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さらなるQB交代については「考え中」とコマンダースHCリベラ

2023年01月02日(月) 22:34


カーソン・ウェンツ【AP Photo/Jed Jacobsohn】

ワシントン・コマンダースのヘッドコーチ(HC)ロン・リベラは今週カーソン・ウェンツを先発ラインアップに戻し、オフェンスをジャンプスタートさせるつもりだった。しかし、そのような活気が表面化することはなく、チームは24対10でクリーブランド・ブラウンズに敗れている。その数時間後、グリーンベイ・パッカーズが41対17でミネソタ・バイキングスに勝ったため、コマンダースのプレーオフ進出の望みは絶たれてしまった。

シーズン第6週以来の先発を務めたウェンツは、必勝のホームゲームで手綱を渡されたが、攻撃力不足で流れを失ったチームで10点しか挙げることができなかった。タイラー・ハイニケが先発した過去9試合でも最も低い得点だった。

リベラHCはこの失意の敗北を受けて、第18週にさらなるQB交代を考えていた。

「まあ、それは考え中だ」とチームのQB状況についてリベラは述べた。「明日、録画を見てからコーチ陣と腰を据えて話し合い、そこから進めていく」

この日ウェンツは28回中16回のパスを成功させて、143ヤード、インターセプト3回でパサーレートは31.4だった。インターセプトのうち2回は前半でのもので、1つは試合2度目のアテンプトだった。ハーフタイムまでブラウンスをわずか3点に抑えたコマンダース守備の英雄的努力も無意味なものになってしまった。

「瞬間的に良かった時もあった」とリベラはウェンツのパフォーマンスを評した。「前半終了直前のドライブはわれわれの求めていたものだった。良いボールコントロールでタイムを稼いでいた。第3クオーターで一気に突き放せると期待したのだが、そうはならなかった」

前半終了前のウェンツの1ヤードラッシングタッチダウンでコマンダースは前半をリードして終えたが、後半のスタートでオフェンスがつまずき、第3クオーターでの2回のポゼッションでファーストダウンを2回しか取れなかった。対照的にブラウンズは3連続でタッチダウンドライブを決めている。

第4クオーター終盤、ブラウンズがタッチダウン2回のリードを築いた際に、リベラはハイニケを出すことも考えたと試合後に認めている。だが、シナリオはウェンツの腕を呼んでいたという。

「検討はした」とリベラは語った。「だが、彼らはリードを14まで広げたので、ボールを深く投げることなると確信したんだ」

3回のインターセプトは全てウェンツの判断ミスによるものだった。1つ目はコーナーバック(CB)デンゼル・ウォードの優れたカバレッジに直行し、2回目はダブルカバレッジのレシーバーへのアンダースロー。3回目はエンドゾーンへのむちゃな投球で、セーフティ(S)グラント・デルピットにこの日2つ目のインターセプトを与えてしまった。ブラウンズのラインバッカー(LB)レジー・ラグランドによると、ウェンツの投球メカニクスがブラウンズ守備陣にそうしたタンオーバーを可能にする鍵になったという。

「俺たちは(シーズン)最初から先週までいろいろと分析した」とラグランドは『The Washington Post(ワシントン・ポスト)』のトラメル・ラグスに話した。「彼がいるどのシステムでも、彼らは同じようにプレーした。彼の投球は長くてちょっと遅いリリースなんだ。だからうまく割り込めるし、揺さぶることができる」

「フットボールを知っている人なら、彼(ウェンツ)のリリースが遅いのは知っている。ハイニケはボールを出すのが速い。俺が知っているチームの何人かなら、ハイニケを好んだだろうな。彼はボールをすぐ出すから。それは動画でも分かるんだ。彼らはクオーターバックによって違うプレーをする」

ウェンツの失態は2022年シーズン終盤のチームの攻撃力のなさを再び露呈した。シーズン第12週が始まる時点では、過去7戦で6勝していたコマンダースが権力の座に就いているように見えた。ところが、以来0勝3敗1分という結果で彼らはプレーオフ争いから脱落し、シーズン最終戦を前に流動的な状況にいる。

「明らかに複数の原因があった」とリベラは述べた。「私がそれらを挙げれば、人々はそれを言い訳にするだろう。だから、われわれはもっと良いプレーをしなければならないと言うにとどめておくよ」

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