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ジェッツがQBウィルソンをベンチへ、第12週の先発はマイク・ホワイト

2022年11月24日(木) 10:20

ニューヨーク・ジェッツのザック・ウィルソン【Winslow Townson/AP Images for Panini】

ニューヨーク・ジェッツのクオーターバック(QB)ザック・ウィルソンの2022年シーズンがもう一段階つらい状況になっている。

シーズン第12週に組まれたシカゴ・ベアーズ戦ではウィルソンがベンチに下がり、マイク・ホワイトが先発する予定だと、ヘッドコーチ(HC)のロバート・サラーが現地23日(水)に明かした。ベテランのジョー・フラッコがバックアップを務め、ウィルソンがこの試合に出場するための装備を整えることはない。

サラーHCは水曜日に報道陣に対し「一つ私がはっきりさせておきたい重要なこととして、皆さんにはこの話を本当に慎重に聞いてほしい。ザックのここでのキャリアは終わっていない」と話した。

「そういう話になるのは分かっている。皆、そう騒ぎ立てたいだろうし、そういった話は事実に近いものですらない。われわれの意図としては、つまり、完全に意図していることとしては、ザックを今年のどこかの時点でフットボールフィールドに確実に戻すようにするというものだ。それがいつになるかについては、私が決断を下す。それを日々検討していく。ザックについて最も大きな点は、これはわれわれが話したことと同じだが、この若手にはリセットが必要だという点だ」

ウィルソンを下げるのは長く求められていたことではないにしろ、驚くべき動きというわけでもない。2年目のクオーターバックは今季の大部分で苦戦し、パス成功率は55.6%、タッチダウン対インターセプトは4対5、パサーレーティングは72.6と低迷している。最も低いパフォーマンスだったのが直近の試合で、ニューイングランド・ペイトリオッツに10対3で敗れた試合でパス22回中9回成功、77ヤードという状況だった。

ペイトリオッツに喫した2度の敗戦は、ジェッツが今季につけられた黒星の半分を占める。また、その失敗の原因はウィルソン一人だけではない。サラーHCはペイトリオッツと対戦した機会を最大限に活かすには、チーム全体がもっと良くならなければならないと認めた。

「ザックだけのことではない。われわれ全員がもっと良くならなければならない。たった1人の選手を変えただけで、われわれが“グレーテスト・ショー・オン・ターフ”になるわけではない」

サラーHCはウィルソンがサイドラインにとどまることは、長期的には本人にとって益になると考えていると話し、ウィルソンの職業倫理に注目する一方、次戦の相手に対して備えるよりも、基礎の部分を発展させることの重要性を強調している。今回の変化がジェッツに勝利のための最高のチャンスをもたらすか聞かれたサラーHCは、肯定的な答えを返した。

『SNY』によれば、ウィルソン本人は水曜日に、報道陣に対して「キツイし、とてもじゃないが楽しいことじゃない」とコメントしたという。

「だけど、最初に頭をよぎったのは“やらなきゃ。もっと良くならなきゃ。毎日それにアプローチして、とにかく良くなるためにやり続けるだけだ”ってことだった」

サラーHCの決断が驚きだったか尋ねられたウィルソンは、こう答えている。

「必ずしも驚いたとは言えない。俺は自分の仕事をしていなかったからな。もちろん、この決断とか、すべてのことに賛成したくはないけど、結局はもっとうまくプレーしなきゃならないってことだ」

変化を取り入れながら、6勝4敗のジェッツはプレーオフ争いを続けていく。最終的にそこにウィルソンが含まれているかは、今後分かってくるだろう。

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