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レイブンズ一筋のCBスミスがNFLでの11シーズンを経て引退へ

2022年10月04日(火) 10:22


ボルティモア・レイブンズのジミー・スミス【NFL】

長年ボルティモア・レイブンズでプレーしたコーナーバック(CB)がキャリアに幕を閉じた。

ジミー・スミスが現地3日(月)の試合をもってNFLから正式に引退するとチームが『Twitter(ツイッター)』で発表した。

他ほど名の知れている選手ではなかったスミスはコロラド大学での最後の2シーズンにトップ選手としての頭角を現し始め、レイブンズは2011年に全体27位の指名権を使って彼を獲得した。今後10年間はシャットダウンディフェンスとして活躍することを期待して、レイブンズは成長著しいスミスを選んだのだ。

スミスはレイブンズで過ごした11年間でその期待に応えることなく、常に好調なシーズンと期待外れなシーズンを繰り返していた。2022年シーズンに1カ月だけフリーエージェント(FA)として過ごしているスミスは、キャリアを終えることを決心した。

スミスは1月に、長年のライバルだったピッツバーグ・スティーラーズのクオーターバック(QB)ベン・ロスリスバーガーが現役生活に終わりを告げるのを見て、自身も引退を考えたと明かしている。

「(引退を)考えていないような振りをするつもりはない」とスミスは当時話していた。「俺はフットボール選手だから、そういうことを考えるのはつらい。フットボールを愛していて、これは俺の人生のすべてだ。時々、プレーしないことを考えるだけでも、他に何もしたくないと思ってしまう」

「引退してもっと家族と時間を過ごしたり、他のことをやったりしてみたいと思う自分もいれば、“フットボール選手としてどれだけフィールドに立っていたいか分かっているだろ”と考えている自分もいるんだ」

ボルティモアで10年以上過ごしてきたスミスは2011年のロックアウトによる不安定な時期にレイブンズに入団し、ルーキーシーズンにはインターセプトを2回記録している。スミスがフルタイムの先発選手になれたのは3シーズン目で、この年はキャリアハイとなるパスディフェンス15回とフォースドファンブル3回をマークした。

スミスは2013年と2014年に質の高いシーズンを過ごし、4年4,000万ドル(約57億8,240万円)以上の延長契約を結ぶことができたが、2014年に負った足のケガの影響で2015年は思うような結果を残すことができなかった。この足の負傷はスミスにとって度重なるケガとの戦いの始まりとなり、彼はキャリアを通じて数々のケガに耐えなければならず、さらに、2017年と2018年には2度にわたる出場停止処分により欠場を余儀なくされている。

現在レイブンズのトップコーナーとして活躍するマーロン・ハンフリーがドラフトで入団したのと同じ2017年に、スミスはキャリアハイに並ぶインターセプト数を記録した。スミスの2度目の出場停止によって2018年はハンフリーに先発の座を明け渡すことになり、2019年にレイブンズはコーナーバックを補強するためにマーカス・ピータースを獲得している。やがてスミスの役割は良くて控え選手止まりとなり、彼は2020年に他のチームも検討した末にボルティモアに戻り、そこで最後の2シーズンを過ごすことになった。

レイブンズとの時間は月曜日の発表で正式に終わりを迎えた。そして、1月にスミスが言っていたように、彼は他のチームに移ることなく、最後までレイブンズの一員であり続けた。

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