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WRベッカムの訪問が迫る中、既存の主力選手を称賛するカウボーイズQBプレスコット

2022年11月25日(金) 14:18


ダラス・カウボーイズのエゼキエル・エリオット【AP Photo/Ron Jenkins】

全米が見守る中、ダラス・カウボーイズのオフェンスはこの12日間で3度、エンジンを全開にして見せた。今回はサンクスギビングデーにあたる現地24日(木)に地区ライバルのニューヨーク・ジャイアンツとの試合に臨み、後半から追い上げて28対20で逆転勝利を収めている。

最後の2クオーターでカウボーイズは一度もパントを蹴っておらず、クオーターバック(QB)ダック・プレスコットは3回連続でスコアリングドライブを演出。カウボーイズは8点という点差が示す以上に相手を圧倒していた。

チームに貢献したのはプレスコットだけではない。ランニングバック(RB)のトニー・ポラード(キャリー18回で60ヤードを記録)とエゼキエル・エリオット(キャリー16回で92ヤードを記録)は合計34回のキャリーをほぼ均等に分け合い、前者はインサイドで、後者はアウトサイドで相手を打ちのめした。シーディー・ラムはキャッチ6回で106ヤードを稼いでチームのワイドレシーバー(WR)たちをけん引。どのキャッチも甲乙つけ難いほどアクロバティックなものだった。また、昨季にシーズン終了を余儀なくされた膝のケガからの完全復帰を目指している途中のWRマイケル・ガラップは、シーズンハイとなるキャッチ5回、63ヤードをマークしている。さらに、タイトエンド(TE)たちも大活躍を見せた。ジェイク・ファーガソンは合計で57レシーブヤードを稼ぐ中でタックルしに向かってきた相手を飛び越えるプレーを見せ、ダルトン・シュルツは2回のタッチダウンキャッチを成功。そして、ペイトン・ヘンダーショットは勝利を決定づけるタッチダウンランを決めている。そのプレーの後、カウボーイズのタイトエンドたちは『Salvation Army(救世軍)』のレッドケトル(募金箱/日本では通称、社会鍋)に集まって入り、印象的な“もぐらたたきゲーム”セレブレーションを見せた。

しかし、カウボーイズが今シーズン11試合目で8回目の勝利を挙げてもなお、ダラスの人々が最も気にしているのは、ジャイアンツ戦には出場していなかったプレーメーカー、つまり現在はまだフリーエージェント(FA)で、来週にチームを訪問する予定のWRオデル・ベッカムだ。

試合後、カウボーイズのオーナーであるジェリー・ジョーンズは木曜日にベッカムと話したことを報道陣に認めている。また、ベッカムがチームを訪問する予定だと述べたが、面会の“時間枠”は未定だと明かした。

第56回スーパーボウルで断裂したACL(前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)からの回復を目指す中で、現在もなおFA市場に残っているベッカムが、プレーできるほど健康を取り戻しているのかと質問されたジョーンズは「いずれ分かるだろう。見てみる必要がある。私は彼のリハビリの成果も今の彼の状態も知らない」と答えた。

NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)東地区のチーム同士が激突した木曜日の試合は、“ベッカム・ボウル”と呼ばれている。なぜなら、プレーオフに進出してそれ以降も勝ち進んでいけるようなチームを探す中で、ベッカムは感謝祭の日を過ぎてからジャイアンツとカウボーイズの両方を訪問することになっているからだ。プレスコットやジャイアンツのWRスターリング・シェパードを筆頭に、両クラブの選手は基本的にここ数週間をスターパスキャッチャーの勧誘に費やしてきた。

木曜日の試合で相手を完全に圧倒した後、プレスコットは新メンバーの獲得について以前よりも慎重な態度を見せている。

ジョーンズが木曜日にOBJという愛称で親しまれるベッカムと会話したことを聞かされたときに「彼(ジョーンズ)は今日話しかけたのか?」と尋ねたプレスコットは「彼は止まらない。それはいいところだ。ジェリーはいい仕事をすると確信している」とつけ加えた。

また、プレスコットは次のように続けている。「ああ、このバイウイークを楽しむつもりだし、たぶん(ベッカムに)メッセージを送ると思う。でも、これまで話してきたように、俺は今のメンバーに自信がある。ああいう選手がいたらもちろん助かるだろうけど、ロッカールームには優秀な選手も、ハングリーな選手も、プレーしたいと思っている選手もいる。マイケル・ガラップは立ち直りつつある。(WR)ノア・ブラウンは常にマッチアップ、つまり彼があっち側で何をつかんでいるのかを気づかせてくれる。俺はこのロッカールームにいるメンバーに自信がある」

「オデルは間違いなく俺たちを助けてくれると思う。でも、俺からすれば、自分がコントロールできることに集中するだけだ。彼が助けになってくれると思っていることは明かしたけど、ここに座り込んで自分の時間を過ごすつもりはない。このロッカールームにあるものに集中し、自分にコントロールできることを確実にコントロールできるようにして、より良くなり続けるしかない」

一方、エリオットは比較的大胆な態度をとっている。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のジェーン・スレーターに対し、エリオットは「よう、OBJ。俺たちはダラスでお前のことを待っているぜ。ダラスではすべての星がより一層輝いているだろ。だから、俺たちは彼を獲得するためにやらなければならないことをやらないと。俺たちにはOBJが必要だ」と語った。

カウボーイズにはインディアナポリス・コルツと相まみえるシーズン第13週までに10日間の猶予がある。それまでにOBJはカウボーイズのロースターに加わっているのだろうか。その答えは“ザ・スター”(カウボーイズのチーム施設)で分かるだろう。

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