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自分の方が上だと宣言したバイキングスWRジェファーソンに敬意をもって反論するラムズWRカップ

2022年08月04日(木) 20:24


ロサンゼルス・ラムズのクーパー・カップとミネソタ・バイキングスのジャスティン・ジェファーソン【NFL】

NFLの歴史を紐解いても、2021年のクーパー・カップほど見事なシーズンを送ったレシーバーは数少ない。

そういった歴史とはお構いなく、カップと同様にNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)からプロボウルに選ばれたジャスティン・ジェファーソンは、自身をロサンゼルス・ラムズのワイドレシーバー(WR)であるカップより上に位置づけている。先日、ジェファーソンは「カップは優秀だけど、俺の後ろだと思うね」と語っていた。

AP通信NFL攻撃部門年間最優秀選手賞を受けたカップは、現地3日(水)にミネソタ・バイキングスのWRであるジェファーソンのコメントについて問われた際、敬意を示しつつ反対の意見を述べている。

チームの記録によれば、カップは「彼の意見は尊重するけれど、同時に俺が敬意をもってそれに反対することもできる」と話したという。

カップの2021年シーズンは見事だった。NFLトップのタッチダウン16回、キャッチ145回、1,947ヤードを記録し、2005年にカロライナ・パンサーズのスティーブ・スミスが達成して以来の、また、1970年以降でわずか4人目の、3冠達成を果たしている。

『NFL Research(NFLリサーチ)』によれば、ワイドアウトのトップへと躍り出たカップはいずれもNFLで歴代2位の単一シーズンキャッチ数とレシービングヤードを記録したという。キャッチ100回以上、1,500レシービングヤード以上、タッチダウン15回以上を記録した選手もまた、カップでわずか4人目になる。他の3人はジェリー・ライス(1995年)、マービン・ハリソン(2001年)、ランディ・モス(2003年)であり、いずれもプロフットボールの殿堂に迎えられている。

スーパーボウルのMVPも勝ち取っているカップは、高い評価を受けていると言える。それにもかかわらず、ジェファーソンは以前に、デイバント・アダムスがこの競技で最も優れたWRであり、2022年に自分がそれを超えてみせると話していたのだ。

おそらく驚きはないだろうが、そういったスタンスに対してカップが眉をひそめることはない。

その職業倫理や、この競技で最も優れた選手の一人になろうという努力で称賛される29歳のカップは、ジェファーソンの考え方に賛辞を送った。

今はジェファーソンのヘッドコーチ(HC)になったケビン・オコンネルの元で輝かしい2021年シーズンを送ったカップは「むしろ彼にそう言ってほしいと思うよ」と話している。

「それがこのゲームのいいところさ。このリーグの競争の激しさを物語っていると思う。自分をベストだと思ったり、ベストになるために努力しなかったりする選手がいるとして、その選手ができる限り最高の選手になる準備が自分にはできていないと感じるなら、そいつと一緒にフィールドに立つのは心配だ」

23歳のジェファーソンは歴史上の誰よりも素晴らしい部類に入る、才気あふれるキャリアのスタートを切った。ここ2シーズンで記録した3,016レシービングヤードは、キャリア最初の2シーズンでマークした数字としてはリーグ史上最も多い。この2シーズンでジェファーソンはキャッチ196回、タッチダウン17回、そして前出の3,016ヤードを記録しており、カップが同じ期間に記録したキャッチ237回、2,921ヤード、タッチダウン19回に匹敵する。

アダムスであろうとカップであろうと、ジェファーソンやステフォン・ディッグス、タイリーク・ヒルであろうと、誰がこのゲームでベストかという話題には必ず議論がつきまとう。

しかしながら、数字とチームの成功という部分では議論の余地はない。カップはラムズと同様に、そのすべてでライバルたちを上回った。新シーズンの幕が上がれば、あらゆる点で新たな議論が始まるだろう。

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