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ビルズが集団性的暴行疑惑で民事訴訟を起こされている新人Pアライザを放出

2022年08月28日(日) 15:47

バッファロー・ビルズのマット・アライザ【AP Photo/Adrian Kraus】

バッファロー・ビルズのジェネラルマネジャー(GM)ブランドン・ビーンが現地27日(土)、新人パンター(P)マット・アライザを放出したと発表した。その2日前には、アライザが他の2名と共に昨年に行われたサンディエゴ州立大学のキャンパス外のパーティーで未成年に集団性的暴行を加えたとして民事訴訟を起こされたことが明らかになっている。

8月25日にサンディエゴ上級裁判所に提出された訴状では、アライザが2021年10月に当時住んでいた学外の自宅の外で17歳の少女と性的行為に及んだ後、その少女を室内に連れ込み、少女はそこで繰り返し暴行を受けたとされている。『Associated Press(AP通信)』によれば、原告は当時未成年だったためにこの訴えの中で“ジェーン・ドゥ”という仮名で表されているものの、現在は18歳になっているという。

ビーンGMは土曜日に報道陣に対し、「この48時間は多くの人々にとって非常に困難なものだったと言えるだろう」とコメントし、こう続けた。「厳しい状況であり、この事態と関係者の皆さまに同情している。この若い女性にも、彼女が経験したことにも。この状況のすべてを気の毒に思っている。最終的にこれは法的状況であり、われわれはすべての事実を把握していない。それが判断を難しくさせたが、現時点では、マットを放出して彼にこの状況に対処させ、それに集中させることが全員にとって最善の策だと考えている。そのため、われわれはそこで袂を分かつことになる」

「いつこれを聞かされたのか、タイムラインはどうなっているのか、という疑問を持たれているのは承知している――7月下旬、彼女の代理人から(ビルズの顧問弁護士補佐であるキャスリン・ディアンジェロに対して)マットとその他の人物を非難しているいくつかの事柄について説明された。当時、われわれは徹底的かつ配慮に満ちたプロセスをとろうとした。判断は急いでいない。それは簡単なことではないと思っている。時には限られた情報の中で、法的状況について事実を整理するものだ。その結果、われわれは今日、このような判断を下している」

また、ビーンGMは次のようにつけ加えた。「このような申し立てには深刻な性質があり、われわれはすべての事実をまとめる手段を有していない。何が起こったのか、複数の見解がある。彼(ショーン・マクダーモット)はフットボールコーチで、私はGMであり、すべてにアクセスできるわけではないのだ。フットボールをプレーすることよりも重要なことであるため、マットにはそちらに集中してもらいたい」

訴状に名前が挙がっている他の2名は、現在もサンディエゴ州立大学のロースターに入っているゼイビア・レナードと、現在はロースターにいないナウリン・“パーア”・エワリコだ。レッドシャツを経験したアライザは3年生だった2021年にスターパンターに成長し、全国のトップパンターとしてレイ・ガイ賞を受けている。そして、2022年NFLドラフトでビルズから6巡目で指名を受けた。

ビーンGMは報道陣に対し、4月にドラフトが行われている間、チームはアライザに対する疑惑を把握していなかったと述べている。

AP通信によると、逮捕者は出ておらず、サンディエゴ警察は公式に容疑者を特定していないとのこと。

「われわれにとっては、フットボールの試合に勝つことよりも、ここの文化の方が重要だ」とビーンGMは土曜日に話している。

8月22日にマット・ハックが放出されたのに伴い、ビルズの先発パンターとなったアライザだが、金曜日に行われたカロライナ・パンサーズとのプレシーズンゲームには出場していない。試合後、メディアの取材に応じて今回の状況を「極めて深刻」であり、組織が「何があっても軽く受け止めることではない」と説明したマクダーモットHC(ヘッドコーチ)は、アライザを出場させなかったのは自分の判断だったと語った。

マクダーモットHCは金曜日、「最終的に真実にたどり着くことを目指すだけであり、真実を知り、正しいことをするのがゴールだ」と強調している。「私の頭と心に繰り返し浮かんでくるのはそれだ。私の全能力を使って真実を知り、正しいことをするのだと」

金曜日に訴訟の内容に異議を唱える声明を発表したアライザは、その中で次のように述べている。

「事件の事実は、訴訟や報道の中で描写されたものとは違っている。速やかに事実関係を明らかにすることを望む」

『Los Angeles Times(ロサンゼルス・タイムズ)』によると、アライザの弁護士を務めるケリー・アームストロングは性的暴行を否定しているという。

NFLの個人行動規範はドラフト指名前やチーム加入前の選手の振る舞いには適用されないことになっている。しかし、刑事責任を問われることになれば、アライザはリーグの調査対象となり、リーグの方針に従って懲戒処分を受ける可能性がある。

【RA】