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試合の流れを変える見事なTDキャッチで名誉挽回したカウボーイズWRラム

2022年09月27日(火) 23:28


ダラス・カウボーイズのシーディー・ラム【AP Photo/Adam Hunger】

相手との点差を広げるタッチダウンまであと一歩のところまで近づいたプレーの後、ダラス・カウボーイズのワイドレシーバー(WR)シーディー・ラムが片手で6点をつかみとった。

現地26日(月)夜に行われたニューヨーク・ジャイアンツ戦の前半、ラムは落球に悩まされていた。しかし、このとき決めた1ヤードのタッチダウンキャッチがそれを変え、マンデーナイトフットボールを23対16で制するきっかけとなっている。

ヘッドコーチ(HC)マイク・マッカーシーは「シーディー・ラムは私たちのナンバー1レシーバーだ。それはずっと変わらない。彼は試合中、たくさん活躍してくれた」と述べた。

キャッチ8回、87ヤード、タッチダウン1回という記録は、良い成績として分類できる。ラムにとって今季初のタッチダウンキャッチはチームに勝利をもたらし、カウボーイズの戦績を2勝1敗に引き上げた。カウボーイズはクオーターバック(QB)ダック・プレスコットの代わりに先発を務めるQBクーパー・ラッシュの下で2勝0敗となっている。

ところが、この夜の大半において、ラムのパフォーマンスは悪いものとして分類されていた。ラムは試合前半にパスを2回落としている。そのうちの1回は、ラッシュが放った完ぺきなディープボールが見事にラムの右手に当たったにもかかわらず、地面に落としてしまったものだ。ソーシャルメディアから落胆の声が上がる中、カウボーイズ攻撃陣はその後も停滞を続け、6対3とさえないリードのままハーフタイムに突入している。

ラムは「第1クオーターで逃したかもしれないタッチダウンの埋め合わせをするためなら、どんなことでもするつもりだった。あれはきつかった。きつかったよ。でも、最終的に勝ててうれしい」と語った。

挽回はしたものの、簡単な仕事ではなかったと認めたラムは次のようにコメントしている。

「ものすごく悔しかった。だって、正直に言うと、1週間ずっと、オフシーズン中もずっと、ボールに集中して練習してきたのに、落としてしまったから。きつかったよ。すでに言ったみたいに、たった1回のプレーのために一生懸命練習してきたのに、それを逃してしまったんだからな」

第3クオーターにランニングバック(RB)エゼキエル・エリオットが13対13の同点に持ち込んだときのタッチダウンランも1ヤードだったが、試合を、そしておそらくその後の攻撃陣の運勢を変えたのは、ラムによる見事なワンハンドのキャッチで締めくくられた第4クオーターのドライブだった。

ラムは第4クオーターのスコアリングドライブが自分にとってのブレイクスルーに感じられたかと問われたラムは「間違いないな」と応じた。

「俺を信じてくたケル(攻撃コーディネーターのケレン・ムーア)や、俺の能力を信じてくれた皆に感謝だ。第3クオーターはきつかった。そのことを考え続けていた。皆が俺に“ほっとけ、ほっとけ。まだゲームは続いてるんだ”って言ってくれた。そして第4クオーターになって、俺のナンバーが呼ばれ続けているのを聞いたとき、俺にはもう一度チャンスがあるって分かった。だから、俺は進化しなきゃならないってな」

自陣11ヤードラインから始まり、カウボーイズはラッシュとラムの力を筆頭として11プレーで89ヤードの道のりを進んだ。

ラムはこの進軍の中でキャッチ4回、48ヤードをマークしており、どれが最も大きなプレーだったかは甲乙つけがたい。実際のところ、それは第4ダウンのコンバージョンだったとラムは述べている。

ジャイアンツ側41ヤードラインで第4ダウン残り4ヤードという状況になり、マッカーシーHCは攻撃を続けることを決断。ラッシュはレフトサイドにラムを見つけ、4ヤードのゲインによってチェーンを動かした。それから2プレー後、ラッシュは再びラムを見出し、元1巡目指名選手は相手のタックルをくぐり抜けて26ヤードのキャッチアンドランを決めている。もう少しで得点するところだったものの、1ヤードラインで止められた。続くプレーでラッシュはエンドゾーンの端へとボールを放る。そこに唯一いたラムの左手がボールに届き、ラムはしっかりとボールを抱えて足をインバウンドにとどめた。

どのキャッチが一番重要だったかについて、ラムは「間違いなく第4ダウン」と答えている。

「それがなきゃ、俺はタッチダウンができなかった。コンバージョン。俺たちはタフさと積極性が大事だって言っているし、俺は積極的に体をラインの向こうに押し込んだ。でも、他の10人全員や、サイドラインにいる皆が、俺を信じてくれている。彼らは俺の才能を信頼しているし、俺もそうだ。彼らは試合全体で俺の背中を支えてくれた」

このオフシーズンにアマリ・クーパーがクリーブランド・ブラウンズにトレードされたとき、ラムがカウボーイズの確かなナンバー1レシーバーになった。一方で、そのことにはラム自身を含むあらゆる方向からのプレッシャーを伴っている。それも23歳のワイドアウトにとっては、良い時と悪い時の両方に満ちた一つのプロセスだ。月曜日にラムが味わったのが、まさにそれだった。

「満ち引きってものがあるだろう。安定していることが大事だ。ポジティブさを保ってな。すべてが俺の思い通りにいくわけじゃない。でもそうなるときに、ビッグなことができる」とラムは言う。

マンデーナイトの結果は、実にビッグだった。

【RA/A】