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QBジョーンズとの再契約とRBバークリーの確保を期待するジャイアンツGMシェーン

2023年01月24日(火) 13:42

ニューヨーク・ジャイアンツのダニエル・ジョーンズ【AP Photo/Matt Slocum】

終わり方を除けば、ニューヨーク・ジャイアンツの2022年の逆転劇は高揚感にあふれていたとしか言いようがない。

ジャイアンツはいま、新たに築いた成功の基盤をさらに発展させるための最初のステップを踏み出す。その筆頭が、クオーターバック(QB)ダニエル・ジョーンズの確保だ。

ジェネラルマネジャー(GM)のジョー・シェーンは現地23日(月)に「ダニエルにはここにいてもらいたい」と述べている。「昨日も彼が言ったように、ビジネス的な側面もある。だが、われわれは今シーズンのダニエルのプレーには満足している。彼はこちらが要求したことをすべてやってくれた」

「繰り返しになるが、ビジネス的な側面もあって、まだその方向には進んでいない。週の終わりにスタッフとのミーティングがあり、そこでオフシーズンの計画を練ることになる。まだそのようなミーティングはしていないが、ダニエル・ジョーンズには戻ってきてもらいたい」

4勝13敗に終わった組織として方向性を模索していたジャイアンツがワイルドカードの枠を獲得するまでに至ったのは、いくつかの重要な進展があったからだ。ジャイアンツはまず、2022年まで1巡目指名選手としての期待に応えられなかったジョーンズに質の高いプレーをしてもらわなければならなかった。そして、ランニングバック(RB)の少なくとも2人がジョーンズのあとに続くことが必要だった。

新ヘッドコーチ(HC)ブライアン・ダボールのもとでプレーした1年目に、プロとして最高のシーズンを記録したジョーンズは見事に結果を残した。ジョーンズはキャリアハイとなるパス成功率67.2%で3,205パスヤードを積み上げ、タッチダウン対インターセプト比は15対5をマーク。さらに、120回のランで708ヤードとタッチダウン7回も獲得しており、デュアルスレットのシグナルコーラーとして、ジャイアンツがイーライ・マニングのキャリア晩年以来の攻撃力を取り戻すのに貢献した。

シェーンGMはジョーンズの成長についてこう述べている。「彼にとって何かきっかけとなる瞬間があったのかどうかは分からない。われわれはただ、シーズンを通して彼を評価し、コーチが彼に求めていること、そして彼がゲームプランを実行していることを確認し続けた。デーブス(ブライアン・ダボール)とは日常的にコミュニケーションをとっている。デーブスと私だけでなく、オフェンススタッフが彼に求めていることを彼はシーズンを通して実行し続けた。いつから“ダニエルはこのチームのQBだ”となったのか、正確な日時は分からないが、今シーズンの彼のプレーには満足している」

ジョーンズのチームメイトに関して言えば、ランニングバックのセイクワン・バークリーが絶好のタイミングで以前のような圧倒的な活躍を見せ、キャリア最高の1,312ラッシングヤードを獲得して自身の単シーズン最多記録となる11回のタッチダウンまであと一歩のところにまできていた。バークリーが復活したことでジョーンズの肩の荷が下り、彼はより自由にプレーできるようになった。

バークリーの将来にとっても、このタイミングは極めて重要となる。彼は2022年にルーキー契約の5年目のオプションでプレーし、フリーエージェンシー(FA)に入る直前に最高のシーズンを記録することができた。

クオーターバックのポジションが非常に大きなものとなっているこのリーグにおいて、ジョーンズとの再契約はジャイアンツの最優先事項だろう。バークリーがそのすぐ次に位置しているかもしれない。心の中ではそうできれば大喜びだと自分自身でも知りながら、シェーンGMは彼ら両方が確保できると確信しているようではなかった。

「繰り返すが、ここは私にとって特別なチームだ。今年は私の初めてのシーズンだった。すべての選手を戻したい。本当にそう思うが、ビジネスの面があり、サラリーキャップの部分でしたがわなければならないルールがある。セイクワンは優れたプレーヤーで、素晴らしいチームメイトだ。今季に彼と知り合えてうれしかったし、彼は戻ってきてほしい選手だ。ただだ、前にも言ったが、シーズン末のミーティングがまだ終わっていない」とジェーンGMは述べた。

ジャイアンツは理にかなった範囲内で、ジョーンズを維持するために財政的なリソースをつぎ込んでもおかしくないし、そうするべきだろう。バークリーを維持するだけの余裕があるかは、いずれ見えるはずだ。

過去10年以上の間、ランニングバックの市場価値は低下してきた。特に、トッド・ガーリーやデボンタ・フリーマンらの高額契約が賢明な投資ではないと分かった後でその傾向があった。バークリーの負傷歴はジャイアンツに二の足を踏ませる要素ではあるが、バークリーが市場に出た場合に他のチームから高額のオファーがあるかは興味深い。

チームがジョーンズを確保した後で、合意に至ることを祈りつつ、他のチームのオファーをバークリーが検討する前に競争力のあるオファーを提示すると考えてもおかしくはない。

「あの試合からまだ48時間経っていない。だから、誰もが一歩下がって、感情を落ち着けようとしている」と言うシェーンはこう続けている。

「ロースターを評価して、それからサラリーキャップ内でやっていく。どう分配するか? ロースターをどうつくっていくか。他の主要なポジションをどうして、どう前に進んでいくか。うまくいくなら、セイクワンにも戻ってきてほしい」

ジョーンズのキャリアベストシーズンはまだリーグのエリートクオーターバックたちにはかなわない。少なくとも、数字上は。しかし、彼らを通常の基準で評価するのはフェアではないだろう。ジャイアンツにとって最も重要なのは、ジョーンズがダボールHCのオフェンスを会得し、ほぼ意図通りに実行したという点だ。

だからといって、ジョーンがいずれジャイアンツをスーパーボウルに導けるかはまだ分からない。2年前のジャイアンツは、率直に言ってそれとは程遠いところにいた。しかし、今の彼らの手にはそうできると信じるに足る証拠がある。

「ダニエルがここにいてくれればうれしい。われわれは彼がここにいればハッピーだ」とシェーンはコメントした。

「彼の代理人たちと何かができればと思っているし、目標は彼の周りにチームを作り、彼がわれわれをスーパーボウルに導き、勝てるようにすることだ」

【R/A】