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手術を控えるシーホークスSアダムスがチームメイトに向けて感動的なスピーチ

2022年09月18日(日) 10:23

シアトル・シーホークスのジャマール・アダムス【AP Photo/Stephen Brashear】

大腿四頭筋腱の手術を数日後に控えるシアトル・シーホークスのセーフティ(S)ジャマール・アダムスが現地16日(金)に、練習を終えた後のチームメイトを訪ねてシーズン第2週に敵地で開催されるサンフランシスコ・49ers戦を前に感動的なスピーチをした。

シーホークスのヘッドコーチ(HC)ピート・キャロルは、シーホークスがシーズン初戦で多くの人々の予想を裏切ってデンバー・ブロンコスに勝利したことについて、アダムスが興奮気味に語ったと明かしている。

チーム公式サイトによれば、キャロルHCは「素晴らしかったよ。彼は最後にひょっこり顔を出してくれた。あれは本当に良かった。彼は仲間たち全員と話す機会を得た。とても誠実な人で、ただただ自分の思いや考えを打ち明けて、勝利に対する感謝の気持ちをみんな伝えていた。再びつながれたのは全員にとって良いことだった」と述べたという。

月曜夜に勝利した試合の途中で大腿四頭筋腱を断裂したアダムス。ブロンコスのクオーターバック(QB)ラッセル・ウィルソンにヒットして彼を地面に倒したものの、アダムスはその後に足を引きずっている。アダムスは自力でメディカルテントまでたどり着いたが、最終的にはカートに乗せられてロッカールームへ向かった。ケガの程度が深刻だったにもかかわらず、アダムスは試合を見届けずにルーメン・フィールドを去ることを拒否したようだ。

「彼はスタジアムから運び出されようとしていたのだが、ボックス席か何かに上がって試合の最後を見届けるチャンスを得て、最後まで熱中して見ていた」とキャロルHCは明かしている。

シアトルに来てから何度もケガに悩まされているアダムスが、今回また新たに負傷したことを踏まえると、次の試合に向かうチームメイトを見送るときに感情が表出したのも理解できる。

オールプロに3度選出された経歴を持つアダムスは2020年に、複数の1巡目指名権と引き換えに成立したニューヨーク・ジェッツとの注目のトレードを経てシーホークスに入団した。フィールドで輝きを放ったアダムスは翌年に4年7,200万ドル(約102億9,287万円)というモンスター級の契約で努力が報われたものの、シーホークスに移ってからケガをせずにフルシーズンを戦い抜いたことは一度もない。シーホークスで過ごした2年間はそれぞれ12試合しか出場しておらず、今季はトレーニングキャンプで骨折した指を抱えながらもプレーする予定だったが、大腿四頭筋腱の負傷により、わずか1試合で全試合に出場する望みが絶たれている。

しかし、そのような状況にもかかわらず、チームメイトたちはアダムスが金曜日に明るい表情をしていたことがうれしかったと話しており、新人コーナーバック(CB)コビー・ブライアントはアダムスが今回の負傷からさらに強くなって戻ってくるのは間違いないと強調している。

『Seattle Times(シアトル・タイムズ)』によると、ブライアントは次のようにコメントしたという。「兄貴みたいな存在だから、彼に会えたのは何よりもうれしかったし、彼が前向きな気持ちを持っているところを見ることができて良かった。ああいう姿を見るのはもちろん辛いけどね。当然、今年も一緒にプレーしたかったけど、物事を起こるべくして起こるものだし、俺は彼がより良くなって復活すると確信している」

【RA】