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カウボーイズでの未来や契約を気にしないRBエゼキエル・エリオット

2022年07月28日(木) 15:35

ダラス・カウボーイズのエゼキエル・エリオット【AP Photo/Seth Wenig】

エゼキエル・エリオットの契約は今もNFLのランニングバック(RB)でトップクラスとなっているが、その生産性には陰りが見えていた。

2022年シーズンが終わった後のエリオットの契約には保証がないため、来るシーズンがカウボーイズでのラストシーズンになるのではないかとの見方が出ている。

エリオットはそういった点に気をもむことなく、ダラスでのNFL7シーズン目に向けてギアを上げている。

『ESPN』のトッド・アーチャーによれば、エリオットは現地27日(水)に「ビッグシーズンだとは思うが、あまり先まで見通すことなんてできないとも思う」と話したという。

「俺は毎日のことに集中している。キャンプでいい1日を過ごすことに集中し、1週間毎に集中してやっていけば、自然に動いていくものだ。そんなに先のことまで見通す理由も、全然ないと思うし。毎日自分の仕事をやっていれば、シーズンの終わりにはすごくいい状況になっているだろうな」

27歳のエリオットは2019年に平均年額を1,500万ドル(約20億3,124万円)とする、6年9,000万ドル(約121億8,744万円)での契約を結んでいた。『Over the Cap(オーバー・ザ・キャップ)』によれば総額9,000万ドルはNFLのバックスの中でトップであり、年額は2番目にあたる。しかしながら、今季に1,240万ドル(約16億7,797万円)が保証された後、残る4シーズンについては保証額がない。そのため、カウボーイズにとってはエリオットを動かしやすくなる。

しかし、2016年NFLドラフト全体4位でカウボーイズに指名されたエリオットは今のところ、昨年に抱えていたシーズン序盤に負った膝のケガを過去のものとして今季に前進していくことに集中している。

「それにはフラストレーションを感じたし、その年の一部では間違いなく不満を溜めていたけれど、それもフットボールだからな」と言うエリオットはこうつけ加えた。

「全員が100%なのは今日だけかもしれない。ここからは誰もが打撲や傷を抱えて、100%のヤツなんて誰もいなくなる。だから、自分の健康を保って日曜日の戦いの準備ができるように、フィールドの外でできることはすべてやるんだ」

エリオットは昨シーズンをキャリア最低のラン237回と、1,002ヤード、タッチダウン10回、さらにこちらもキャリア最低の試合平均58.9ヤードという数字で終えている。キャリー平均4.2ヤードも、キャリアの平均値(4.5ヤード)を下回った。一方で、エリオットよりランが107回少なかったトニー・ポラードがキャリア最高のアテンプト平均5.5ヤードと、キャリア最高の719ラッシングヤードを記録している。

「ケガをして、自分が弱まっているって感じるのはキツイ。だから、自分のスピードで動けるようになるのは間違いなく役立つし、自分の体に、心に、俺にはこういうカットができるという自信が戻ってきている」とエリオットはコメントしている。

エリオットは実際に自分が復活していると考えている。カリフォルニア州オックスナードでカウボーイズが練習を行った際、エリオットは自分が完全復活したと感じていたと話した。

「(オフシーズンの)最初は少し心配だった。“げ、ちょっとヤバイ感じだ”みたいなね。でも、オフシーズンになって1カ月とか2カ月が過ぎ、仕事に戻って1カ月から2カ月くらいが経って、OTAの頃には100%だったと思う」とエリオットは振り返っている。

もちろん、エリオットが昔の自分自身――4シーズンで3度プロボウルに選出され、同じ期間にラッシングのトップに2度立ったエリオット――に戻ったかどうかは、試合が始まってみなければ分からない。2022年にどれくらいの力が発揮できるかで、2023年もカウボーイズにいるかが決まるだろう。

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