QBガロポロの残留に前向きな姿勢を示す49ersのCEO
2022年08月20日(土) 16:20シーズン初戦を約3週間後に控える中、サンフランシスコ・49ersのロースターには47回の先発経験を持つ、年俸2,420万ドル(約33億1,202万円)のバックアップクオーターバック(QB)ジミー・ガロポロが残っている。
49ersがガロポロをトレードしてQBトレイ・ランス時代を切り開こうとしているにもかかわらず、ガロポロはチームに所属したままだ。ただ、ジェド・ヨークCEOは必要とあらばガロポロをチームにとどめておいても構わないと話している。
ヨークCEOは『The Athletic(ジ・アスレチック)』のティム・カワカミに「すでに話した通り、優秀なクオーターバックと優秀なフットボール選手はいくらいても足りないものだ」と述べ、次のように続けた。「ロースターの議論や、ジョン(リンチ/ジェネラルマネジャー)とカイル(シャナハン/ヘッドコーチ)がしたいことに関与するつもりはない。しかし、彼らがこのチームを可能な限り良くするために望むことについては、何であれサポートするつもりだ」
「ジョー(モンタナ)やスティーブ(ヤング)の時代も見てきたが、サラリーキャップがあるのとないのとでは違うと実感している。とはいえ、すでに話している通り、われわれはジミーをキープできて幸せだ。彼がロースターにいて幸せなのだ。そうなるのであれば、そういうことだ」
ランスをチームの将来を担うQBとして成熟させ、新たな体制に移行しようとしているときにガロポロをとどめておくことは、ガロポロが一流の選手であったとしても、プロセスの妨げになる可能性がある。また、ガロポロの年俸を踏まえると、それはコストのかかる選択でもあるのだ。
ガロポロがプレーオフを勝ち進んでいく中で肩を痛め、昨シーズン終了後に手術を受けたことが49ersのトレード計画に大きな狂いをもたらしている。それでも、ガロポロは7月が終わる前にトレードされるだろうと予想されていた。しかし、トレードは成立しておらず、ガロポロが完全に回復するのを待つというチームの方針が明確になっている。シーズン開幕が迫る中、ガロポロは練習には参加しているものの、トレード関連の動きはない。
トレード候補となる相手も少ないようだ。最近ではクリーブランド・ブラウンズとニューヨーク・ジェッツがトレード先になるとのうわさが流れているものの、ブラウンズとジェッツはそれぞれジャコビー・ブリセットとジョー・フラッコを擁しており、先発経験のあるベテランバックアップQBを確保できている。他に注目されているのはシアトル・シーホークスだが、49ersがNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)西地区のライバルにガロポロを渡すとは考えにくい。
つまり、必要とあらば、ヨークCEOはガロポロを確保しておいても構わないと思っているのだろう。
【RA】