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ビルズKRハインズがシーズン第18週の最優秀選手に

2023年01月12日(木) 13:42


バッファロー・ビルズのナイヒーム・ハインズ【AP Photo/Adrian Kraus】

バッファロー・ビルズだけに限らず、NFL界全体が大きな不安を抱えながら1週間を過ごしていた中で、ナイヒーム・ハインズはハリウッドの脚本家からも称賛されるようなシナリオを書き上げた。

現地8日(日)、シーズン第17週に行われたシンシナティ・ベンガルズ戦でセーフティ(S)のダマー・ハムリンが心停止に陥ってから初めてフィールドに立ったビルズは、ニューイングランド・ペイトリオッツとの対戦に臨もうとしていた。この試合で、ビルズのキックリターナー(KR)であるハインズは、最初のプレーでエンドゾーンまで一気に駆け抜け、オープニングのキックオフから96ヤードのリターンタッチダウンを決めるという鳥肌が立つほどドラマチックなパフォーマンスを披露したのだ。

ハインズはこの試合で2回のリターンタッチダウンに成功し、信じられないほど感動的で衝撃的な1日を過ごしている。そのため、NFLがシーズン最終週の週間最優秀選手賞の受賞者を発表した水曜日、ハインズがAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)スペシャルチーム部門週間最優秀選手に選ばれたのは当然の流れだったと言えよう。

35対23で勝利した試合で、オープニングのキックオフから96ヤードのリターンタッチダウンを決めたハインズは、そのあと101ヤードのキックオフリターンタッチダウンにも成功。ビルズにとって本当に特別な日に花を添えた。

ジャクソンビル・ジャガーズのアウトサイドラインバッカー(OLB)ジョシュ・アレンが決めたタッチダウンは、単なる決勝タッチダウンになっただけではなかった。ジャガーズはこのおかげでディビジョンを制覇できたのだ。アレンが試合終了まで残り3分を切った時点で37ヤードのファンブルリターンタッチダウンを決めたことで、ジャガーズはテネシー・タイタンズを20対16で下し、AFC南地区タイトルを獲得。2017年シーズン以来のプレーオフ進出を決めた。このプレーは、タックル6回、タックルフォーロス1回を記録するなどオールラウンドな活躍をしたアレンにとって最大のハイライトになっている。そのアレンはAFCディフェンス部門週間最優秀選手賞を受賞した。そして、2021年に最下位だったジャガーズは2022年に地区のトップまで上り詰めることができている。

シアトル・シーホークスのセーフティ(S)クアンドレ・ディッグスもまた、チームのプレーオフ進出に大きく貢献した。延長戦の末に19対16で勝利したロサンゼルス・ラムズ戦で、ディッグスがオーバータイムで信じられないほど素晴らしいインターセプトを決めたことが、シーホークスの決勝フィールドゴールにつながったのだ。4回のタックルも決めたディッグスと彼の仲間たちはその後、デトロイト・ライオンズがグリーンベイ・パッカーズに勝利してプレーオフへの切符が自分たちの手に渡る瞬間を待ちわびていた。願いが通じてプレーオフ進出が確定した後、ディッグスはNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)ディフェンス部門週間最優秀選手賞に選出されたことを祝福している。

AFCオフェンス部門週間最優秀選手賞はデンバー・ブロンコスのワイドレシーバー(WR)ジェリー・ジューディに贈られた。ジューディはシーズン最終戦のロサンゼルス・チャージャーズ戦でリーグハイの193スクリメージヤードを記録し、チームが31対28で勝利をつかむのに貢献した。また、ジューディはキャッチ5回でキャリアハイとなる154ヤードをマーク。キャリー3回で39ヤードも追加し、ランでも活躍した。

デトロイト・ライオンズのランニングバック(RB)ジャマール・ウィリアムスは、かつて所属していたチームとの対戦で現在所属しているチームに勝利をもたらし、歴史的なシーズンを締めくくっている。ライオンズが20対16でパッカーズを下すのを後押ししたウィリアムスは、72ランヤード、タッチダウン2回をマーク。こうした活躍もあり、ウィリアムスはキャリアで初めて1,000ランヤードを達成した。さらに、リーグ最多17回のタッチダウンランで殿堂入りした元RBバリー・サンダースのチームレコードを更新。また、NFCオフェンス部門週間最優秀選手賞の栄誉も手にしている。

フィラデルフィア・イーグルスは22対16でニューヨーク・ジャイアンツに勝利し、NFC東地区タイトルおよびNFC第1シードを獲得したが、これはジャイアンツの総得点に匹敵する16ポイントを1人で稼いだキッカー(K)ジェイク・エリオットが勝負どころで成功させたプレーなしには実現しなかったはずだ。この試合でキック6回をすべて成功させたエリオットは、NFCスペシャルチーム部門週間最優秀選手賞を受賞している。1回のエクストラポイントに成功したエリオットは、54ヤードを含む5本のフィールドゴールをすべて完ぺきに遂行した。

【RA】