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プレシーズン初戦でスミスとロックの両QBに好感触を持つシーホークスHCキャロル

2022年08月15日(月) 12:21

シアトル・シーホークスのジーノ・スミスとドリュー・ロック【NFL】

現地13日(土)夜にプレシーズン初戦を終え、シアトル・シーホークスはクオーターバック(QB)ジーノ・スミスとドリュー・ロックとの間で繰り広げられているポジション争いの第1回目の結果を記録しているはずだ。ただ、現時点では誰に聞いてもその結果は引き分けとなっているだろう。

『Seattle Times(シアトル・タイムズ)』のボブ・コンドッタによると、32対25でピッツバーグ・スティーラーズに敗れた後にシーホークスのヘッドコーチ(HC)ピート・キャロルは次のように語ったという。「結果的には、やり遂げなければならないというプレッシャーを大きく感じていただけに、2人も良いプレーを見せていたと思う。後から追い上げを見せたり、追い越すために奮闘したりね。分解してみたときにどうなっているかは不安だ。だが、彼らがどういう動きをしていたのかを見るのは楽しみにしていた部分でもある」

シーホークスの一員になってから3年目のシーズンを迎えたスミスは、今回の試合で先発を務めて前半はずっとプレーしていた。キャリア8年目のベテランは序盤こそオフェンスを勢いづけられなかったものの、試合前半終了まで残り2分弱のところで9回のプレーで計61ヤードを稼ぐ素晴らしいスコアリングドライブを指揮した。このドライブでパス5回中3回を成功させて37パスヤードを記録したスミスは、最後にスクランブルで2ヤードを稼ぎ、エンドゾーンに到達している。

最終的にパス15回中10回成功、101パスヤード、9ランヤード、タッチダウンラン1回をマークしたスミスは、「すごくいい気分だった」とコメントした。「動きをよく見て、的確に判断できていたような気がする。相手は何度か良いブリッツとかそういう類のことをしてきたけど、必要なときにボールを出すことができた」

シーホークスは17対10でスティーラーズにリードされた状態でハーフタイムを迎えたが、スミスの競争相手は試合の後半から出場すると、たどたどしいオフェンスをすぐに一変させた。

シーホークスに新加入したロックは出場するや否や、9回のプレーで73ヤードを稼ぐスコアリングドライブを演出して勢いのあるスタートを切っている。初めのプレーでワイドレシーバー(WR)ボー・メルトンに39ヤードのパスを通したロックは、最後にWRダリキ・ヤングにタッチダウンパスを投げ、そのドライブを締めくくった。その2ドライブ後も、ランニングバック(RB)ディージェイ・ダラスが鮮やかにディフェンダーをかわした後にロックは再びタッチダウンパスを成功させている。さらに、ロックはRBトラビス・ホーマーへのパスを通し、2ポイントコンバージョンも成功させてチームを同点に導いた。

第4クオーター終盤までは25対25で同点のままであり、ロックにはシーホークスの一員として初めて挑んだ試合を勝利で飾るチャンスがあったにもかかわらず、25歳のロックはこの夜最大のミスを犯している。ロックは最初のプレーでスティーラーズの迫り来るプレッシャーに耐えきれず、ヒットされてファンブルを喫してしまったのだ。このターンオーバーにより、スティーラーズはシーホークスの43ヤード地点から攻撃を開始。スティーラーズの新人QBケニー・ピケットが決勝点となるタッチダウンパスを決めたことで勝利は相手の手に渡っている。

ロックはそのターンオーバーについて「もっとうまく対応できたはずだ」と振り返り、「プロ(プロテクション)を動かせたかもしれないし、ホット(レシーバーの動きを読むこと)をプレーできたかもしれない。クオーターバックであれば、そういうことは常に修正できるし、常に胸に刻んでおこうと思う。あそこではもっとうまくできたはずだ」と続けた。

最初はオフェンスが停滞し、試合後半には致命的なファンブルを喫したにもかかわらず、シーホークスの攻撃コーディネーター(OC)シェーン・ウォルドロンはプレシーズン初戦を受けて両方のクオーターバックに満足しているようだ。

「どちらのQBもいい仕事をしていた」とウォルドロンOCは強調している。「ジーノはあの2分間のドライブを成功させたし、前半は出場していなかったドリューが出てきて勝負していた。2人とも起こっていたそれぞれのシナリオから学びながら、いい仕事をしていた」

スミスとロックのQB争いは、18日(木)夜にホームで開催されるシカゴ・ベアーズ戦で第2ラウンドに突入する。シーホークスは26日(金)にダラス・カウボーイズと試合してプレシーズンを締めくくる予定だ。

【RA】