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QBマホームズ率いるチーフスに勝利してMVP候補に浮上するベンガルズQBバロウ

2022年12月06日(火) 10:51

シンシナティ・ベンガルズのジョー・バロウ【AP Photo/Emilee Chinn】

ジョー・バロウがMVP候補と見られるようになってきた。

現地4日(日)、シンシナティ・ベンガルズのクオーターバック(QB)バロウはMVPの最有力候補であるQBパトリック・マホームズを圧倒し、AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)西地区で首位に立つカンザスシティ・チーフスを27対24で下した。

『ESPN』によると、ベンガルズのワイドレシーバー(WR)ジャマール・チェイスは「彼はこのリーグで一番優秀なクオーターバックの1人だ」と語ったという。「誰もがそれを分かっている。彼はMVPレースに参加しているはず。今の時点で参加していないなら参加させるべきだ。そのレースの中でナンバー1のクオーターバックさ」

バロウは決して突出したパス成績を残しているわけではないが、試合を通してずっと効果的なパフォーマンスを発揮し、次々とビッグスローを決めて大勝利に貢献した。バロウはこの試合でパス31回中25回成功(成功率80.6%)、286ヤード、タッチダウン2回、パサーレーティング126.6をマーク。また、ランでもキャリアハイのキャリー11回を記録して46ヤードを稼いだ。

ヘッドコーチ(HC)ザック・テイラーは「彼は自分たちがすべての試合に勝てるという自信を持てるように、われわれがリーダーに求めるレベルでプレーしている」と述べ、バロウは“絶対に”MVP候補になるべきだと強調している。「どんな会話になっているとしても、前から言っているように、私が世界中の誰にも彼をトレードしないのは間違いないことだ」

バロウはチーフス戦で傑出したポケットでの認識力を発揮。トラブルから抜け出した後、足でヤードを稼ぐか、あるいはオープンになっているレシーバーを見つけるかを的確に判断していた。バロウはシーズン第13週の試合で1度しかサックされていない。バロウは2022年シーズン、サックが3回以下だったときの戦績が8勝1敗となっている。

ESPNによると、チーフスのディフェンシブエンド(DE)フランク・クラークは「彼のサイズと回避能力は素晴らしい。ポケットの中でのつかみどころのなさ、それからポケットでの存在感に関して、みんな彼の名前に十分な敬意を払えていない」と話しているという。

バロウはマホームズと何度か対決し、プレーオフを含めて接戦の末に一度も負けていない(3勝0敗)唯一のクオーターバックだ。これでマホームズを3回以上打ち負かしたクオーターバックはタンパベイ・バッカニアーズのトム・ブレイディ(3勝3敗)とバロウの2人になっている。バロウのマホームズとの対戦におけるパサーレーティング121.0は、マホームズと複数回にわたって相まみえたことのある16人のQBの中で最も優秀な記録だ。

一方で、バロウ本人はMVP関連の話題をはねのけている。

「それはそれだ。俺はそういうタイプの称賛を受けるためにプレーしているわけじゃない。ロッカールームにいる選手たちのためにプレーしているんだ。毎週日曜日、何を必要とされようと、俺はそれをやる。ボールを72回ハンドオフしないといけないとしても、勝利に結びつくんだったら俺は満足だ」

目下8勝4敗のベンガルズは4連勝を収めてプレーオフ争いでの位置を確かなものにし、AFC北地区首位であるボルティモア・レイブンズの成績と肩を並べている。

【RA】