ドルフィンズQBタゴヴァイロアはペイトリオッツ戦欠場へ、ブリッジウォーターが先発の見込み
2022年12月29日(木) 10:30マイアミ・ドルフィンズのクオーターバック(QB)トゥア・タゴヴァイロアは最近起こした脳しんとうが原因で、次戦の先発ラインアップから外されることになった。
少なくともシーズン第17週に組まれているニューイングランド・ペイトリオッツ戦ではQBテディ・ブリッジウォーターを先発に据えるつもりだとヘッドコーチ(HC)のマイク・マクダニエルが現地28日(水)に報道陣に明かしている。
「今日は動きがあり、チーム全体のアプローチとしてはテディ・ブリッジウォーターが先発を務めることになった」と述べたマクダニエルHCは「これこそがフリーエージェンシーで彼を追い求めることが重要だと思った理由だ。だからこそ、彼はこうした機会に備えるためにケガを抱えながらもシーズンを通して熱心に仕事をしてきたのだ。チームはとてもワクワクしていると思うし、彼がここにいることや、その彼が完全に準備を整えて機会をつかもうとしていることを幸運だと思っているはずだ」と続けた。
タゴヴァイロアはシーズン第16週に敗れたグリーンベイ・パッカーズ戦で今季2度目の脳しんとうを起こしたが、翌日まで症状が出たり、症状を訴えたりすることはなかった。月曜日に症状を申告したことで、タゴヴァイロアはすぐにリーグの脳しんとうプロトコルに置かれている。
火曜日、NFLのチーフメディカルオフィサー(CMO/医務部長)であるアレン・シルズ医師はタゴヴァイロアがクリスマスに実施されたパッカーズとの試合において“リーグの脳しんとうプロトコルを発動させるような”ケガの挙動を見せず、症状を訴えることもなかったと明かした。報道陣への対応をしていた際にこれを実質的に認めたマクダニエルHCは、試合が終わってから数時間後に映像を見直すまで自分もそのスタッフもタゴヴァイロアに関して心配事があるとは気づいていなかったと説明。また、タゴヴァイロアはパッカーズ戦で確かに脳しんとうを起こしたとつけ加えた。
「いくつか疑問があった――“試合のこの部分で何か起こったのか?”という考えもあった」とマクダニエルHCは水曜日に話している。「(私たちは)彼に質問をした。質問し続けて、いくつかの情報が得られた時点で“医者に診てもらった方がいい”ということになった。だから、あれだ、これだと断言することはできないが、ただつき動かされるものがあったのだ。結果的に、私たちは医療専門家に診てもらう必要があると感じた」
『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロによると、NFLPA(NFL選手会)とNFLは火曜日に、タゴヴァイロアに関するリーグの脳しんとうプロトコル適用について共同での調査を開始したとのこと。
今シーズン序盤にも脳しんとうを起こして2試合の欠場を余儀なくされたことを踏まえて、今回の脳しんとうはタゴヴァイロアの健康で安心な状態を脅かすのではないかという大きな懸念を引き起こしている。タゴヴァイロアはアラバマ大学時代に股関節に重傷を負い、そこから復活した後も、短いNFLキャリアの中で健康面における問題を多く抱えてきた。
タゴヴァイロアがまたしても健康上の問題に直面することになってどのように感じたかと質問されたマクダニエルHCは、マイクに寄りかかって簡潔に一言、「最悪だ」と答えている。
マクダニエルHCは「トゥアに関しては医療専門家から、トゥアはその日のことだけを心配してそれ以外については考えないことが重要だというアドバイスを受けている」とコメントし、次のように続けた。「彼はチーム施設にいるが、それ以外は医療関係者が言うように、その日以降にプレッシャーを与えることは、まったくプロセスのためにはならないから、私はこれを真剣に受け止め、何よりもまず彼の健康を心配し、医療専門家のアドバイスを受けようと思っている」
ドルフィンズはブリッジウォーターというベテランバックアップと共に前進していくことになった。今季、4試合に出場しているブリッジウォーターはそのうちの1試合で先発を務めたが、第1クオーターで脳しんとうを発症して試合から離れている。翌週に行われたミネソタ・バイキングス戦で新人QBスカイラー・トンプソンのリリーフとして出場したブリッジウォーターは、パス34回中23回を成功させて329ヤード、タッチダウン2回、インターセプト2回を記録。結果として試合には敗れている。
ブリッジウォーターはまだプレーオフ進出の可能性を秘めているチームの先発クオーターバックとしての役割を果たすのに十分な経験を持っている。タゴヴァイロアの欠場に伴い、ブリッジウォーターは少なくともシーズン第17週にその任務を担うことになった。
【RA】