ブラウンズQBワトソンへの6週間の出場停止処分にNFLが上訴
2022年08月04日(木) 09:16NFLは個人行動規範の違反によってクリーブランド・ブラウンズのクオーターバック(QB)デショーン・ワトソンに科された6試合の出場停止処分に上訴することを現地3日(水)に発表した。
リーグは水曜日に発行した声明の中で「NFLとNFL選手会(NFLPA)が共同で選任したスー・L・ロビンソン判事がデショーン・ワトソンに関する個人行動規範についての裁定を月曜日に公表した。2020年のNFLとNFLPAの団体労働協約(CBA)の下、懲戒責任者の事実認定には拘束力があり、上訴できない」とつづっている。
「ロビンソン判事はワトソン氏がNFLの個人行動規範に複数の状況において違反したと判断した。CBAはNFLもしくはNFLPAに、懲戒責任者によって科された処分に上訴する権利を認めている。こういった上訴は3日間以内に申請しなければならず、コミッショナーもしくはコミッショナーが指名する人物によって審問されることになる」
「NFLはNFLPAに、ロビンソン判事による懲戒処分の決定に上訴する意向であることを通知し、この午後にその概要を提出した。ロジャー・グッデルコミッショナーが、誰がこの上訴の審問を行うかを決定する」
NFLが上訴する期間は木曜日の朝までだった。
元連邦地方裁判所判事だったロビンソンは月曜日にワトソンへ6試合の出場停止処分を言い渡しており、16ページにおよぶ報告書で“ワトソン氏が性的暴行、すなわち他の個人に対してその安全と幸福な生活に真の脅威を与える行為、また、NFLの品位を弱体化させ、リスクにさらす行為”にかかわることによって“(個人行動)規範に抵触したことを示すきわめて多数の証拠をもって”NFLが“証明の責任を果たし”たと述べていた。
ロビンソンの報告書によれば、NFLは少なくとも2022年シーズン全体で出場停止にするべきだと論じていたという。しかしながら、ロビンソンは自身の裁定を下す中で“同様の状況にあった選手たちへの対応との公正さと一貫性の基準によって制約を受けた”としている。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のジュディ・バティスタは水曜日、今回の上訴について詳しい人物の話を元に、リーグは再度ワトソンへの1年の出場停止処分を求めていると指摘。『NFL Network(NFLネットワーク)』のスティーブ・ワイチが水曜日に報じたところによれば、リーグは選手への罰金とカウンセリングのいずれか、もしくは両方を希望しているという。
NFL選手会は日曜日、ロビンソンの裁定に上訴しないとの意向を示していた。選手会はリーグによる上訴の通知に、そこから2日間で応答しなければならない。
個人行動規範によれば、上訴は迅速に進められ、“既存の記録の再確認”をベースに進められることになっている。すなわち、新たな証拠や証言は許容されない。
「コミッショナー、もしくはコミッショナーが指定する人物は議論の不足がなく、最終的で、完全な決着から成り、(各)選手、(各)クラブ、またこの取り決めにおける各陣営を法的に拘束する裁定書を発行する」とCBAにはある。
【A】