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スティーラーズが新人QBピケットを先発起用の見込み

2022年10月04日(火) 10:17

ピッツバーグ・スティーラーズのケニー・ピケット【AP Photo/Gene J. Puskar】

前回の試合でクオーターバック(QB)の未来を垣間見たピッツバーグは、シーズン第5週にQBケニー・ピケット時代の幕開けを迎える。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが現地3日(月)に情報筋の話をもとに伝えたところによると、ピッツバーグ・スティーラーズがベテランQBミッチェル・トゥルビスキーに代わり、ピケットを先発QBとして起用すると見込まれているとのこと。

4月にドラフト全体20位でピケットを指名していたことからも、スティーラーズが今回出ようとしている動きは必然的なものだと言える。トゥルビスキーはピケットとQBメイソン・ルドルフの3人で繰り広げた先発争いを勝ち抜いたものの、4試合を経てその職を失おうとしている。

スティーラーズは現地9日(日)にバッファロー・ビルズ(3勝1敗)と対戦する予定であり、ピケットの初先発は上々とは言えないだろう。

ピケットはシーズン第4週に敗れたニューヨーク・ジェッツ戦の途中でトゥルビスキーの代役として投入された後に昇格を果たすことになった。

スティーラーズのヘッドコーチ(HC)マイク・トムリンはピケットをリリーフとして出場させたことについて「私たちには刺激が必要だと思った。前半はあまりうまくいかず、攻撃面で十分ではなかったから、彼が刺激を与えてくれると思った」と述べている。

ピケットは後半の序盤にその刺激をもたらした。後半最初のドライブで番号を呼ばれたピケットは、自陣31ヤード地点での重要な第4ダウン残り1ヤードという場面でQBスニークを成功させている。このドライブはピケットがキャリア初のインターセプトを喫して終わったものの、ピケットは次のドライブでまたQBスニークを成功させてエンドゾーンに入り、スティーラーズはこの試合で初めてリードした。

その後、ピケットは12回のプレーで87ヤードを獲得するドライブを演出。この日2回目のタッチダウンランを決めてさらにリードを広げた。ピッツバーグ大学のスターQBだったピケットはポケットの中でも外でも果敢に挑み、新人ワイドレシーバー(WR)ジョージ・ピケンズとの相性の良さを見せつけ、彼に何度か素晴らしいバックショルダーパスを通している。

スティーラーズはピケットの指揮下でうまくボールを動かしたが、彼のミスで問題が顕在化してもいた。ピケットは試合終了まで3分42秒のところで2回目のインターセプトを喫している。これはジェッツが第4クオーターに逆転するのを助ける格好となった。さらに、4点差がついた状態で敵陣48ヤード地点から絶望的な“ヘイルメアリー”パスを放った後、3回目のインターセプトを浴びている。

最終的に、ピケットが投げた13回のパスは1つもターフに当たらなかった。24歳のピケットはそのうち10回のパスを成功させて120ヤードを記録。残りの3回はすべてジェッツの守備選手にキャッチされている。ピケットはキャリー6回で15ヤード、タッチダウンラン2回もマークした。

一方、トゥルビスキーの成績はパス13回中7回成功、84ヤード、インターセプト1回。スティーラーズのQB1として出場した3試合半でトゥルビスキーが通したタッチダウンパスはわずか2回だった。

2017年にシカゴ・ベアーズからドラフト1巡目指名を受けたトゥルビスキーはそこで過ごした4シーズンの大半で先発を務めていたが、最後の2シーズンは今と同様に交代のうわさがささやかれていた。2021年シーズンをバッファロー・ビルズでQBジョシュ・アレンのバックアップとして過ごした後、スティーラーズと2年契約を結んでいる。スティーラーズがピケットをドラフト1巡目で指名したことを受けて、いずれは地元出身者がフランチャイズQBを担うのは必然だと思われていた。

シーズン開幕から4試合を終え、そのうち3試合で敗北を喫している現在、それは現実の話となっている。ピッツバーグにおけるピケット時代の幕開けだ。

【RA】