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189ヤードを獲得してカウボーイズのバックフィールドコンビを引き立てたRBポラード

2022年11月21日(月) 14:12

ダラス・カウボーイズのトニー・ポラード【AP Photo/Bruce Kluckhohn】

現地20日(日)、ダラス・カウボーイズのランニングバック(RB)トニー・ポラードはチームにとって単に素晴らしい存在となっただけではなかった。ポラードは対戦相手のミネソタ・バイキングスが全体で獲得したものよりも多くのヤードと得点を稼いでいる。

カウボーイズはすべての局面で相手を圧倒し、8勝1敗で試合に臨んだバイキングスを40対3で下した。276ヤードを投げたクオーターバック(QB)ダック・プレスコットのパスがインコンプリートに終わったのはわずか3回だ。さらに、キッカー(K)ブレット・マハーは4回中4回のフィールドゴールを成功させ、そのうち3回で50ヤード以上を記録している。また、守備陣もバイキングスを徹底的に追い詰めていた。

プレスコットは「先週の反省を踏まえて対応しなきゃいけないと思っていた。これを続けていけたら、このチームは特別なものになれるはずだ」と話している。

しかし、特別なものになるかもしれない今シーズンにおいても、ポラードの今季最大の活躍は見過ごすわけにはいかないだろう。ポラードは189スクリメージヤードを獲得し、30ヤードと68ヤードのタッチダウンキャッチを決めている。どちらのキャッチも相手ディフェンダーには一度も触れられることなく成功した。

第3クオーター序盤に決めた68ヤードのキャッチについて、ポラードは『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロにこう語っている。「ああ、あれは今週の試合に取り入れてみた小さなプレーだ。ずっと練習していたプレーで、ちょうどいいタイミングでコールできた。あれができたのは大きかったな」

一方で、先発RBエゼキエル・エリオットは今回の試合でタッチダウン2回をマーク。そのうちの1回はポラードがカウボーイズをエンドゾーンに近づけるためにあらゆる仕事をした後に、彼の見せ場を奪う形で決めている。ポラードはその最初のタッチダウンドライブで、18ヤードに続いて20ヤードを獲得。カウボーイズがドライブを通して稼いだヤードのうち、半数以上はポラードが獲得したものだった。

ポラードは最終的にキャリー15回で80ヤードを記録。エリオットは同じキャリー数で42ヤードをマークしている。

シーズン第10週まで、ポラードは1試合でタッチ20回以上もキャリー15回以上も記録していなかった。ここ2試合では両方ともそれらの数字を上回っている。

カウボーイズ界隈ではここ数年間、ポラードがエリオットを差し置いて先発を務め、多くのキャリーを担うべきかという議論が活発に交わされてきた。中には絶対にそうするべきだと言う人もいる。それに対し、カウボーイズは2人のプレーの両方を大切にしていると反論し、ポラードにできることには物理的に限界があると主張してきた。

とはいえ、そうした考え方はエリオットがケガで除外された先週のグリーンベイ・パッカーズ戦を経て消え去ったようなものだと言えよう。ポラードはその試合でキャリー22回、115ヤード、タッチダウン1回、キャッチ3回をマークした。さらに今週はエリオットが復帰していたにもかかわらず、エリオットの16回に対して21回のタッチを記録している。ポラードはキャリアハイに並ぶキャッチ6回を獲得した他、109レシーブヤードを稼いでこれまでの最高記録(63ヤード)を大幅に更新した。

ポラードとエリオットの両方がバックフィールドにいることを楽しんでいるプレスコットは、次のようにコメントしている。

「ああ、彼らはダイナミックだ。あの2人が両方いたら当然、相手ディフェンスは何が来るか分からないだろ。TP(ポラード)がバックフィールドから抜け出してレシーブで2回のタッチダウンを決めて、ジーク(エリオット)がラッシングで2回決めた。それは単純に素晴らしいことだ。あの2人は要求されたことは何でもできる。慢心もないし、素晴らしいコンビだ。俺たちは恵まれている」

ポラード自身もエリオットと機会を分け合う現在のやり方で問題ないと思っているようだ。

「それは1年を通して続けていかなければならないことだ」とポラードは強調している。「ローテーションすることで試合中のフレッシュさを保てる。ディフェンスに予想をさせ続け、油断できないようさせることもできる」

サンクスギビングデーにあたる24日(木)にニューヨーク・ジャイアンツを迎え撃つ予定となっているため、カウボーイズはすぐに次戦の準備を整えなければならない。木曜日の試合に向けて体力の心配をしていないポラードはこう明かしている。

「正直、そんなにハードじゃない。サンクスギビングでプレーするんだぜ。全国放送だ。みんなが見るだろうから、その瞬間まで冷静さを保たなきゃいけないな」

ポラードが木曜日にも大活躍すれば、カウボーイズが彼にボールを頻繁に与えないことに対する言い訳は、すべて過去のものになるかもしれない。

【RA】