ニュース

イブのシャーロット帰省を楽しみにするライオンズDEロメオ・オクワラとOLBジュリアン・オクワラ兄弟

2022年12月24日(土) 22:48


デトロイト・ライオンズのロメオ・オクワラ【AP Photo/Rick Osentoski】

現地24日(土)にカロライナでパンサーズと対戦するデトロイト・ライオンズは2016年シーズン以来となるプレーオフ進出を目指している。チームにとってそれが重要なのと同じくらい、試合の舞台となるノースカロライナ州シャーロットという場所はライオンズのエッジラッシャー、ロメオ・オクワラとジュリアン・オクワラにとって特別な意味を持っている。

それは兄弟が2005年にナイジェリア連邦共和国から移住してきた場所だ。彼らはそこでアメリカンフットボールに魅了され、プレーしたいと思い、アードレイ・ケル高校に通い始めた。

「そりゃもちろん、オレたちにとってビッグゲームだ」と今週、電話インタビューに応じたロメオは答えている。「クリスマスイブに家族の前でプレーできるなんて最高だよ。いろんなものが懸かったゲームだから、オレたちも楽しみにしている」

兄弟はノートルダム大学に進んでプレーを続け、最終的にNFL入りを果たした。現在27歳のロメオは2016年にドラフト外のフリーエージェントで契約し、ジャイアンツで2シーズンを過ごした。その後ウェイバーでライオンズにクレームされ、そこで2018年から2020年にかけて19回のサックを決めて開花した。そして2020年のNFLドラフトで、ライオンズは現在24歳のジュリアンを3巡目でチームに追加した。

ロメオは2021年に3年3,900万ドル(51億7,784万円)でライオンズと契約を延長したが、シーズン第4週にアキレス腱(けん)を痛めてしまった。2021年の残りは欠場となり、2022年は第14週までシーズンデビューがずれ込んだが、第15週にはロードでジェッツに勝利した試合でサック2回を挙げており、調子は上々だ。ジュリアンはあいにく、サンクスギビングデーに肘を痛め、ロメオの復帰と前後して故障者リザーブ(IR)入りしてしまった。

ライオンズが最後にシャーロットでプレーをしたのは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックに影響された2020年シーズンのことだ。この時ジュリアンはアクティブではなく、チームは5勝11敗に終わるシーズンで6敗目を喫したが、ロメオは“何だか変な環境だった”と振り返る。今回はプレーオフの可能性を残したまま、本当の帰省がかなうことを彼は喜んでいる。

ロメオは初めてNFLゲームを生で観戦した2011年のパンサーズのプレシーズンゲーム初戦で味わった素晴らしい雰囲気と興奮を振り返った。全体1位指名のクオーターバック(QB)キャム・ニュートンがパンサーズのユニホームを着て初めて本格的なスナップを受けた試合、と言った方が有名かもしれない。ジュリアンが初めてパンサーズ戦を体験するのはもっと後、彼の大学時代になる。だが、ライブで試合を見る前から、オクワラ兄弟はいつもパンサーズの伝説的選手、スティーブ・スミスSr.、ジュリアス・ペッパーズのプレーを日曜日に見ていた。彼らの紛れもない才能、リーダーシップと勇気が彼らを偉大にしたのだと2人は考えている。

「彼らを見ていて、俺は彼らがゲームに多くのエネルギーをもたらすところが大好きだったんだ。スティーブは特にそうだった」とジュリアンは振り返る。「何度も何度も思い出したくなる、彼はそういうタイプの選手だった」

スケジュールに3試合を残して現在NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)9位にいる7勝7敗のライオンズは、2022年のNFLシーズンで最大の好転を見せている。過去7戦で6勝している彼らは、1勝6敗でスタートしながらポストシーズン進出を目指しており、実現すれば1970年のシンシナティ・ベンガルズ以来の快挙だ。

兄弟はこの成功の秘訣(ひけつ)としてチームのマインドセットをたたえる。

「みんな毎日、準備を整え、向上しようとやってくる」とロメオは言う。「全員が自分の役割を果たし、隣の人を信頼している。お互いに相手が仕事を果たしてくれると自信を持っていて、それがフィールドでも表れているんだ」

ジュリアンが続けた。「みんな集中している。他の年だと、ロッカールームに行くとオフシーズンの計画を話し始める人がいたもんだ。けど、今はそんな話は一切聞こえてこない」

「ここにはデカいプレーを見せるルーキーや2年目の連中がたくさんいる。オレが来る前からいるベテランたちも、そうしたハードワークの成果を見始めている」

【M】