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第51回スーパーボウルで大活躍したペイトリオッツRBホワイトが8年のキャリアに幕

2022年08月12日(金) 12:05


ニューイングランド・ペイトリオッツのジェームス・ホワイト【AP Photo/Steven Senne, File】

ニューイングランド・ペイトリオッツのランニングバック(RB)ジェームス・ホワイトがNFLでの8シーズンにわたるキャリアに幕を下ろす。

第51回スーパーボウルのヒーローは現地11日(木)、選手生活に終止符を打つ決断を発表した。

「ニューイングランドはいつまでも心に残り続ける。長きにわたる揺るぎないサポートに感謝している。永遠に感謝する」

「このチャプターはこれからも大切にする。次の展開が楽しみだ」

「家族やチームメイト、そしてニューイングランドの人々の代表として1人のペイトリオットとして活動できたのは光栄だ! NFLでの9年間を振り返ると、ここに至るまでにさまざまな犠牲を払ったものの、それと同じくらいこの旅の一部となってくれた人たちがいた」

「フットボールをするために家族との時間を犠牲にすることを許してくれた妻と子どもたちに感謝している。特に、妻のダイアナには感謝している。高いレベルでパフォーマンスするべく、あらゆることを実行するためには、大切な人たちや家族が犠牲にならなければならないことを十分に理解している人はいない。ダイアナはすべてのステップに寄り添ってくれていた」

「子どもの頃からの夢を実現させるチャンスを与えてくれたことに、(オーナーの)クラフト氏、ベリチックコーチ、そしてペイトリオッツの組織全体に感謝している。NFLで最も素晴らしいファンの前で、キャリアを通して1つのフランチャイズでプレーし続けてこられたことは、とてつもなく幸いなことであり、光栄に思っている」

「チームメイトのみんな、俺をより良い人間、より良い選手に押し上げてくれてありがとう。これまで築き上げてきた関係が生涯続いていくことに、心から価値を感じ、感謝している。こういった関係性が今の自分を形づくる助けとなった」

「選手として、人として、自分の目標を達成しようとする俺をできる限りサポートしてくれた愛すべき両親には、揺るぎない愛とサポートを与えてくれたことに感謝している。夢を実現するための最高のポジションを確保できるように、キャンプやワークアウトに連れていくために時間を使ってくれた。永遠に感謝している。最も重要なのは、今の自分になれるように後押ししてくれたことだ。ありがとう。俺のことを誇りに思ってくれていることを願っている」

「フォックスボロは常に心の中で特別な位置を占め続けると言っても過言ではない。大人になってから最も重要なチャプターだった。自分の子どもはここで生まれた。大人になってから一番よく知っている場所であり、自分が成長し、家族を作ってきた場所でもある」

「すべてのコーチ、友達、キャリアを通してずっと観戦して支えてくれたファミリーメンバーに感謝している。それが見過ごされることはない」

「最後になったが、指導し、代理を務め、支援してくれたエージェンシーの“The sports & Entertainment Group(ザ・スポーツ&エンターテイメント・グループ)”、代理人のジェフ・ホイットニーとアディサ・バカリに感謝の意を表したい」

ペイトリオッツのヘッドコーチ(HC)ビル・ベリチックは声明で次のように述べている。「ジェームスは“完ぺきなプロフェッショナル”そのものだ。彼の信頼性、一貫性、利他の心、そしてプレッシャー下でのパフォーマンスは一流だ。抜群の知性、クイックネス、捕らえにくさを兼ね備えたジェームスは、われわれのパスオフェンスに完全にフィットしていた。物腰は柔らかいが、並外れたリーダーシップと競争面でのタフネスをチームにもたらしてくれた。彼は何年間もチームのキャプテンであり続け、私がこれまで指導してきた中で最も尊敬される、最高の選手の1人だった」

パスキャッチに優れたランニングバックとしてNFL屈指の実力を誇ってきたホワイトは、キャリアを通してレシーブ381回で3,278ヤード、タッチダウン25回を記録した。また、ランプレーではキャリー319回で1,278ヤード、タッチダウン11回をマークしている。

ペイトリオッツで最も過小評価されてきた選手の1人であるホワイトは、相手ラインバッカー(LB)から対峙するのを恐れられる存在だった。

ホワイトは過去に、ペイトリオッツに所属していたクオーターバック(QB)トム・ブレイディを支える存在としてポストシーズンで大活躍している。特に印象的だったのは、第51回スーパーボウルのアトランタ・ファルコンズ戦だ。この試合でキャッチ14回を記録したホワイトは、何度もタックルを破って合計20得点を挙げ、不可能に思われたペイトリオッツの逆転劇を支えている。ホワイトはこの試合のMVPになっていてもおかしくなかった。

ホワイトは2021年シーズンもペイトリオッツに戻ってきたが、ケガが原因でわずか3試合しか出場していない。今年7月にトレーニングキャンプが開始した時点ではPUP(故障者)リストに置かれていた。

スーパーボウルで重要な役割を果たしたことを踏まえると、ホワイトはいつか殿堂入りを果たすだろう。

ペイトリオッツのオーナーであるロバート・クラフトは「ジェームス・ホワイトは常に、フィールド上で最も信頼できる、頼もしい選手の1人だった」と述べている。「彼は物腰の柔らかいリーダーで、模範を示し、過去7年間でレシーブ数とタッチダウンレシーブ数でNFLの全ランニングバックのトップに立つという最高の成績を収めてきた。第51回スーパーボウルでは、延長戦での決勝タッチダウンを含めて20得点を挙げ、ペイトリオッツが28対3の劣勢を覆すのに貢献してくれた。われわれのファンはその記録的な活躍に永遠に感謝し続けることだろう」

「ジェームスはわれわれにとっての素晴らしい選手であった以上に、優れた人間でもあった。素晴らしい人格と誠実さを持ち、仕事に対する倫理観、プロ意識、日々の前向きな態度を通じて、周囲の尊敬を集めている。ジェームスはニューイングランドでペイトリオッツファミリーの一員であったため、ロッカールームから彼がいなくなると寂しくなるが、ジェームスと彼の家族が新しい冒険に踏み出すことをうれしく思う。スーパーボウルチャンピオンに3度輝いた彼の功績を、これからもずっと称えてきたい」

ホワイトが2022年シーズンを前に引退することで、ペイトリオッツのバックフィールドは手薄となった。現在はデイミアン・ハリスとラモンドレ・スティーブンソンが中心となっている。スティーブンソンや新人ピエール・ストロング、RB兼ワイドレシーバー(WR)のタイ・モンゴメリーは、ホワイトの引退によりパスキャッチの機会が増える有力候補だ。

【RA】