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ジム・ハーボーがブロンコスと面談へ、高額の契約延長でミシガン大学に残留の可能性も?

2023年01月09日(月) 11:24

ジム・ハーボー【AP Photo/Al Goldis】

デンバー・ブロンコスが今週中にミシガン大学でヘッドコーチ(HC)を務めているジム・ハーボーと面談を行う計画だと情報筋が明かしている。

ここ数週間でNFLの選択肢を比較検討していた59歳のハーボーは、他の数名の候補者と共に数日中にブロンコスとのバーチャルな形での面談に臨む予定だ。

現地12月26日、ブロンコスのヘッドコーチに就任してから1年目のシーズンを送っていたナサニエル・ハケットは、2試合を残した状態で解雇された。それ以降、デンバーでは新体制が躍進を遂げることが期待されており、ハーボーはまさにその必要条件に合致している。2011年から2014年にかけてサンフランシスコ・49ersのヘッドコーチとして44勝19敗1分という成績を収めたハーボーは、母校に戻るために退団するまでに、チームをNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップゲームに3度導いただけではなく、第47回スーパーボウル出場も果たしていた。

情報筋によれば、ブロンコスはショーン・ペイトンの面接許可も確保しているとのこと。ペイトンはまだニューオーリンズ・セインツとの契約下にあるため、彼を獲得するにはトレードが必要だ。また、ダラス・カウボーイズの守備コーディネーター(DC)ダン・クインもブロンコスのトップターゲットになると見られている。さらに、ブロンコスは現在チームで守備コーディネーターを務めているエジロ・エベロとも面談するつもりだ。

ハーボーにはブロンコスのメンバーとの関連性がある。ブロンコスのオーナーシップグループおよび調査委員会の一員であるコンドリーザ・ライスは、ハーボーがNFLで活躍する前に指導していたスタンフォード大学と深いつながりがあるのだ。また、ブロンコスの共同オーナー兼CEOであるグレッグ・ペナーはスタンフォード大学でMBAを取得している。

ハーボーがNFLへの復帰を考えたのは今回が初めてではなく、昨年はミネソタ・バイキングスとの面談に臨んでいた。バイキングスは最終的にケビン・オコンネルを採用している。ミシガン大学に戻ったハーボーは当時、NFLへの復帰を再び検討することはないと話していた。ミシガン大学は今季、大晦日に実施されたカレッジフットボールプレーオフのセミファイナルでTCU(テキサス・クリスチャン大学)に敗れるまで13勝0敗という成績を収めていた。

最近、NFLに関心を寄せていることが報道されている中、ハーボーは現地5日(木)に声明を発表。そこには「12月に述べたように、将来のことは誰にも分からないが、私は自分が2023年にミシガンで熱心に指導していることを予想している」と記されていた。

ミシガン大学で権限を握っている者たちは、ハーボーにカレッジフットボール界でトップレベルの報酬を得るコーチになれる契約を提示し、彼に長期的なコミットメントを与えれば、それを実現させられるだろう。ミシガン大学でボー・シェンベックラー以来、最も長く在職するコーチになる可能性があるハーボーは、母校を愛している。しかし、それは平坦な道のりではなかった。

2021年1月、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で短縮化されたシーズンを終えたばかりのハーボーは、大幅な減給に応じ、報酬がそれまでのほぼ半額になった。その後、2004年以来のビッグ10タイトルを獲得した後に、ハーボーの給料は元に戻されている。とはいえ、それでもペンシルベニア州立大学のジェイムズ・フランクリンやミシガン州立大学のメル・タッカーと比べると少なかった。ハーボーは2022年に805万ドル(約10億6,184万円)を受け取っている。この数週間でミシガン大学と昇給について話し合っている一方で、現時点で何も実現していないことは、ハーボーがNFLに関心を持つようになった一因になっているはずだ。

ハーボーはカロライナ・パンサーズとも短い会話を交わしたが、それは何にもつながっていない。ハーボーはインディアナポリス・コルツでもヘッドコーチ候補として浮上する可能性がある。選手としてコルツに4シーズン(1994年から1997年にかけて)在籍していたハーボーは、そこでのリング・オブ・オナーにも迎え入れられている。

ハーボーがNFLのチームに耳を傾けている間、彼に近い者たちはハーボーのミシガン大学に対する愛情や、そこでの仕事が彼にとっていかに重要であるかを語り続けてきた。大学側が契約面でその愛情に報いるにはまだ時間が残されている。ブロンコスとの面接が控えていることからも、その実現には時間がかかるかもしれない。

【RA】