ジェリー・エドモンドにとって、NFLの試合を初めてスタジアムで観戦する経験は想像とは異なるものになった。そこで、あるNFLチームのオーナーはエドモンドが2度目の経験でその埋め合わせをできるように働きかけている。

去る日曜日、ペイトリオッツファンのエドモンドは初めてNFLの試合を生で観戦するためにラスベガスにあるアレジアント・スタジアムを訪れていた。試合後、エドモンドがあるレイダースファンから罵声を浴びせられる様子は、その試合の結末よりも見るに堪えないものだったと言えよう。

レイダースが衝撃的な展開の末に勝利した試合が終わった後、レイダースのジャージーを着用した女性がエドモンドに暴言を吐いている様子を捉えた動画が拡散された。女性から何度も面罵されたにもかかわらず、冷静な態度を貫いたエドモンドは称賛に値する。

この映像はソーシャルメディア上で700万回以上再生され、ペイトリオッツのチームオーナーであるロバート・クラフトの目にもとまった。エドモンドがひどい態度をとられている間も冷静さを保っていた様子を見たクラフトは、エドモンドに連絡をとり、土曜日にジレット・スタジアムで実施されるシンシナティ・ベンガルズ戦のチケットおよび試合前のサイドラインパス、そしてカスタマイズされたジャージーをプレゼントしている。

エドモンドはこれを受け入れ、天候がよければ今週末にフォックスボロに到着する予定だ。

映像が拡散されたとき、多くのファンがレイダースファンに悪態をつかれた男性を特定しようと試みていた。しかし、エドモンドが自ら投稿にリプライすることで、『Twitter（ツイッター）』の探偵たちは彼を探す手間を省くことができている。

エドモンドは「皆さん、温かい言葉をありがとう。自分が映像に映っているペイトリオッツファンだ。名前はジェリー・エドモンド。あれは自分にとって初めてのNFLの試合だった。あの女性に報復することで自分の経験を台無しにしたくなかったから、冷静に対処した」と投稿している。

Twitterユーザーの@BabzOnTheMicとのビデオインタビューに応じたエドモンドは、レイダースファンをあれほど怒らせたのは、クオーターバック（QB）デレック・カーを軽く揶揄したのが原因だったと思うと話している。あのファンが着ていたのはまさにカーの番号が記されたジャージーだった。とはいえ、エドモンドは彼女が何を言おうと聞き流し、複数のファンが間に割って入ってこようとスルーしていた。

エドモンドは何とも思っていない様子で「それよりも、あの試合でどういうふうに負けたかについて考えていた」とコメントしている。

初めて生で見た試合でひどい経験をしてから1週間も経たないうちに、エドモンドはお気に入りのチームを応援する2度目のチャンスを手に入れている。ペイトリオッツの勝利は保証されていないものの、すでにかなり良いスタートを切っているようだ。

【RA】