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シーズン第12週のQBはウィルソンで決まりではないとジェッツHCサラー、すべての選択肢を評価

2022年11月22日(火) 12:08

ニューヨーク・ジェッツのロバート・サラーHC【Aaron M. Sprecher via AP】

ニューヨーク・ジェッツの先発クオーターバック(QB)としてのザック・ウィルソンのステータスは危うい状況にある。

ジェッツのヘッドコーチ(HC)であるロバート・サラーは現地21日(月)に、シーズン第12週のシカゴ・ベアーズ戦を前に、ウィルソンがチームの先発クオーターバックとして確定しているわけではないと明かした。

月曜日に実施された記者会見の冒頭で、サラーHCは「これから数日間、われわれはすべての選択肢を検討していく」と話している。

その後、ウィルソンにすべてを委ねているか尋ねられたサラーHCは「いや、今はそうではない。すべてを評価するまではそうならない」と答えた。

サラーHCがウィルソンのQB1のステータスが宙に浮いた状態であると明かす数日前、チームはニューイングランド・ペイトリオッツに10対3で苦い敗北を喫している。ギャンググリーンのオフェンス陣はタッチダウンを決められず、ウィルソンはパス22回中9回成功、77ヤード、QBレーティングは50.8だった。また、2年目のウィルソンは敗戦後にオフェンスがディフェンスを落胆させていると感じているか聞かれ、「ノー」とだけ答えている。

月曜日にサラーHCの発言が明らかになる前、ディフェンシブタックル(DT)クイネン・ウィリアムスとディフェンシブエンド(DE)カール・ローソンは、前述のコメントにもかかわらずウィルソンを支持していた。

敗北後に見せたウィルソンの姿勢について聞かれたサラーHCは月曜日に「もちろん、フットボールはエモーショナルなゲームだ」と話し、こう続けている。

「私が彼を究極のコンペティターだと考えているという事実を遠ざける気はない。彼は他の全員と同じように、勝利を求めている。皆と同じくらい熱心にやっている。それは彼にとって大きな意味があることだ。批判を受けること、特に批判を受けるべきときに受けることはわれわれの仕事であり、演壇に立っているときに期待される振る舞いという部分で、彼が皆さんの前でもう少しうまくやれるだろうか? ああ、もちろんできる。だが、それが彼のこのチームやチームメイトたちへの思いを示しているとは思わないし、彼はわれわれの攻撃陣が、守備陣がそこに到達している一方で、自分たちの能力のベストで戦っていないという事実に対して甘い考えをもっているとも思わない。それが彼の伝えようとしたことだとは思っていない。心から。当然、彼はもう少しうまくやれるが、そのうちそうなっていくだろう」

驚きの5勝2敗でのスタートを切ったジェッツ。ディフェンスが称賛され、ウィルソンの周りのスキルポジションにも確かに才能がそろっていた。しかしながら、ペイトリオッツに対するウィルソンの2度の振るわないパフォーマンスが、シーズン第9週のバッファロー・ビルズ戦での見事な勝利を挟み込みんでおり、ウィルソンの苦戦にスポットライトが当たっている。2021年NFLドラフトの全体2位で指名されたウィルソンは、多くの人々が期待したほどの成長をまだ見せていない。

今季に5勝2敗のスターターとなっているウィルソンだが、成功率は55.6%であり、試合平均は182.7ヤード、タッチダウンパス4回、インターセプトは5回を数える。ベテランのジョー・フラッコかマイク・ホワイトの起用が、NFLで28位に沈むオフェンスに何らかの活力を与えるかもしれない。

すべてを検討すると話すサラーHCだが、攻撃陣の苦戦がすべてウィルソンの責任ではないことは強調しており、先発QBを決定するまでにはさらなる確認を行うという。

「じっと腰を据えてこの組織とチームにとって何がベストかを考えなければならないし、われわれ全員がじっくりそれを考えられるようにしなければならない」と話したサラーHCはこう続けた。

「クオーターバックがすべてではない。そこは非常に明確にしておきたい。クオーターバックだけではないんだ。コーチとして、われわれがもっと良くできることはたくさんあるし、Oラインが改善を必要としていることもたくさんある。レシーバー、ランニングバック、タイトエンド、プレーコーラー、ディフェンス、全員が、スペシャルチームもそうだ。誰もがクオーターバックを見て、彼にすべてを投げたいのは分かっている。いつもクオーターバックばかりというわけではない。しかし、そこには組織にとってのベストをやるための評価プロセスがあり、それはすべてのポジションについて言えることだ」

月曜日の記者会見はおよそ90分遅れで始まっており、サラーHCはスタッフの間の個人的な問題によるものとしていた。また、サラーHCはQBに関しては今後に変更があるかもしれないとする一方、ジェッツのプレーコーラーは引き続きマット・ラフルアーが務めるとしている。

ウィルソンが日曜日の試合とそれ以降でジェッツのQB1にとどまるかについて、サラーHCは今後数日で決断を下すだろう。

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