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因縁のベリチックHC率いるペイトリオッツを相手に勝利を目指すライオンズQBゴフ

2022年10月07日(金) 12:54


デトロイト・ライオンズのジャレッド・ゴフ【Kevin Sabitus via AP】

クオーターバック(QB)ジャレッド・ゴフ率いるデトロイト・ライオンズは右肩上がりだ――少なくとも、統計的に見れば。

今週、リーグでトップに立つライオンズ攻撃陣はマサチューセッツ州に向かい、特にゴフにとって馴染み深いチームと対戦する予定だ。第53回スーパーボウルでゴフ率いるロサンゼルス・ラムズのオフェンスをわずか3点に抑えたディフェンスの首謀者であるビル・ベリチックHC(ヘッドコーチ)は、依然としてニューイングランド・ペイトリオッツの頂点に君臨している。しかし、ベリチックHCが指揮する守備陣はシーズン開幕からの1カ月で期待通りの水準に達していない。

とはいえ、ゴフはペイトリオッツを軽く見ておらず、慎重を期している。

『MLive.com』によると、ゴフは現地5日(水)に「誰から見ても、彼は最高峰とは言わないまでも最良のコーチの1人だ。彼と対戦した経験はあるけど、いつもタフな試合になるし、彼はいつも何かしら仕掛けてくる。だから、今はそれが何か分からないけど、準備しておくつもりだ」と語ったという。

ゴフはこれまでに3回、ベリチックHCと対峙(たいじ)しており、その戦績は1勝2敗だ。スーパーボウルでの敗戦は最もつらく、厳しいものだっただろう。アトランタで開催されたその試合で、ゴフと強力なラムズはつまずき、低得点で試合を終えた。ラムズのショーン・マクベイHCは後に、この試合に向けた準備に時間をかけすぎたと認めている。

マクベイHCは最終的にゴフをライオンズに送ったが、それは2000年シーズン以降初めてQBトム・ブレイディのいないシーズンを過ごしていたペイトリオッツをラムズが24対3で下してリベンジを果たした後のことだった。それは、ライオンズにトレードされる前にゴフが味わった最後の幸せな瞬間だっただろう。ライオンズは2021年シーズンを通して苦戦を強いられていたが、攻撃面では明るい兆しが見えてきた。ライオンズは今季の4週間を通して試合平均35点を獲得してリーグトップに位置しており、ラムズに所属していた2018年シーズンのゴフを想起させるような爆発力を示している。

攻撃面でこうした活躍をしていることから、ライオンズはNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)で首位に立っていてもおかしくないはずだ。その代わりに1勝3敗となっているのは、ディフェンスがその責任を果たしていないからだ。

これは試合平均の被ヤードで19位、被得点で22位、被ランヤードで26位に位置している状態でシーズン第5週を迎えようとしているペイトリオッツにも同じことが言える。特に新人QBベイリー・ザップが初先発を務めるかもしれないという最近のQB事情を考慮すると、ペイトリオッツは攻撃面でも不安定だ。守備面で痛手を負わないと仮定すれば、ライオンズはこの試合で機会をものにするはずだ。

ライオンズはボールをプロテクトするという点においてはかなり成功してきた。ギブアウェイではNFLで5位タイにつけている。ライオンズがペイトリオッツの最近の試合を見て何かを学ぶとしたら、それは守備陣に対して試合の流れを変えるようなミスを避け続ける必要があるということだ。ペイトリオッツ守備陣は僅差で敗れたグリーンベイ・パッカーズ戦で2つのターンオーバー――いずれも新人コーナーバック(CB)ジャック・ジョーンズによる――を強いている。

『MLive.com』によれば、ライオンズのダン・キャンベルHCはベリチックHCについて次のように述べたという。「まあ、彼のチームは常に、ボールの両面でベストプレーヤーに勝たせるつもりはない。それは――100%――彼らが最初に取り除こうとするのは、相手の得意なことだ。何よりもまず、それがなくても勝てる方法があったとしても、問題ない。彼は賭けに出る。彼はいつもそうなのだ。彼の守備陣はいつも臨機応変だ」

「それで、彼らはボールをつかむ。ボールを打ち落とす。ボールをたたいたのも引き抜いたのもまったく同じ選手だ。しかし、彼らはそれをやってのけた。映像にすべて残っている。彼らはいつもそうだ。ターンオーバーする方法を見つけ出す。そして本当に――彼らは私たちを自滅させるつもりだ。彼らは長い試合を展開して、私たちにミスをさせ、それを利用するつもりだ」

ライオンズは相手のミスを生かせることを証明してきたが、先週にシアトル・シーホークスに惜敗を喫したことを受けて、ハイスコアのゲームをいかにして勝利に結びつけるかを考えなければならないと考えている。たとえスタッツがそうではないことを示していたとしても、ゴフはベリチックHC率いるペイトリオッツとの対戦に挑んだ経験が十分にあり、それが楽な展開にならないことを承知している。

「チームと向き合うための準備をすると思う。彼は計画を持っているだろうし、素晴らしいコーチだと思うけど、彼がフィールドに出るわけじゃない」と言うゴフはこう続けた。

「だから、彼はサイドラインから指示を出したり、何らかの形で影響を与えたりする。俺たちに対して良い計画を練っているだろう。こっちも彼に対抗する計画を持っている」

「ビル・ベリチックのキャリアの全試合を見てきたかは分からないけど、彼が同じようなことをした試合もあれば、そうじゃない試合もあったというのは確かだ。だから、まだ分からない。彼は偉大なコーチで、それには理由がある。彼らが何を仕掛けてきても、こっちは準備ができている。それか、それに合わせて調整する」

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