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ライオンズがTEホッケンソンをバイキングスにトレード

2022年11月02日(水) 11:39

デトロイト・ライオンズのT.J.ホッケンソン【AP Photo/Paul Sancya】

NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)北地区をリードするミネソタ・バイキングスが、補強メンバーをディビジョン最下位から手に入れている。

バイキングスは2023年2巡目指名権および2024年3巡目指名権と引き換えに、デトロイト・ライオンズから元1巡目指名のタイトエンド(TE)T.J.ホッケンソンを獲得したと『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートとトム・ペリセロが現地1日(火)に情報筋の話を元に伝えた。バイキングスはこの取引の一環として、2023年4巡目指名権と2024年条件付き4巡目指名権も手にするという。

後に、バイキングスがこのトレードを正式に発表した。

アイオワ大学出身で2019年の全体8位指名選手であるホッケンソンは、ブロッキングスキルを有するアスレチックなパスキャッチャーとしてNFL入りしている。デトロイトでは堅実なシーズンを送ったものの、特に目立った活躍をしたわけではなかった。

ホッケンソンはこれまで47試合で2,068ヤードとタッチダウン15回をマークしている。

このオフシーズンに新攻撃コーディネーター(OC)ベン・ジョンソン――元TEコーチ――がプレーコールを引き継ぐ中で、ライオンズはホッケンソンのオフェンスとのかかわりをもっと多くする計画だった。今季は第4週のシアトル・シーホークス戦でキャッチ8回、179ヤード、タッチダウン2回をマークするなど断片的な輝きを見せた一方で、ホッケンソンにとっては浮き沈みのあるシーズンになっている。25歳のホッケンソンはこれまで7試合で395ヤード、タッチダウン3回を記録した。

ホッケンソンは新人契約の4年目に入っている。ライオンズは940万ドル(約13億8,553万円)の5年目オプションを有効にしており、ホッケンソンは2023年末まで契約がある状態だ。また、契約延長も可能となっている。

ホッケンソンはヘッドコーチ(HC)ケビン・オコンネルの攻撃陣の一員としてミネソタに向かい、ジャスティン・ジェファーソンやアダム・シーレンと組むことになる。スペースでのプレーメーカーとして、ホッケンソンはバイキングスの新攻撃陣に完ぺきにフィットし、それをより爆発力のあるものにするはずだ。

今回のトレードに至る過程にあったのが、バイキングスのTEアーブ・スミスが日曜日にハイアンクルスプレインを抱え、故障者リザーブ(IR)リストに置かれる見込みとなったことだ。スミスがどれくらい戦線を離れることになるかは分かっていないとラポポートは報じている。そのことが、ホッケンソンのようなYAC(ヤードアフターキャッチ)プレーヤーの必要性を高めていた。

NFC北地区で大きなリードを築いているバイキングスは、その位置を確かなものとしてオコンネルの攻撃陣を助け、ポストシーズンでも力になる可能性のある選手の獲得に動いた。ここ最近でサンフランシスコ・49ersやフィラデルフィア・イーグルスがトレードを実行する中、バイキングスのジェネラルマネジャー(GM)であるクウェシ・アドフォ・メンサも自らの札を切っている。

1勝6敗のライオンズとしては、自らの長期的プランに入らない前政権下の選手たちを放出しているブラッド・ホームズGMのドラフト資本が、このトレードによってさらに大きくなった。ホームズGMが選手の整理を行っているのは、オフシーズンに契約延長の話し合いが不足していたことからも分かっている。2巡目指名権が一つ加わったため、ライオンズは2023年ドラフトの上位2ラウンドで4つの指名権を有することになった。

ディビジョン内でのトレードには常にやや驚きが伴うが、ホームズGMとアドフォ・メンサGMはビジネスと共にすることを恐れていない。バイキングスとライオンズはドラフト1巡目指名の当日にもトレードを敢行しており、ライオンズは全体12位にトレードアップしてワイドレシーバー(WR)ジェイムソン・ウィリアムズを指名している。

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