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コミュニケーションの改善が契約延長につながったと49ersのWRサミュエル

2022年08月03日(水) 15:30


サンフランシスコ・49ersのディーボ・サミュエル【AP Photo/Jed Jacobsohn】

ワイドレシーバー(WR)ディーボ・サミュエルとサンフランシスコ・49ersは大荒れのオフシーズンを送っていた。

現地2日(火)、サミュエルはすべての暗雲を吹き飛ばしたわけではないが、トレード要請やチーム内での起用法に不満を抱えているとのうわさ、トレーニングキャンプでのホールドインなどを経て、フィールド上で集中して前に進んでいく準備ができていることを明らかにしている。

サミュエルに笑顔を取り戻させ、チームの元に帰らせた要因は何だったのだろうか?

チームの記録によれば、3年7,350万ドル(約97億6,815万円)の契約を結んでから初めての記者会見で、サミュエルは「結局のところ、これはビジネスなんだ。変化したのはコミュニケーションだった」と語ったという。

「コミュニケーションが増えれば増えるほど、俺たちはより多くのことを解決できるようになる」

ビジネスはこの日のサミュエルにとってのキーワードだった。4月にサミュエルがトレードを要請したと報じられている。その要求を後悔しているか火曜日に問われたサミュエルは、基本的にその質問を避けている。

「トレードの要求を後悔しているか? 結局のところ、これはビジネスで、俺たちは決断に至った。だから、俺はここにいられてハッピーだ。それだけのことさ」とサミュエルは答えた。

印象的な2019年のルーキーシーズンに自らを急成長中の才能として定義づけたサミュエルは、ケガによって短く終わった2020年にさらなる輝きの片りんを見せていた。真のブレイクアウトは2021年のことで、オールプロに選ばれたこの年にサミュエルはキャッチ77回、1,405ヤードに加え、365ラッシングヤードとトータル14回のタッチダウンを記録している。

キャリー59回を含むタッチ136回で3年目を締めくくったサミュエルは、カイル・シャナハンヘッドコーチ(HC)のオフェンスの中で“ワイドバック”として起用されていた。

シャナハンHCによる起用法にサミュエルが不満を抱えていたという話があったものの、火曜日に本人がこれを強く否定している。

かつてドラフト2巡目で指名を受けたサミュエルは「それは間違いだ」と断言し、次のように続けた。

「俺が一言いってやりたいことはたくさん出ていたけど、結局、それが許されていなかった。だから、テープで(ダラス)カウボーイズとの(プレーオフ)ゲームに戻ってみたらいい。そこに映っているのが俺という選手だ。それに、プロボウルのテープを見たり、俺がワイドバックであることになんて言ったかを振り返ってもいい。このチームが勝つためなら、俺は何だって気にしないでやる」

契約延長にこぎ着けたコミュニケーションの改善については、サミュエルは細かく語らなかった。

「ただコミュニケーションがうまくいき始め、最後に俺たちが答えを見つけられたってだけだ」

組織との間にあった問題について説明を求められると、サミュエルは再びシンプルで、詳細には触れない回答を返している。

「もう言ったように結局これはビジネスで、俺たちは答えを見つけ、すべてを完了したんだ」

事実としてビジネス面の対処は終わり、今度はこれまでホールドインしていたサミュエルがNFLのエリートプレーヤーの一人として現場に戻る番だ。一つ明らかにされたのは、レシービングであれラッシングであれ、サミュエルにはそれに対する構えができているということだ。サミュエルはこうコメントしている。

「俺はチーム第一の選手だ。カイルが俺のところに来て“ディーボ、今週ボールをランで運ぶのは嫌かい?”と聞いたことがある。俺は“分かってるだろ、結局、必要なことなら何だっていい”って感じだった。俺はボールを持ったときにすごくいいし、彼はそうするための方法を把握している。俺たちは優れた結果を出して、毎週良くなっていったんだ」

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