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ダボールHCの指揮下で好発進を切り、実力を疑う者を黙らせるジャイアンツ

2022年10月11日(火) 14:42


ニューヨーク・ジャイアンツのブライアン・ダボールHC【Kevin Sabitus via AP】

ニューヨーク・ジャイアンツは2021年シーズン、ジョー・ジャッジの指揮下でたった4勝しか挙げられなかった。ヘッドコーチ(HC)がブライアン・ダボールに変わってからの5試合で、ビッグブルーはすでにこれと同じ勝利数を数えている。現地9日(日)にロンドンで開催されたグリーンベイ・パッカーズ戦で逆転勝ちし、現在の戦績は4勝1敗だ。

2022年シーズンのジャイアンツはワイドレシーバー(WR)陣から負傷者が相次いでいるにもかかわらず、選手がパフォーマンスを発揮できるようにダボールHCと攻撃コーディネーター(OC)マイク・カフカが指示を出す中で、コーチングが行き届いていることを証明している。また、ジャイアンツのディフェンシブバックフィールドは理論上、パッカーズのクオーターバック(QB)アーロン・ロジャースに打ちのめされてもおかしくないように見えたが、守備コーディネーター(DC)ドン・マーティンデールはその状況でも彼らを奮闘させた。

ダラス・カウボーイズには敗れたものの、それ以外のテネシー・タイタンズ、カロライナ・パンサーズ、シカゴ・ベアーズに勝利した後、ジャイアンツはそろそろ現実に引き戻されるだろうとフットボール界のほとんどが予想していた。ジャイアンツが日曜日に大方の予想を裏切ってパッカーズを27対22で下したことは、彼らにある程度の持久力があることを示している。

『NJ.com』によると、アウトサイドラインバッカー(OLB)オシェイン・ジミネスは試合後に「俺たちは最初からマジだった」とコメントしたという。

また、セーフティ(S)ゼイビア・マッキニーは「うちには良い選手がいっぱいいて――それが今日、結果に表れた。自分たちが何を持っているのか前から分かっていた。何を持っていて何を持っていないのか、他の人から言われるまでもないさ」と語った。

当然、選手はシーズンに向けて自信を持つ必要がある。そうでなければ、このフィジカルなゲームで戦うことはできない。しかし、ジャイアンツのような再建中のチームが、ロースターにいくつも問題点を抱えているにもかかわらず、良いスタートを切るのはまた別の話だ。

マッキニーは「間違いない。俺たちはそれを証明しているんだ」と強調している。

日曜日の試合の後半、オフェンスが調子を取り戻し、ディフェンスがロジャース率いるパッカーズに得点を許さなかったことで、ジャイアンツはロンドンで気迫を見せつけた。ビッグブルーは2009年以来初めて5試合を通しての戦績が4勝1敗以上になっている。2009年シーズン当時のチームは現在のスタッフにとって戒めとなるはずだ。ジャイアンツはそのシーズンを8勝8敗で終えてプレーオフ進出を逃している。

長いシーズンの中であと12試合残っていることを踏まえて、より慎重なスタンスをとっているランニングバック(RB)セイクワン・バークリーは次のように語った。

「ああ、4勝1敗は最高のスタートだ。望ましい状態だろう。でも、すでに言ったように、それにとらわれすぎてはいけないし、ただ努力し続けるしかない。4勝1敗になっているのはそのプロセスのおかげだ。ここへ来て取り組み、システムを信じ、文化を築いて基準を設定し、それに従う人がいるからこそなんだ。つまり、そういうことだ。これからもそれを続けていかなきゃいけないし、それを続けてお互いを信じ続けられれば、これを振り返ったときに、かなりワクワクするはずだ」

ジャイアンツが明らかにふさわしいヘッドコーチを採用したことは、現段階の最高の賛辞としてジャイアンツに贈ることができる。ダボールHCはどの週も選手をしっかりと準備させられる優秀なスタッフを集めた。他のNFLチームの多くはそれができているとは言い難い。

【RA】