干渉を貫くスタンスを示した。
「誰の目にも明らかな状況ではあるが、一つだけ言っておこう。われわれはこのクオーターバックの競争をマイクロマネジメント(事細かに行き過ぎた管理をすること)したり過剰に管理したりするつもりはない」とトムリンHCは火曜日に話している。「一投ごとにデプスチャートが影響されるようなことはない。それよりももう少し広い視野で捉えるつもりだ。リーダーシップの観点からも、管理しすぎず、衝動的になりすぎないことが重要だと思っている。私はそれを彼らに伝えたし、われわれの言動もその考え方を示し続けるだろう」
6月に24歳になったピケットはすでに経験豊富で、近くにあるピッツバーグ大学で52試合に先発出場している。プレシーズンでは十分なレップス数に参加することが予想されるとはいえ、スティーラーズが急いでピケットを成長させるつもりがないのは明らかだ。
ピケットがNFLの生活に適応し、ベテランのいるロッカールームに慣れるといった点においてトムリンHCは、この夏に心配することはほとんどないと考えているようだ。
「その辺はまったく心配していない」とトムリンHCは言う。「22歳、23歳、24歳くらいで、ずっとクオーターバックをプレーしてきた選手であれば、このポジションに伴う暗黙の責任を理解しているものだ。そういったことよりも、私は正確さ、フットボールの扱いなど、目に見えることの方に関心がある」
「そういったことが彼の得意分野であるかどうか、心配するようなレベルにあるとは思えない。彼がチームを率いることができ、クオーターバックにふさわしい選手であるという点では、隣でやっているのを見てきた。それが重要な議論になるとは思っていない」
それでも、スティーラーズがQB争いをするのは約20年ぶりのことだ。2004年に1巡目で指名されたロスリスバーガーは昨シーズン、レギュラーシーズンで17試合中16試合に先発出場し、プレーオフでカンザスシティ・チーフスに敗れたのを最後に引退した。残る1試合にはルドルフが先発し、デトロイト・ライオンズ戦を16対16の同点で終えている。3人の中では攻撃コーディネーター(OC)のマット・カナダと最も多くの経験がある。
しかし、スティーラーズは昨年のスーパーボウル準優勝チームであるシンシナティ・ベンガルズと対戦する今年の開幕戦ではトゥルビスキーを先発として起用する可能性が高い。
トゥルビスキーは昨年、バッファロー・ビルズでQBジョシュ・アレンのバックアップを務め、6回の途中出場で8回中6回のパスを成功させて43ヤードとインターセプトを1回記録し、ラッシングタッチダウンを1回決めている。2020年シーズンにはシカゴ・ベアーズでレギュラーシーズンのラスト6試合とプレーオフのニューオーリンズ・セインツ戦に先発出場し、その後にFAとして放出された。
トムリンHCはチームのQBが不安定であるために多少の不安は認めているが、変化とその先にあるものに意欲を燃やしているという。
「未知の世界だから怖いのは確かだ。少なくとも私個人としては、クオーターバックに関して長い間経験したことのない領域に踏み込むことになる。しかし、それはまた、エキサイティングでもある」とトンリンHCは述べている。
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