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古巣との対戦を控え、勝利にだけ集中するカウボーイズHCマッカーシー

2022年11月08日(火) 13:55


ダラス・カウボーイズのヘッドコーチ(HC)マイク・マッカーシー【AP Photo/Matt Patterson】

現地13日(日)、ダラス・カウボーイズのヘッドコーチ(HC)マイク・マッカーシーはかつて所属していたグリーンベイ・パッカーズの本拠地であるランボー・フィールドに戻ってくることになった。それは両者にとって情緒的な結びつきのある試合になりかねないが、マッカーシーにとって、かつての所属チームに勝つことは必ずしもシーズン第10週に向けてのモチベーションになるわけではないようだ。

チーム公式サイトによると、マッカーシーは「本当に試合に勝ちたい。それで十分だろう?」と述べたという。「つまり、それは素晴らしいことだろう。われわれは今、6勝2敗だ。今回は私にとって、普段と何も変わらない。自分たちがうまくやってきたことや、改善しなければならないことを深く掘り下げるチャンスがある。(月曜日は)本当にそのために費やした」

マッカーシーがパッカーズで過ごした長きにわたる成功に満ちた在任期間は、歴史あるフランチャイズにとっても非常に重要な時代と位置づけられている。マッカーシーが2006年から2018年にかけて指揮官を務めていた間に、パッカーズはNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)北地区のタイトルを6回獲得し、NFCチャンピオンシップゲームに4回出場した他、第45回スーパーボウルでの優勝を経験した。マッカーシーは殿堂入りクオーターバック(QB)から別のクオーターバック(ブレット・ファーブからアーロン・ロジャース)への難しい移行を監督し、パッカーズのコーチとして挙げたレギュラーシーズン125勝は、歴史あるフランチャイズの中で2番目に多い数字となっている。

しかし、2018年シーズン第13週に行われた試合に敗れた後、シーズン途中で解雇されたことにより、マッカーシーのパッカーズでの活動は不本意な形で幕を閉じた。もうすぐ59歳になるマッカーシーは2020年シーズンを迎える前にカウボーイズから声がかかるまで、1年間コーチ業から離れていた。

マッカーシーは月曜日、パッカーズでの経験をカウボーイズのメンバーに話したことは認めたものの、メッセージの焦点はシーズン第6週(10月16日)を終えてから一度もホームで対戦しておらず、低迷しているパッカーズを訪問するという状況を自覚することにあったと主張している。

「それに触れなかったら、自分の仕事をしているとは思えない」と語ったマッカーシーは次のように続けた。「信じてほしい。私はどんな形であれ、誰かを動揺させたり、誰かに疑問を抱かせたりはしない人間だ。なぜなら、われわれは今、シーズンの第3四半期を迎えているからだ。フットボールゲームに勝つために何が必要かは分かっているし、彼らは明らかにタフな敗戦を終えたばかりだ。今日は優位に立てるようにやってみて、午後はグリーンベイ戦に向けて取り組むつもりだ――それが私の考えていることだ」

バイウイークを終え、6勝2敗でグリーンベイに乗り込むカウボーイズは、競争の激しいNFC東地区で優位に立つために勝利を欲している。そして、前回の試合を含めて5連敗し、負傷者が相次いでいる中で余力が残っていないように見受けられるパッカーズと対峙する予定だ。

マッカーシーがランボー・フィールドでどのように迎え入れられるかはまだ分からない。月曜日に行われた記者会見で、はじめはグリーンベイへの帰還を軽視する姿勢をとっていたマッカーシーだが、ヴィンス・ロンバルディ・トロフィーをタイトルタウンに持ち帰った後、街が彼にちなんだ名前を通りにつけたことについて話しだすと、感情的な様子も見せていた。とはいえ、自分と同じようにグリーンベイに帰還するアシスタントコーチたちについて言及する前に、自らを奮い立たせたマッカーシーは、選手について話すときにはこの試合に対する当初の思いに立ち返っている。

グリーンベイに対する思いは確かにあるはずだが、マッカーシーは日曜日の試合に勝利してからそうした感情を解き放ちたいと考えているようだ。

「間違いなく、うちの中でも10人はそこで過ごしていたことがある」と言うマッカーシーはこう続けている。「人生においては、元の場所に戻って自分がどれだけ成長したかを示す機会が与えられることがある。その機会は今週の試合に勝つための一助となるだろう。この地域のチームが北へ行くときは、いつでもそうだと思うが、あそこは芝生が違うし、天気も違う。環境が違うからこそ、私はチームが試合に勝つために必要な準備をすることや、このスタジアムに来るための準備をすることに、本当に集中している」

「うちの選手の多くはあそこでプレーしたことがない。今朝も少しその話をしていた。あそこに行って試合に勝ちたいとみんなが思っている」

【RA】