カロライナ・パンサーズのプレシーズン初戦では、ベイカー・メイフィールドとサム・ダーノルドのクオーターバック（QB）争いに関する決定的な発言はなかった。

現地13日（土）に23対21でワシントン・コマンダースに勝利した後、ヘッドコーチ（HC）マット・ルールは「厳密にどういう動きをしていたかは映像を見てみないと分からないが、2人とも指揮を執れていたと思う。正しい判断を下していたから、私は満足している」とコメントしている。

先発を務めたのはメイフィールドだったが、チームはポジション争いに関して現在も評価中だとルールHCは強調した。プレシーズン第2週の試合に向けて、ルールHCは先発の指名を避けている。

ルールHCはメイフィールドが先発したことについて「いや、あれは今日の話だ。今日だけのことだ」と語り、「戻ってから映像を見てみる。もちろん、サムはエンドゾーンに導いてくれた。ベイカーはわれわれを前に進めてくれた。生産性に関して言えば、2人ともいいプレーをしていた。戻ってから2人の状態を見てみる。あれは今日だけのことだ」と続けた。

メイフィールドは先発出場し、新たに学んでいる最中のオフェンスで確かな成長を見せている。もともとクリーブランド・ブラウンズに所属していたメイフィールドは、発展途上のオフェンシブラインの後ろでヒットを受けながらも、何度か良い投球を披露した。最終的にはパス7回中4回を成功させ、45ヤードを記録。成功したパスは4回とも10ヤード未満となっている。

第3ダウンコンバージョンを何度か成功させたメイフィールドは、ワイドレシーバー（WR）ロビー・アンダーソンへのディープパスもあと少しで成功しそうだった。第3ダウンでオープンになっている選手を迅速に見つける能力によって、メイフィールドは競争で優位に立てるかもしれない。

メイフィールドはWRブランドン・ジルストラとのミスコミュニケーションを含め、パスインコンプリートを繰り返してドライブを停滞させながらも最終的にはチームをレッドゾーンまで導いている。パンサーズはフィールドゴールを成功させて得点に結びつけた。

ルールHCはメイフィールドについて次のように話している。「フィールドでよくボールを動かしたと思う。彼はチェックダウンする相手を見つけながら、足を使って良い仕事をしていた。それから、レッドゾーンで厳しい状況に追い込まれ、プレーアクションをコールし、レシーバーがブロックされてルートを走れず、（メイフィールドが）プレーを台無しにせざるを得なくなった。ファンブルも喫して、結局、得点には至らなかった。まだ積み重ねなければならないことが多くあるが、彼はボールを動かし、コントロールし、試合の始まりに素晴らしいロングドライブを展開したと思う。最後の最後まで、どこかクリーンな印象を受けた」

パンサーズ守備陣が相手のファンブルを誘った後、ダーノルドは有利なフィールドポジションからプレーを開始した。ジルストラへのパスを良い位置で成功させ、2回目のパスはヒットを受けながらもWRラシャード・ヒギンスに通しており、ヒギンズはそのままタッチダウンを決めている。

ルールHCはダーノルドについて「タッチダウンを投げるときに大きなヒットを受けていたのに、勇敢なプレーを見せてくれた。責任を持ち、ステップアップしてやり遂げた」と述べた。

最初のドライブで3回しかスナップに参加しなかったため、ダーノルドは次のドライブでもプレーしている。しかし、それも3回のプレー――ランが2回で、パスが1回――で終了。プレッシャーを受けたダーノルドが放ったパスはインコンプリートとなった。

P.J.ウォーカーは3番手のクオーターバックとして出場し、コマンダースのバックアップ選手たちを相手に良い動きを見せていた。ウォーカーはパス19回中10回成功、136ヤード、キャリー2回で12ヤードを記録している。

新人QBマット・コラルは第4クオーターから出場した。ミシシッピ大学出身のコラルは最初に投げた11ヤードのパスを成功させたが、そこからは苦戦を強いられている。ドラフト3巡目指名を受けたコラルは9回中1回しかパスを成功させられず、コマンダースが5巡目で指名したノースカロライナ大学出身のQBサム・ハウエルの記録にも及ばなかった。

パンサーズは試合終了まで残り2分程度しかない中で始まったドライブで、プレー11回で40ヤード前進し、最終的にはフィールドゴールを成功させて勝利を決めたが、この間にコラルは一度もパスを成功させていない。

今シーズン、さらなる進歩を遂げるために取り組むコラルは、残り2回のプレシーズンゲームでより多くの出場機会を得る可能性がある。

【RA】