不振が続くもQBダルトンをベンチに下げるつもりはないとセインツHCアレン
2022年11月15日(火) 15:24現地13日(日)に行われたピッツバーグ・スティーラーズ戦に20対10で敗れたことを受けて、ニューオーリンズ・セインツは現時点で3勝7敗となっている。これは元クオーターバック(QB)ドリュー・ブリーズがセインツの一員になってチームを立て直した2006年以降、最初の10試合の結果として最悪のスタートだ。
毎週のように失策をしでかし、わずか1シーズンで退任を余儀なくされる可能性も出ているヘッドコーチ(HC)デニス・アレンは、アンディー・ダルトンが精彩を欠く成績を残しているにもかかわらず、先発QBのポジションについていかなる宣言もしようとしていない。
試合後、アレンHCは「みんながそこに答えを見出そうとしているのは分かっているが、今はそうするつもりはない。現状を把握し、次の週に向けた計画を立てていく」と語っている。
ダルトンは前回の試合でパス27回中17回成功、174ヤード、インターセプト2回、サック2回を記録。ダルトンのパスヤードが230ヤードを下回ったのはこれで3試合連続だ。また、ダルトンは先発した7試合で7回(ここ4試合で6回)のインターセプトを喫している。
セインツはハームタイムまでは反撃して10点で同点に並んだものの、オフェンスは最後の2クオーターでボールを動かせなかった。第1ダウンをわずか1回しか獲得できず、第4クオーターに2回のインターセプトを喫したセインツは、後半5回のドライブで実質24ヤードしか稼げていない。
アレンHCは「すべての局面において、パフォーマンスが十分ではなかった」と述べ、「十分にプレーできなかった。コーチングも不十分だった。もっといい仕事をしなければならない。反撃した結果、ハーフタイムで追いつき、いい状態になった気がしていたのに、後半は何もできなかった。だから、もっとうまくやらなければならない」と続けている。
ディフェンスは後半、スティーラーズをパントに追い込むことができず、ランプレーを許してしまっていたが、セインツにとっての最大の問題点はオフェンスがボールを前に進められない点だ。
スティーラーズ戦でランニングバック(RB)アルビン・カマーラの記録はタッチ11回で45ヤードにとどまっている。カマーラがスクリメージヤードで70ヤードを下回るのは2試合連続だった。どのような状況であれ、チームのベストプレーヤーにタッチ数を稼がせられないのであれば、それはコーチングが悪いとしか言いようがない。
ダルトンは「結局のところ、十分なプレーをすることができなかった。それにつきる。ドライブを持続させられなくて、それが十分な得点に結びつかなかった」と話している。
QBジェイミス・ウィンストンがケガから復帰したにもかかわらず、アレンHCがダルトンにこだわっているのは、ダルトンがもたらすベテランの安定感が不安定なウィンストンよりもセインツに有利に働くのではないかと考えたからだった。
しかし、その理論は候補から外れている。
アレンHCはウィンストンを先発に戻すことで、それが最後の7週間でチームを活性化させられるかを見ることが可能だ。
理想を言えば、若手のシグナルコーラーを今の時点で試験的に起用できればいいのだが、そうした選手を獲得する代わりに、セインツのフロントオフィスはオフシーズンにまるでスーパーボウルの優勝候補のような態度をとっていた。悲惨な10週間を経て、ただひとつ確かなのは、彼らがそれに当てはまらないということだ。
【RA】