ペイトリオッツ戦での悲惨なオフェンスを振り返り“情けない”と新人WRウィルソン
2022年11月22日(火) 13:29ニューヨーク・ジェッツの新人ワイドレシーバー(WR)ギャレット・ウィルソンは現地20日(日)に行われたニューイングランド・ペイトリオッツ戦におけるオフェンスのパフォーマンスが情けなかったことに対し、不満を口にしている。10対3で敗れたその試合で、ジェッツはトータルでわずか103ヤードしか稼げていない。
ギャレットは「こんな[卑語省略]は情けねえよ。情けない姿に見えているだろうけど、自分たちがそんなんじゃないのは分かっている。だからこそ本当につらい。自分たちはあんなもんじゃないって分かっている。だからつらいんだ」と話している。
ジェッツのオフェンスを説明するのに同じように下品な表現を使ったのはギャレットだけではない。
ジェッツのヘッドコーチ(HC)ロバート・サラーは後半のパフォーマンスを「犬の[卑語省略]だ」と言い放った。
ギャレット・ウィルソンのコメントはクオーターバック(QB)ザック・ウィルソンのものとは対照的だと言える。悲惨なパフォーマンスを見せた試合の後に臨んだ記者会見で、ザックは試合の大半で相手を3点に抑えていた自分たちのディフェンスを失望させたと思うかと質問された。
それに対し、QBは「いや、そんなことはない」と答えている。
一方で、ギャレットは「それは練習で始まる」とコメント。「もっと良くしていかないといけない。見えているのにまだ指摘されていないことがある。それが指摘されるようにならないと。こんなのは受け入れ難い。誰もこんな思いをしたくないと思うけど、それだけでは十分じゃない。どうにかしないといけないんだ。これがきっかけとなって、チームの人たちが目を覚まして細部まで気を配るようになればいいんだけど」
ギャレットは誰のことを指しているのかについては言及を避けており、「全員だ」と話している。
ザックは今回の試合でパス22回中9回成功、77ヤード、アテンプト平均3.5ヤードという今季最低の成績を残しただけではなく、4回のサックを喫した。インターセプトはなかったものの、そうなっていてもおかしくなかったパスが何度かあり、これに関してはラッキーだったと言えよう。ポケットでまるで怯えた子猫のように見えた場面もあった。とんでもない数のパスを失敗したザックは、何をコールしたのか自分でよく分かっていないように見える部分すらあった。それ以外にも、レシーバーたちとの連携がうまく取れていなかったことが災いし、パスは全然通らなかった。
惨憺(さんたん)たる有様だったジェッツは、試合後半の序盤5回のポゼッションでスリーアンドアウトとなっている。後半での7回のドライブを通してジェッツは実質2ヤードしか獲得できなかった。たった2ヤードしか稼げなかったのだ。
選手が倒れさえすれば、2ヤードくらいすぐに獲得できる。
26回のプレーで2ヤードというのは、これ以上ないほどグロテスクなパフォーマンスだ。ジェッツは2クオーターを通して、プレー平均でわずか2.77インチ(約7.04cm)しかボールを動かせなかった。彼らは1プレーあたりで『Snickers(スニッカーズ)』のチョコレートバーの長さに匹敵するヤードすら稼げなかったのだ。
ギャレットは「事実をそのまま言おう。自分たちが望む場所にいたいのなら、パスゲームをもっと良くしなきゃいけない」と強調している。「自分たちが望む場所に行けると分かっている。だから、そこが一番悔しいんだ。こんな試合に出る必要なんてない。彼らはオフェンスで得点すらできていなかったのに、俺たちは試合に負けた。個人的には、[卑語省略]、俺たちはありのままを受け止めなきゃいけないと思っている。オフェンス面で俺たちはやられた。結果がそう示している」
若きワイドレシーバーにフラストレーションがたまるのは無理もないだろう。日曜日、ジェッツのオフェンスはいくつかのプレーを成功させるだけで形成逆転できたはずなのだ。守備陣はペイトリオッツのオフェンシブラインを破壊し、勝利をつかむために陣頭指揮を執っていた。しかし、QBは二流とも言えないようなプレーを見せている。ザックがお粗末だったために、他のオペレーションもだめになってしまったのだ。
ギャレットは「それは週の練習から始まる――コーチング、その他すべてがな。俺たちはもっと詳しく見ていかなきゃならない。もっといい計画を立てないと。こんなことは許されねえよ。正直に言えばな。全然よくない。トータルヤードは何ヤードだったんだ? ああ、ここでそんなのは通用しない」と語った。
サンクスギビングを控える中、6勝4敗のジェッツはまだプレーオフ圏内にいる。しかし、オフェンス、特にQBが覚醒しない限り、その状況は長続きしないだろう。
【RA】