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QBライアンのスクランブル後にタイムアウトをコールしなかったコルツHCサタデー、「時間が重要だとは思っていなかった」

2022年11月30日(水) 12:40


インディアナポリス・コルツのジェフ・サタデー暫定HC【AP Photo/Zach Bolinger】

混沌とした一進一退の攻防が続くマンデーナイトフットボールの試合が終わりを迎えようとする中で、ヘッドコーチ(HC)のジェフ・サタデー率いるインディアナポリス・コルツは7点差を追う状況であり、残り3分52秒、3つのタイムアウトを持った状態で93ヤードの道のりを開始した。

しかし、2つのタイムアウトを残して、26ヤードと7点足りずに試合は終了している。

試合を振り出しに戻す可能性のあったドライブの中、混乱していた場面もあったが、サタデーはクオーターバック(QB)マット・ライアンによる14ヤードのスクランブルの後にタイムアウトを取らず、25秒を消費してコルツの勝利への期待を徐々にすり減らし、マンデーナイトフットボールの舞台でピッツバーグ・スティーラーズ相手に24対17で敗れるという結果に終わった。

サタデーは試合後に「私は時間がたくさん残っていたと思って、本当に心配していなかった。まだタイムアウトがあった。私はあまり心配していなかった。ライアンが倒れ込んだとき、次のダウンがどこから始まるかわからなかったんだ。彼が第1ダウンを取れるかどうかも。そしてあそこまで来たら、もう少し早くボールを持って次のプレーができると思っていたんだ。でもまた、時間が足りなかった。われわれは十分なプレーができなかった」と話した。

確かにコルツは第3ダウンでパス12回中3回の成功と、攻撃陣が290ヤードの獲得のみだったという内容から、敗戦の中で十分なプレーをするのに物足りなくはあったが、サタデーがチームの最後のドライブでタイムアウトをコールしていれば、チャンスがあと1回か2回はあり、ずっと可能性があったはずだ。

タイムアウトを取らないという判断は、暫定ヘッドコーチ本人の説明と同じくらい混乱を呼ぶものだった。

24対17という状況でコルツが運命の最後のドライブを開始したときに、チームはタイムアウト3つすべてを残していた。

残り2分に迫ったとき、ライアンとコルツは、第4ダウン残り3ヤードを成功させる。しかしタイムアウトは取られなかった。

その後に続くプレーでライアンはサックを受けて7ヤード後退し、ファンブルも喫していたものの、オフェンシブラインマン(OL)ウィル・フライズがポゼッションをキープ。ここでもタイムアウトはなかった。

その後、ライアンは残り59秒のプレーで14ヤードのスクランブルを決めて前進する。ライアンは第1ダウンに3ヤード足りず、次の極めて重要なプレーが迫っていた。ここでもタイムアウトが取れられることはなく、その代わりに選手が集まりコルツのプレーは続行した。

サタデーは「われわれはすでにボールを持っていたんだ。つまり、われわれはボールを持って、プレーを開始していたということだ。それが試合後半の全体的な雰囲気だった。頭の中ではすでにボールを持っていて、次のプレーに移っていたから、ライアンがタックルを受けた直後から、われわれは次のプレーが始まっていると理解していたよ。もちろん、もう少し早くスナップしてほしかったが、時間に追われているような感覚はなかった」と述べた。

ライアンがダウンしてから、第3ダウン残り3ヤードでフィールド中央を走り抜けるジョナサン・テイラーにボールを投げるまで、約25秒を失った。

その後、ライアンのパスはインコンプリートになっている。

ライアンのスクランブルの後、もしくはその1つか2つ前のプレーにおいてサタデーがタイムアウトを取っていたら、もちろんコルツが得点し延長や勝利に持ち込めたという保証はないものの、サタデーのオン・ザ・ジョブ・トレーニングにおいて、プライムタイムで非常に重要な数分が間違った方向で議論されることはなかっただろう。

サタデーは試合後の記者会見で3回にわたってこのプレーについて質問されたが、その都度、重要性を軽視しているように見えた。彼は、象徴的に過ぎた時間はコルツのチャンスと、さらに彼らのシーズンにとって、何らかの形で重要なものではなかったことを強調した。

4勝7敗1分のコルツはシーズンの可能性を残すという希望と共に迎えたときとは正反対な形で、タイムアウトを残したまま月曜日を終えた。

サタデーは「その瞬間は時間が大切だとは思わなかったんだ。いいプレーができたと思ったし、いけると思った。もちろん、後半はうまくいかなかったが、それまでのコールには自信が持てたし、時間はあって、その後もタイムアウトの機会はあるだろうし、距離もあったことから、タイムアウトが必要だというプレッシャーは感じなかった」とコメントしている。

コルツのオーナーであるジム・アーセイが、高校レベル以上のコーチング経験のないサタデーを採用したことは、すぐに多くの人から非難された。月曜日の夜、サタデーのチームが2つのタイムアウトを残してルーカス・オイル・スタジアムを後にし、2連敗を喫したとき、その非難に油が注がれてしまったようだ。

【AK】