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“聞こえないなら重要じゃない”と批判に耳を貸さないドルフィンズQBタゴヴァイロア

2022年07月28日(木) 13:49

マイアミ・ドルフィンズのトゥア・タゴヴァイロア【AP Photo/Wilfredo Lee】

マイアミ・ドルフィンズのクオーターバック(QB)トゥア・タゴヴァイロアは今季の自分に照準が合わせられていることを理解しているようだ。しかし、だからと言ってタゴヴァイロアが3年目のNFLシーズンを前に自分を批判する声に耳を貸しているわけではない。

「俺はそういうことをする人たちのことを、誰一人知らないんだ。彼らがそう言わなきゃいけないっていうなら、そうすればいい。クリック稼ぎのためにやってるんだか何だか知らないけどね」とタゴヴァイロアは話している。

「俺に聞こえないなら、俺にとっては重要じゃない。俺の周りにいて、何を言っているのか聞こえるんなら、そいつの言っていることは間違いなく俺にとってものすごく大事さ。だから、聞こえないんなら多分重要じゃないんだ」

ドルフィンズ新ヘッドコーチ(HC)であるマイク・マクダニエルの言葉なら、もちろん届くだろう。サンフランシスコから新たな攻撃面での指導者としてやってきたマクダニエルは、タゴヴァイロアから最大限の力を引き出そうとしている。タゴヴァイロア(全体5位指名)は2020年ドラフト組の中で、全体1位指名のジョー・バロウと全体6位のジャスティン・ハーバードに次いで、3番目に優れたQBになっている。

タゴヴァイロアにとって今季がきわめて重要なシーズンであることは間違いない。3年目は概して若手QBのバロメーターとなる年であり、ドルフィンズは来年の夏にタゴヴァイロアの5年目オプションを有効にするか、また、契約延長の話し合いをどうするかについて決断を下すだろう。

タゴヴァイロアが“その人”ではなかった場合、ドルフィンズは2023年NFLドラフトでタゴヴァイロアの後任候補を探すことになる。

今季のタゴヴァイロアがフォーカスすべき点としてマクダニエルHCが求めるのは“短期記憶”であり、“各プレーで熟考された意図”だという。

マクダニエルHCはさらに「トゥアは自分自身にきわめて厳しい。それは良いことだが、何事も行き過ぎるのは良くない。彼には高い基準がある。それが次のプレーを妨げないようにしたい」とつけ加えた

つまり、マクダニエルHCはタゴヴァイロアが最初の2シーズンにそこそこのところにとどまったのは、フィジカルなものと同じくらい、メンタル面が影響していると考えているのかもしれない。原因が何であれ、マクダニエルHCはタゴヴァイロアがワイドアウトのタイリーク・ヒルやレフトタックル(LT)テロン・アームステッド、ランニングバック(RB)チェイス・エドモンズ、そしてもちろんマクダニエルHCらが構成する攻撃陣を率い、目的に向かってまい進する上で、今後浴びせられる可能性のある批判に耐えられるかについて調べる準備はできているようだ。

ドラフト順位は適切であり、ドルフィンズのプランにとどまっているのは当然であると、タゴヴァイロアが示すべきときが来ている。より良いプレーとポイントがあれば、タゴヴァイロア本人に届こうと届くまいと、すべての批判は水が引くように消えていくだろう。

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