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QBミルズを下げるときではないとテキサンズHCスミス

2022年11月15日(火) 15:12

ヒューストン・テキサンズのデイビス・ミルズ【AP Photo/Seth Wenig】

ヒューストン・テキサンズのクオーターバック(QB)デイビス・ミルズは1勝のテキサンズを率いていく中で苦戦を続けている。しかし、ヘッドコーチ(HC)ラビー・スミスはクオーターバック変更を検討していない。

現地13日(日)にニューヨーク・ジャイアンツに24対16で敗れた後、スミスHCは「そういうタイミングではないと思う。単純にそういうことだ。クオーターバックというポジションは少し違っている」と述べた。

ミルズはニューヨークでのロードゲームの前半で振るわなかった。スクリメージからの最初のプレーで、ミルズはプレーアクションに出て、タイトエンド(TE)O.J.ハワードはオープンになっていたものの、投じたパスはそこに届いていない。それがまるで予兆であったかのように、ミルズは何度かボールを投げ捨て、ビッグブルーの偽装されたブリッツに対して距離を稼ぐことができなかった。

テキサンズはミルズのパスが外れたことや、新人ランニングバック(RB)デイミオン・ピアースがライン上で阻害されたことなどによって、最初の3回のポゼッションでスリーアンドアウトになっている。前半でミルズはパス6回中3回成功、35パスヤードをマーク。2クオーターの26プレーでテキサンズが進めたのは計86ヤードで、そのうちの44ヤードはピアースが1回のランで稼いだものだった。

「ゲームプランがどうあるべきかを正確に見るには、ドライブを維持しなければならない。われわれにはそれができなかった」とスミスHCは述べた。

ミルズは後半に軌道に乗せ、パス37回中22回成功、319ヤードをマーク。タッチダウン1回、インターセプト1回だった。しかし、その多くはテキサンズが10点以上の差をつけられてから記録したものだ。テキサンズがビッグブルーを危うくしている、と感じられる場面はなかった。

ミルズの苦戦の一部は、判断のまずさから来ている。見事なプレーを決めることがあれば、いつ見切りをつけるべきかも分からないように見えることもあった。第4クオーターにエンドゾーンでインターセプトされたのは、ミルズがあまりに長くルートにこだわりすぎ、オープンになっていないレシーバーにボールを無理に投じるかの象徴のようなプレーだった。

「ディープルートがカバーされているときには、チェックダウンしなければならないこともある。われわれにはそれができない。そこが十分ではない。われわれは(扱いやすい)サードダウンにしようと努力しているので、少なくとも(その距離まで)ボールをプッシュしなければならない」とスミスHCは話した。

ミルズはワイドレシーバー(WR)ブランディン・クックスへのタッチダウンパスがホールディングのペナルティによって帳消しになった後のこのインターセプトは、自分の判断が良くなかったと認めた。

「あそこではボールに対してもっとスマートにやらなきゃいけなかった。第2ダウン残り25ヤードで、俺たちは一度にすべて取り戻す必要はなかった。得点しようとして、チェックダウンをして、サードダウンの状況にすることができた。それでもレッドゾーンにいて、たくさんのプレーが使えたんだから」とミルズは振り返っている。

テキサンズはドラフト上位指名権をクオーターバックに使うかを判断する前に、3巡目で指名したシグナルコーラーがどういった力を有しているかを見るつもりで今季を迎えていた。ミルズは何度か優れたプレーを見せた一方、フランチャイズの命運を担う選手というよりは、どちらかと言えば時々勝利することも可能なキャリアを通じたバックアップのように見えている。

しかし、ミルズをベンチに下げることにあまり意味はない。ジャーニーマンのカイル・アレンに何ができるかを今確かめる必要はないからだ。大惨事にならない限りミルズの起用を続ける意義はあり、少なくともミルズがフィールド上での経験を積むことはできる。

苦しいシーズンが1週間進むごとに、テキサンズは2023年ドラフトの全体1位指名権と、それを使ったクオーターバックの指名に近づいていく。

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