マクベイがHCでなければチームに戻らなかっただろうとラムズDTドナルド
2022年07月31日(日) 16:45以前から引退をうわさされていたロサンゼルス・ラムズのディフェンシブタックル(DT)アーロン・ドナルドは、第56回スーパーボウルで優勝を収めた後も同様のうわさをささやかれていたが、リーグ屈指のディフェンシブタックルは最終的にチームに戻ることにしている。
ドナルドは現地30日(土)に『NFL Network(NFLネットワーク)』のアンドリュー・シチリアーノとモーリス・ジョーンズ・ドリューによるインタビューに応じ、ショーン・マクベイがヘッドコーチ(HC)職に戻らなければ、もう一度挑戦する気にはならなかっただろうと明かした。
マクベイHCが引退してテレビの仕事に就いていても、キャンプに参加していたかと質問されたドナルドは「絶対ない。絶対にないね」と答えている。「もしショーンがここにいなかったら――ショーンが初めてここにきたときに言ったんだ。早い段階でいくつか考えを出して、彼には最初に、ここのヘッドコーチである限り、俺は一緒にレガシーを築き続けたいと伝えた。彼がここにいて、自分が高いレベルでプレーできる能力を持ち続ける限り、ここにいるつもりだ。彼がいなくなって、すべてが終わったとき、たぶん俺も引退することになるだろう」
マクベイHCとドナルドの間にこれまで築かれてきたレガシーは、まさに称賛すべきものだと言えよう。マクベイHCがラムズのヘッドコーチに就任したのは、ドナルドのプロ4年目のシーズンにあたる2017年のことだった。
それ以降、ドナルドはAP通信ディフェンス部門年間最優秀選手賞を3度受賞し、サック70回、フォースドファンブル19回をマークしている。パスラッシュに優れたタックルとしては群を抜いており、2017年以降のサック数はピッツバーグ・スティーラーズのアウトサイドラインバッカー(OLB)T.J.ワットの記録(72回)に次いで2位だ。
就任1年目にAP通信年間最優秀コーチ賞に輝いたマクベイHCは、ドナルドと同じように賞賛を浴び続けてきた。
マクベイHCとドナルドが先導する中、ラムズはチームとしてレギュラーシーズン55勝、NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)西地区優勝3回、スーパーボウル出場2回、スーパーボウル優勝1回を経験している。
そして、6月にはマクベイHCもドナルドも2022年シーズンに戻ってくることが明らかになった。ラムズのスターDTは契約の再編に合意し、今後2シーズンで6,500万ドル(約86億6,093万円)、2024シーズンまで9,500万ドル(約126億5,828万円)が保証されることになっている。
もはや彼らの運命が揺らぐことはなく、フットボールにおいて絶対的な力を持つ2人は今、王者としてタイトル防衛することに全力を注いでいる。
「再び手に入れるために自分にできることを何でもすることは、常にモチベーションになる」と強調したドナルドは「それが究極の目標だ。そのためにやっている。今、こうして仕事に打ち込んでいるときにも、それが頭の片隅にあるはずだ。素晴らしいシーズンを送るために全力を尽くし、最後の1チームとなることを目指す」と続けた。
ラムズはマクベイHCとドナルドがいる限り、NFLの他のすべてのチームを圧倒する脅威となる。
その後はどうなるのだろうか。ひょっとすると、ヘッドコーチとディフェンシブタックルは一緒にテレビの領域に足を踏み入れるかもしれない。
ドナルドはインタビューの最後、シチリアーノに「“The Rock(ザ・ロック)”に参加したい。役者になってみたい」と冗談まじりに語った。
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