メキシコシティでの勝利は「最もクールな経験の1つ」と49ersシャナハンHC
2022年11月23日(水) 16:36現地21日(月)にメキシコシティで実施され、アリゾナ・カーディナルスに38対10で勝利した試合で、サンフランシスコ・49ersはロードチームに指定されていたが、エスタディオ・アステカは終始大興奮だった49ersファンで埋め尽くされていた。
『The Mercury News(ザ・マーキュリー・ニュース)』によると、49ersのヘッドコーチ(HC)カイル・シャナハンは試合後に「私はサンフランシスコが大好きだが、もしそこにいられないとしたら、ぜひここにいたい」と述べたという。「この場所は最高だ。人生で最もクールな経験の1つになった。そういうふうになると聞かされてはいたのだが、予想以上の素晴らしさだった」
49ersは前半の緊迫した展開から一転して、後半で一気に相手を突き放している。最後の2クオーターではタッチダウンを3回決めた一方で、相手に一度も得点を許さなかった。49ersが後半に相手の得点を許さなかったのは今回で3試合連続となっている。前半で17対10となっていた試合を38対10の大差で終え、メキシコシティにいた49ersファンは大喜びだった。
カーディナルス戦で84ヤード、タッチダウン2回を記録した49ersのタイトエンド(TE)ジョージ・キトルは「ドイツでの試合を見て、そこのファンは単純にフットボールが行われることにとても喜んでいるんだと分かった」と話し、こう続けている。「ここへ来たら、ほとんどがナイナーズファンだというのも分かっていたから、ファンが集まってくれるとは思っていた。昨夜のホテルでの歓迎ぶりは、信じられないほど素晴らしかったよ。ファンのみんなは一晩中、最高だった。そこにあったエネルギーは完全に普通じゃなかった。その場にいたファン一人ひとりにどれだけの意味があるのかが伝わってきた。明るい光の中で戦った第4クオーターは、キャリアの中でも最もクールな瞬間の1つだったと思う」
1週間をコロラドで過ごし、標高の高いメキシコシティでの試合に備えた後、よりフレッシュなチームになったように見えたのを含め、49ersはすべての面でカーディナルスを圧倒していた。
ディフェンシブエンド(DE)ニック・ボサは「ああ、高度は実感した。あれに慣れるには1年以上かかると思う」とコメントしている。「すごくきつかった。3回くらいフルスピードのレップスがあった。あれにはやられるよ。でも、試合を通して良くなっていったと思うし、俺たちはよく踏ん張ったと思う。うちのオフェンスは風向きの面ではすごくよかったと思う。だから、良かったし、楽しかった。今までで一番クールな雰囲気の中でプレーできたと思う」
49ersが現在、あらゆる面でカーディナルスより優れたチームだという事実を、標高の影響から切り離すことは不可能に近い。しかし、ついでながら言えば、カーディナルスは後半にエネルギー切れになっていたように見受けられた。
高地に備えて特別な準備をしていなかったカーディナルスのクリフ・キングスベリーHCは、7,000フィート(約2,134m)以上の標高でプレーすることは“ゲームチェンジャー”だと述べている。
また、カーディナルスのアウトサイドラインバッカー(OLB)マーカス・ゴールデンは「ガス欠になったとは感じなかった」とつけ加えた。「本当に答えようがない。彼らは後半にいくつかビッグプレーをした。俺たちは厳しい展開に持ち込めると思っていたけど、できなった」
一方で、49ersはコロラドでの練習を経たからこそ後半に逃げ切ることができたのだと考えているようだ。
ボサは「(オーナーの)ジョン・ヨークがゲームボールを手にした。彼はチームをああいう状況に置いてくれて、そういうことをするためのお金を惜しまなかった。それこそが、ナイナーズが勝利するフランチャイズである理由だ」と強調した。
49ersは3連勝を収めて6勝4敗となっており、シアトル・シーホークスを抜いてNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)西地区で首位に立っている。
【RA】