シャナハンHCと“再会”するRBマカフリー、49ersの一員としてチーフス戦に出場の可能性
2022年10月21日(金) 16:24うわさが現実のものとなり、スターランニングバック(RB)クリスチャン・マカフリーがカロライナ・パンサーズからサンフランシスコ・49ersへトレードされることが現地20日(木)に明らかになった。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートによると、49ersのヘッドコーチ(HC)カイル・シャナハンや“チームの幹部”とすでに話しているマカフリーは、金曜日に新天地へ移動する予定で、日曜日に開催されるカンザスシティ・チーフス戦に出場すると予想されているという。その場合、レッドゾーンのパッケージで使われる可能性が高いとのこと。
パンサーズがヘッドコーチを務めていたマット・ルールを10月10日に解任して以来、マカフリーは他チームから関心を持たれるようになり、最終的にはNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)西地区のチーム――ラポポートによれば、49ersとロサンゼルス・ラムズ――に候補が絞られていった。パンサーズは1巡目指名権を欲していたものの、両チームとも与えられるものを持っていなかったため、それに相当するもので手を打ったとラポポートは報じている。
NFLネットワークのトム・ペリセロは49ersが今季の残りの期間で支払う必要があるのはわずか69万ドル(約1億0,377万円)だと指摘。また、マカフリーは2023年と2024年に1,200万ドル(約18億0,463万円)、2025年に1,220万ドル(約18億3,470万円)を受け取る予定で、ケガをした場合は100万ドル(約1億5,034万円)のみ保証されるとペリセロはつけ加えた。
カレッジ時代にスター選手として活躍したマカフリーは、2015年シーズンにハイズマントロフィーのファイナリストに選ばれている。スタンフォード大学で過ごした3シーズンでランナー、レシーバー、リターナーとしてタッチダウン33回を記録したマカフリーは、2回のタッチダウンパスまでも記録した。
また、1990年代後半にシャナハンHCの父であるマイクがデンバー・ブロンコスのヘッドコーチを務め、マカフリーの父であるエドがそこでワイドレシーバー(WR)としてプレーしていたとき、シャナハンHCはマカフリーの子守りをしていたと報じられている。マカフリーはそのシャナハンHCと再会を果たすことになるのだ。シャナハンHCとマカフリーの父親たちはブロンコスでスーパーボウルを2度にわたって制覇した。
トレードの対価は極めて大きかったと言えるが、3勝3敗の49ersはさらに攻撃力を必要としている。WRディーボ・サミュエルやWRブランドン・アイユーク、(健康な状態の)タイトエンド(TE)ジョージ・キトルがいたとしても、49ers攻撃陣は主要項目でほぼ中位に位置しており、試合平均得点は20.3点で19位だ。
マカフリーはこれまでジェフ・ウィルソンが率いてきた混雑しているRBルームに加わる。サミュエルはランナーとしても活躍しており、昨季のリーディングラッシャーであるRBイライジャ・ミッチェル――MCL(内側側副靭帯/ないそくそくふくじんたい)の捻挫でシーズン第1週から離脱している――もシーズン第9週のバイウイーク後に復帰する見込みだ。
しかし、マカフリーは単なるランナーではない。キャリア通算で64試合に出場してレシーブ390回をマークしてきたマカフリーは、その中で2度、100レシーブヤードを達成したことがある。ただ、2020年と2021年はケガに苦しめられ、その間に行われた33のレギュラーシーズンゲームのうち23試合を逃した。
2022年シーズンでは比較的、健康状態の良いマカフリーは、これまで出場した全6試合でオフェンシブスナップの大半に参加している。キャリー(85回)でNFL12位につけているマカフリーは、ランヤード(393ヤード)で13位、ターゲット(43回)で31位、レシーブ(33回)で19位となっている。
一方で、オフシーズンにフランチャイズQBの獲得が最も重要になるとみられているパンサーズは現在、完全に再建モードに入っているようだ。先日、WRロビー・アンダーソンをアリゾナ・カーディナルスにトレードした1勝5敗のパンサーズは、2023年NFLドラフトで全体1位を指名する可能性があるが、ドラフト資本をさらに増やすことは不可欠となっている。他にQBの獲得を必要とする可能性が高い3チームはヒューストン・テキサンズ、シアトル・シーホークス、デトロイト・ライオンズであり、これらのチームは現時点で2023年ドラフトの1巡目指名権をそれぞれ2つずつ保持している。
【RA】