出場停止のブラウンズQBワトソンの代役に向けて万全のQBブリセット
2022年08月04日(木) 12:12個人行動規範の違反によってクリーブランド・ブラウンズのクオーターバック(QB)デショーン・ワトソンに6試合の出場停止処分が科されたことを受け、今シーズンのブラウンズで大きな役割を果たすであろう、一時的な代役に注目が集まっている。
ワトソンが不在の間はジャコビー・ブリセットが先発QBを務めることになりそうだ。NFLは現地4日(木)の朝までにスー・L・ロビンソン判事の判決に異議を申し立てることができる一方で、NFL選手会(NFLPA)は控訴しないことを以前に表明している。
29歳のブリセットはこれまでに3つのチームで先発を務めたことがあり、昨シーズンはマイアミ・ドルフィンズで負傷したトゥア・タゴヴァイロアに代わって5試合で先発している。また、インディアナポリス・コルツにいた頃は4シーズンで30試合に先発し、ニューイングランド・ペイトリオッツでは2016年シーズンの序盤に出場停止となったトム・ブレイディの代役を務めた。
突然の起用はブリセットにとって初めてのことではない。ルーキー時代には、ブレイディが4試合の出場停止処分を受けている間にジミー・ガロポロも負傷したのを受け、ブリセットが急きょ先発として出場することになった。翌年の8月にはアンドリュー・ラックのケガが悪化したためコルツにトレードされ、ブリセットは結局そのシーズンにコルツで15試合に先発出場している。
ブラウンズでは数カ月前からワトソンの出場停止処分に備えて対応が進められており、ブリセットはその代役として期待されている。本人は準備ができているという。
「リーグに入ってからずっと、俺は常に代役を果たしてきた」とブリセットは火曜日に述べている。「ルーキーの年もそうで、その経験はプレーの面だけでなく、自分の番号が呼ばれた時にいつでも準備ができていなければならないってことを理解する上でも役に立っている」
さらに、ブリセットは「組織の中でそういう信頼を得ているのは気分がいいものさ。この機会にワクワクしている」とつけ加えた。
月曜日に6試合の出場停止処分を受けるまでは、ワトソンがブラウンズのキャンプでファーストチームのレップスの大半をプレーしていたが、決定が下された今、それは変わるはずだ。ブリセットがこのオフシーズンにチームに合流してから早々に強い印象を受けたというヘッドコーチ(HC)ケビン・ステファンスキーは、過去に代役を務めた経験があることがチームにとって大きなプラスになるとコメントした。
「彼は短いキャリアの中ですでにさまざまな役割を経験してきた」とステファンスキーHCは話している。「彼は自分なりにうまく対応することができる。非常に知的でとても優れたリーダーだ。練習フィールドでプレーを決める能力もあるし、会議室でも貢献している。ウェイトルームでも責任感を持っていたりと、彼は正しいことをすべてやっている」
ブラウンズにとっては緊迫した時期と言える。ワトソンを取り巻く状況は数カ月間にわたってチームに不穏な空気をもたらし、ワトソンがいずれチームに戻ってきてその後も残ることになったとしても、それは続くだろう。
もしかしたら愛想のいいブリセットは、この状況に対する解毒剤になるかもしれない。ブラウンズを6勝0敗に導いたあとに先発の座を明け渡すことになったらどんな気分かと聞かれたブリセットは、「その時が来たら考えるさ」と答えている。
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