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QBザップの勝利でベリチックHC時代のペイトリオッツは1巡目以外のQBが初先発した試合で5勝0敗

2022年10月11日(火) 11:21


ニューイングランド・ペイトリオッツのベイリー・ザップ【AP Photo/Greg M. Cooper】

ニューイングランド・ペイトリオッツのヘッドコーチ(HC)ビル・ベリチックがトム・ブレイディを欠いてスーパーボウルで優勝できるかどうかはまだ分からないが、バックアップの新人クオーターバック(QB)が率いるチームでも勝てることだけは確かのようだ。

ペイトリオッツは今シーズンにNFLで最も爆発的な攻撃力を誇るデトロイト・ライオンズを29対0で打ち破った。この試合では4巡目に指名されたルーキーのQBベイリー・ザップがキャリア初の先発出場を果たしている。

勝利後にベリチックHCはザップについて「ベイリーは良い判断をたくさんしていて、ボールの扱いも正確だった」とチームの記者団に話している。「彼は冷静さを見せてプレッシャーのかかる場面からうまく脱し、オープンになっているレシーバーを見つけ、良い判断をしていたと思う」

ベリチックHCと彼のスタッフはこのルーキーに合った計画を練っていたようで、相手に何もさせないディフェンスのおかげで大きなリードをつかむと、それを維持することができた。ザップは21回中17回(81%)のパスを成功させて188ヤードとタッチダウン1回、インターセプト1回、パサーレーティング100.0を記録している。

ザップは2001年以来、ドラフトで4巡以降に指名されたQBがシーズン開幕から5週目までにキャリア初の先発勝利を挙げた初めてのルーキーとなった。低い順位で指名されたQBが最後にシーズン前半のデビュー戦で勝利したのは、2001年のシーズン第1週に先発したカロライナ・パンサーズのクリス・ウェインキー。それ以降で同じ条件に当てはまる4人のQBはいずれもデビュー戦で敗れている(2016年シーズン第1週でのダラス・カウボーイズのダック・プレスコット、2005年シーズン第1週でのシカゴ・ベアーズのカイル・オートンなど)。

新人のバックアップQBで勝つことはベリックHCにとって昔からの習慣になりつつある。

ザップはベリチックHC時代にドラフト2巡目以降のQBとしてペイトリオッツでNFLの初先発を果たした5人目のQBで、全員が初めて先発した試合に勝利している。

ベイリー・ザップ:2022年シーズン第5週、デトロイト・ライオンズに29対0で勝利
ジャコビー・ブリセット:2016年シーズン第3週、ヒューストン・テキサンズに27対0で勝利
ジミー・ガロポロ:2016年シーズン第1週、アリゾナ・カーディナルスに23対21で勝利
マット・カッセル:2008年シーズン第2週、ニューヨーク・ジェッツに19対10で勝利
トム・ブレイディ:2001年シーズン第3週、インディアナポリス・コルツに44対13で勝利

他のチームで1巡目以降に指名されたQBはこの間に30勝80敗(勝率.270)となっている。

ザップは過去20シーズンにおいて、初めて先発出場した試合で80%以上のパス成功率、100以上のパサーレーティング、20回以上のパスアテンプトで1回以下のインターセプトを記録した2人目のQBとなった。もう1人は2008年のシーズン第1週に同様の記録を残しているアーロン・ロジャースだ。

ベリチックHCからチームメイトに至るまで、それぞれが初先発したルーキーのオフェンスコントロールを絶賛している。

「彼はいい仕事をして、うまくコントロールしていた」と話すのはタイトエンド(TE)のハンター・ヘンリー。「ハドルでも冷静で、頑張ってくれた。試合前から彼ならできると思っていたけど、とにかくよくやってくれたよ。彼は先週の試合をうまくコントロールしていた」

QBマック・ジョーンズの足首の負傷が回復までにどれくらいかかるか分からない中、ペイトリオッツはこの2週間で4巡目指名のルーキークオーターバックを司令塔に十分に戦えることを証明して見せた。ライオンズのような悲惨なディフェンスをするチームばかりではないものの、ペイトリオッツはシーズン第6週にクリーブランドへと向かい、最近は堅実なディフェンスができているとは言えないブラウンズと対戦する。

ザップは初先発について「勝った方がいつだって気分はいい」とコメントしている。「今日はチーム一丸となったフットボールをプレーした。ディフェンスは完封して見せた。Oラインやレシーバーにもいいプレーがたくさんあった。今日はチーム全員の努力の賜物で、勝てて良かった」

【R】