ジャイアンツ戦の前にもっとロンドンで時間を取りたかったパッカーズQBロジャース
2022年10月07日(金) 15:27近年のクオーターバック(QB)アーロン・ロジャースを見て言えることとして、彼がたとえ高い教養があるとまでは言えなくとも、好奇心旺盛な人物だという点がある。
グリーンベイ・パッカーズのヘッドコーチ(HC)であるマット・ラフルアーは今週に、インターナショナルゲームに向けた準備の難しさを語っていた。だからと言って、ロジャースの考えでは、自分やチームメイトたちがイギリス観光ができたとしても、その妨げにはならないはずだ。パッカーズは今週末に実施されるレギュラーシーズンゲームのために、初めてロンドンへと向かう。
『ESPN』によれば、ロジャースは現地5日(水)に「コーチというのは習慣の生き物なんだよ。選手以上にね」と話したという。
「スケジュールに1分でも調整があれば、彼ら全員の調子が狂う。だから、その話については、俺はあまり読む気はない」
「俺たち全員がワクワクしている。もっと早目に行きたかったと言った理由は、そこの文化を少し経験して、ちょっと景色を見たり、ファンと交流したり、写真を撮ったり、パブに行ってギネスや地元のビールを飲みたいってことなんだ。俺たちみんながそれを望んでいて、もっと早く行きたかった」
コーチとは当然ながら仕切りたがり屋で、ロジャースが言うところの習慣の生き物だ。その固い基盤となっているのがルーティーンで、そこにヒビが入るようなことを彼らは望まない。
だからこそ、ラフルアーHCが重要な試合のために国外へ旅することにストレスを感じているように聞こえたのも、まったく驚きではなかった。
「バカ正直に答える気はないし、むしろやめておこう。やらなければならない準備のすべてという部分で、われわれコーチにとってはサーズデーナイトゲームのように感じられる。だが、とにかくやるだけ。そういうものだ」とラフルアーHCは述べた。
アメリカ中に広がるリーグで戦うNFLチームたちは、試合のために長距離を移動することに慣れている。だが、通常は飛行機に乗り、目的の街に降り、ホテルまでバスで移動し、食事をして睡眠を取り、バスでスタジアムへ向かい、試合をプレーして、バスで空港に向かい、ホームタウンまで飛ぶ、という手順を取るルーティーンのロードゲームに1日か2日が追加されれば、その感覚は違ってくる。
そういう事情から、ロジャースにはパブで地元民たちとおしゃべりをするような時間が十分に残されていない。
ワイドレシーバー(WR)ランドール・コブは「今のスケジュールの進め方は、すべてをできるだけ通常通りにしようってやり方だ。もちろん、明日には俺たちは移動し、いつもとちょっと違うけれど、頭の中では俺たちは西海岸へ飛んで、西海岸で1日多く過ごすだけって考えようとしている。他の部分で何がついてくるかはこの先に見てみるけれど、ここでの準備に関しては、フットボールゲームに勝つ道を見つけるための、いつもと同じやり方をしているんだ」とコメントした。
ロンドンで開催される23回目のNFLゲームに登場するのは、最後まで国外での試合を経験していなかったチームだ。また、この試合でパッカーズはNFL史上最多勝利を挙げたチームになる可能性がある。さらに、勝率.500以上のチーム同士がインターナショナルゲームで対戦するのは、パッカーズとニューヨーク・ジャイアンツの試合が2試合目となる。
まだシーズン第5週だが、決して無駄にできる試合ではない。ラフルアーHCはそのことを承知しており、当然ながら観光のことよりもジャイアンツを下すことに集中している。
もしラフルアーHCが不安から何度も準備用のリストをチェックしたくなって眠れないようならば、この事実を一つの安心材料とすべきだ。ロジャースはロンドンでプレーする最初の現役MVPになる。インターナショナルゲームが花形になりつつある今、ラフルアーHCには国際的な舞台にふさわしいクオーターバックがいるのだ。
そのクオーターバックは、チームバスからあたりの風景を目に焼きつけようとするだろう。勝利したならば、トッテナム・ホットスパー・スタジアムから空港までの帰路に、心ゆくまで笑顔の写真を撮ればいい。バケーションに行く時間は、いつだってオフシーズンにあるのだから。
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